登場しない一四年式

 2月9日、Leafの新作、誰彼(たそがれ)を購入しました。
 FCに入って以来、ずっとメーカー直販で購入していたLeafのゲームですが、誰彼に関してはいつまで経っても「いったいどういうゲームなのか」ということすら明らかにならないため予約を見合わせていました。さすがにどんなゲームか分からないものを予約するほど盲目的にLeafのファンというわけでもありませんし、ここ数作のLeaf作品が(自分には)あまり面白いと思えるものではなかったため警戒心があったというのもあります。
 ところがある日、ふと思い立ってメーカーHPに訪れてみると、ようやくゲームの詳細(登場人物や基本的な設定など)がアップされていました。けっこうダーク系、というかおちゃらけほわほわ系ではないゲームらしいということで、ならば予約しようかと発売日を見たところ……。
 発売、明後日!?
 ――というわけで、発売当日に近場のLaoxにてフツーに購入となったわけです。けど、最近はLaoxでもけっこう値引きしてくれるもんなんですねえ。

 感想、というか印象は。
 ヴィジュアルノベルの最高進化型を見た気分だ、というところでしょうか。
 画面全体をウネウネとラスタースクロールさせることで、例えば「意識を失いかけている/目覚めかけている」という表現をしたり、食卓に座った主人公からの視点どおりにキャラクターが並び、皆がこちらを見ているという構図でプレイヤーに本当にその場にいるかのような気恥ずかしさを感じさせる技法など、「雫」「痕」からのLeaf伝統ともいえる効果をより進化した形で使うと同時に、クリックを促すアイコンなども美しいアニメーションを見せ、文字の移り変わりや文字背景も雰囲気を損なわないように工夫されたデザインとなっています。いくつもの「シナリオ重視のゲーム」を作ってきたLeafならではの、細やかな気遣いというべきでしょう。
 ウリである、テキストからは情景描写を一切省き人物をチップアニメで動かすことで情景描写の替わりとする、という表現も見事なものでした。ただ歩いたり口パクをしたりするにとどまらず、走ったり転んだり、手を振ったり頭の後ろで組んでみたり、様々な動作を見せます。まさにアニメーションを見ているかのようです。

 ただ、内容的には――
 尻つぼみ、というか、「え? こんなちっちゃなスケールのお話だったの!?」って感じでしたね。

 ともあれ、詳しいレビューやら評論やらは、たぶん本のほうでやります。

 そういえば、事前に紹介されていたキャラ紹介で、「南部十四年式を使う」とか書かれてたキャラクターが一人いました。
 おお、と思いましたね。腐ってもLeafの作品ですから、このおかげで十四年式の人気が突如上がり、とある会社が古い金型を引っぱり出して再販したところ予想外に売れたりして、それがきっかけでワルサーP38やルガーP08などの二次戦当時の銃が最新技術でモデルアップとかされないだろうか、とか期待が膨らんでたんですが…
 なんと、画面には一度も登場しません! テキストでだけ描写され、いきなり不発を起こします! そして次の登場時にはグロック(多分17)に持ち替え、「これはいいぞー、軽いし良く当たる」とか抜かし、あとはずっとそれを使い続けます。ひどすぎます。
 ――資料がなかったんですねえ。昔っから、ユーザー登録ハガキに「もし、銃が登場するゲームを作る機会がありましたら、声をかけて下さい。資料はいくらでもお貸しできますし、専門的なことでもアドバイスできます」って書いてたんですけど、顧みられなかったようです。ま、仕方ないですけど。



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