| SPECIAL |
| 昨年11月(2006.11.20)千葉県高等学校給食研究協議会に参加させていただきました。 全体テーマは「食堂は定時制高校のオアシスだ!」。研究協議では、残菜調査、コミュニケーションノート、 生活習慣病予防のための食生活に関する模擬授業等の多彩な報告に加え、パネルディスカッションなど、 千葉県の定時制高校の先生方の一生懸命な取り組みに心が熱くなりました。 協議報告から「世界の給食」について数回シリーズで中川敏雄先生の了解をいただき紹介します。 |
| 世界の給食から …日本の学校給食の独自性… |
| その1 2007.3.1 |
| 千葉県立千葉高校教諭 中川敏雄 |
| <はじめに> 私は定時制に来て2年目である。昨年初めて本校の給食を食べたとき、何十年ぶりに食べた給食のおいしさには驚かされた。何十年も昔の小学校時代に食べた脱脂粉乳とコッペパンの献立の不味さと比べて、隔世の感がある。その他にもいろいろ驚くことがあった。 給食がおいしいだけでなく、栄養バランスがとってもよく考えられているし、毎日デザートまでついているのはさらに驚きだった。金額も1食約300円で安く、もし外で食べたら何倍もの代金を取られるだろうと思う。 また外食は一般的に塩分過多なのに比べ、本校の給食は塩分控えめである。味噌汁で言えば、塩分を多くする代わりに具をたくさん入れている。今食生活で問題になっている塩分、糖分、脂肪分の取りすぎを極力抑えている。 一食の食材もバライエティ豊かで、特に野菜を種類も量も多く摂取できるようになっている。またご飯(5%の押し麦を含む)は自分で盛り付けするので、量の加減もできるし残飯の率も少なくなる。非常に合理的なスタイルだ。 ただ今でも少し困惑していることはある。本校は2限と3限の間に給食時間があるが、その時間が実質15分から20分である。これには今でも体(胃?)がついていかない。もうひとつはご飯にお茶でなく牛乳がついてくるということである。 両方とも給食担当者が意図したものではなく、制度的なものであるので十分我慢はできるが。そうした細かい点を除いては、生徒の健康に留意した日本食中心の大変優れたメニューであり、スタッフの方がおいしく食べさせる工夫を随所に行なっている。 <テーマの設定> さて、昨年度給食委員会に所属し今年度の協議会で担当校発表者になることになり、どんなテーマにしようかと考えた末、今のような給食は日本独自の展開を遂げて行ったのか、あるいは外国のシステムの影響を受けたのかという問題意識が浮かんだ。 初期のころの給食は、脱脂粉乳とコッペパンの原料の小麦をアメリカの援助を受けたことによって始まったというくらいの常識はあったが、その後今のように発展してきた経緯は全くわからない。 できれば、日本と外国の定時制(夜間学校)同士で比べたかったが、残念ながら互いの給食を比べる前に、先進国はもちろん発展途上国でも日本の定時制高校に該当する学校はほとんどない。 せいぜい高校を中退した大人がやり直しのために行く高校レベルの学校か、職業学校しかない。もちろん夜間の高等教育機関は、わりに先進国でも一般的だが、日本の定時制高校とは対象が違うので比較できない。 そこで視点を変えて、定時制高校でなく、主に日本の義務制の学校にあたる学校給食を調べてみた。 義務制でも日本の小学校に該当する学校については先進国では日本と同様に学校給食の実施率は100%に近いが(但し給食を食べている生徒の比率は日本よりはるかに低いが)、日本でも中学校の完全給食の普及率は70%くらいだし、外国の日本の中学レベルに該当する学校の給食は国々でも、一国内でも非常に多様なので、必要な場合取り上げることにする。 そこで主に小学校(=初等学校)のレベルで比べてみたいと思う。もちろん、初等学校といっても国によって4年だったり、5年だったり修学年限は違う。厳密な比較でなく傾向性として比べてみたいと思う。 もうひとつ弁解させてもらえば、参考文献を県立図書館、市立図書館等で探してみたが、給食に関する書籍が非常に少なく、その上発行年度がとても古く、外国の給食、給食事情、給食システムに関する書籍をテーマとして書かれたものは簡単なリストを提示する程度の内容を少し掲載している書籍があるくらいでまともにテーマとして取り上げたものは無かった。当然ながら、日本と外国、外国同士の「給食」を比較した書籍、資料は無かった。 安易に関係する書籍をまとめれば済むと思っていた私の認識の甘さを思い知らされると同時に、正直言ってこれだけ食(文化)や料理に関する本が巷に氾濫しているのに子供の食に密接に関係する学校給食に関する市民の関心の低さを反映しているのではないかと感じた。 そういうわけでこれから書く内容は、全部インターネット上で調べたものである。公的機関のサイトから、個人的な体験記(日記サイト等)、ブログ風のサイト等のカジュアルなものまでを材料にした。 公的機関のサイトは別にして、ほかのサイトの記事にはデータの正確さはあまりない。後者のサイトでは客観的なデータで無く、主に個人的な体験、印象が書かれているので、それらを引用した場合は情報、データに正確さが欠けていることをあらかじめ断っておく。最初に言ったように厳密な比較でなく、傾向性の違いを概略的に述べることが目的である。 |
| 2007.4月に続きます。 |
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