自分の仕事にも深い関係のある診療放射線技師についてのご紹介です。


 診療放射線技師のお仕事とは?

皆さん診療放射線技師という職業を知っていますか?病院でレントゲンを撮る人と言えば、大体の方は解かりますよね。しかし、この他にも色々な仕事をしています。大きく分けて次の三つ分類の業務にかかわっています。

1.X線装置やMRI(核磁気共鳴画像)・CT(コンピュータ断層)装置などを用いた画像検査
2.RI(放射性同位元素)を人体に投与して行なう核医学検査
3.リニアック(直線加速器)などを用いた放射線治療

また、この職業は「医師歯科医師の指示のもとに、放射線を人体に照射することを業とする。」と定義されています。しかし、ただ人体に照射するだけでなく、そこから得られた情報(画像)を医師等に提供しています。

ちなみによくレントゲン撮ってと言われることがあるが、これは右の銅像のW.C.レントゲン博士が1895年11月8日にX線を発見した偉業を称えX線をレントゲン線と呼称していた事に由来します。


 1.X線で何で人の内部が検査できるのか?

右の画像は健康診断などで行なわれる胸部X線検査によるものです。皆さんにもおなじみだと思いますが、どうしてこんな画像が撮れるのかと疑問を持った方はいませんか?確かに不思議ですよね。X線はどうやって作るのか?電子を高電圧(5万から10万ボルト位)で加速してタングステンなどの金属に衝突させると、そこでの作用によりX線が発生します。X線は光子で電磁波の一種です。同じ光子である可視光は人体を透過することはできませんがX線は物を透過する能力が高いので肺や骨などでの吸収の差を画像化して右のような画像となります。画像化する方法は以前は写真フィルムで行なっていましたが、現在ではIP(イメージングプレート)やフラットパネル(平面検出器)と呼ばれるデバイスを用いて、直接デジタル画像として得る事も可能となりました。カメラがアナログからデジタルになったのと同じですね。


 2.CT(コンピュータ断層)装置とは?

胸部X線検査は長い間行なわれている事からも解かるようにそこから得られる情報は皆さんが想像するよりずっと多いものです。例えば、胸部X線写真の読み方だけで200ページ以上になる本もあるくらいです。しかし、より詳細な検査を行なうには他の装置を用いる必要があります。CT装置(右の写真)も1970年代に発明されてから医療には無くてはならない装置となりました。原理的にはX線を出す部分と被検体を挟んで反対側に扇状に検出器を対向させて置き、それらを回転させて検出器の情報をコンピュータ処理すると断層像(輪切りの画像)が得られます。現在では回転させながらベットを移動させることにより3次元画像を作ったり、検出器の数を増やして短時間に広範囲の検査をする事ができるようになりました。最も進化している装置の一つです。


 3.CT画像

CT装置で検査した画像は右のようなもので、これは胸部の2次元断層(輪切り)像です。黒い部分が肺です。肺内部の動脈と静脈が枝のようになっているのが良くわかります。中心部は心臓です。1.で紹介した胸部X線写真では見つけにくいような早期の肺癌などを発見する事ができます。また、最近では内視鏡のように消化管内部をバーチャル画像で実際に内部から見ているように表現する事も可能になっています。