良公園の東南、春日原始林の山麓に古くから「清水」という町名があり、古来奈良の名水地として有名で、 その中心に清水寺と清水井戸があり、水に関連した、酒造、醤油、塩を始め、各種の店舗が軒を連ねていたようである。

当八木酒造の前身上横田屋は中世より13代続けて、清水通りのまん中の、中清水町で酒造業を営んで来た。

明治の中期、大阪堂島の米商八木千之助が、一切をゆずり受け現在に至っているが、横田屋の本家や、 酒蔵二棟が今日も使用されている。

商標の「升平」は大正年間、二代目八木幸彦が、官休俺宗匠・木津宗一師より銘を受けたもので、 漢書「民有三年之儲日升平」とある。意として穀物が良くみのってその価が平らかな義。転じて泰平の世。 昇平と同義で日の昇る如く栄える大平の世と辞書にある。

昭和7年大阪の偕行社で天覧の栄を賜り、戦中戦後、奈良の代表清酒として家業を継承して来た。

現在は製造場周辺の住宅化の波に押され、本工場は特定名称酒だけを製造し、山辺郡都祁村に工場を新築し、 製造、詰口の大半を奈良高原の自然の中で行っている。

「升平」の銘の通り、大衆に愛される「良い酒をほど良い価格で」をモットーに拡販に努め、 幸い全国販売のマーケットに顔を出せるようになった。

しかし価格混乱の今日、過去二度受けた鑑評会金賞の技術を生かして、量販の姿勢から、品質を重視した定量生産と、 品質に見合った喜んでもらえる価格の販売に、シフトチェンジの最中である。






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八木酒造株式会社

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