Video-PC製作記<後編>

<写真7>
●ケース前面の3.5インチベイに入力端子とストラップベルトを引っ掛ける金具(5インチ用マウンタの金具を流用)を取り付ける

<写真8>
●ストラップベルト用金具として5インチベイマウンタの金具が最適だった。ちゃんと前後にスライドするので使わない時は格納しておけるのだ。

●前面入力端子とストラップベルト用金具の取り付け
さて、お次はキャプチャリングの要、画像・音声入力端子の取り付けである。もうすっかりメジャーな存在なのでいまさら言うまでもないかもしれないが、ALL-IN-WONDERの画像・音声入力端子は非常識なまでにかさ張る長〜〜〜〜い青紫色のコードの先に付いたかなり大きく重たいボックス上にコンポジット・S・オーディオの左右の入力端子がずらっと並んでいる。パソコンの背面にキャプチャするときだけこの長〜いコードを繋いで利用するのが普通の使い方だと思うが、それではいかにも操作性が悪すぎるのではないか。古今東西画像や音声の入力端子は前面についていていつでも簡単に抜き差しできるほうが使い勝手が良いものと相場が決まっているのである。

このAssist2000E君は前面に5インチベイと3.5インチベイが縦に一体で並んでおり、この3.5インチベイにあの重たい箱型入力端子群を取りつければ長〜〜〜いコードも本体内に隠せるし、日本全国1億人が望む前面端子が簡単に実現するではないか。うーん、なんて気の利いたケースなんだ、君は。ちなみにこのベイの部分は写真のとおり、ベイ用フレームとして独立しているが、構造上、どうしても固定用のネジ穴が上下に隠れる形になるのでCDドライブ交換時にはこのフレームごといちいちはずさなければならず、やや面倒くさい。

<写真7>を、見ればわかるように、入力端子ボックスは3.5インチ側に両面テープで固定した。しかし、さすがは3.5インチベイ(なにがさすがなんだか・・)、端子ボックスの上に隙間ができてしまう。と、ここでこの隙間になんとかストラップベルト用の金具をつけられないかと思案する。重量配分的にもちょうど良い位置だ。

適当にそこらへんにあるあまった金具類を抜き差ししてみたところ、5インチベイにHDDをマウントするための金具(フレーム)がいい按配で入ることがわかった。しかもしかもマウンタ用の金具には所々に細長い穴があいており、この穴にベイ用のフレームのネジ穴を利用して長めのネジを通すようにすると、前後にスライドする立派なストラップベルト用金具となることが判明した。もともと頑丈な金具なので強度もばっちりだし、<写真8>のようにストラップベルトのフックもちゃんとマウンタ金具にひっかけることができるのだ。ちなみにバンドは昔使っていたカバンについていたものを流用している。
<写真9>
●電源とケースの間にストラップベルトを挟んで固定する。ちなみに狭い筐体を這いまわるIDEケーブルなどで放熱が心配になるが、独自の電源の形状がCPUの上に多少の空間的な余裕を持たせてあり、さらに電源内部のファンがCPUの熱を逃がす構造になっていて、実際はそう心配する必要も無いだろう。
●ストラップベルトの後ろ側の固定
ついでにストラップベルトの後ろ側の固定も考える。こちらは大変簡単で、このケースに付属の電源を一度はずして電源の天井とケースの間にバンドの片方の先端を挟み、電源を再度固定した。<写真9>どうせ電源の天井はファンも無く、ケース内の空気の流れにも影響が無いので、バンドを挟んでも問題ない。実際はかなりの力で圧着されるのでバンドが切れない限りはずれることも考えられない。

<写真10>
●PCIまわりのバックパネルはかなりごちゃごちゃした印象だが、普段見えないので気にしない(笑)

<写真11>
●ALL-IN-WONDERのS端子の出力と入力を繋いで合わせ鏡的に信号を出すことで見事に問題が解決。

<写真12>
●無事液晶モニタに映像が表示された。こんな小さな液晶で本当に録画や再生ができるのか心配になる人もいるかもしれないが、デスクトップのデザインの文字やアイコンのフォントサイズを大きくし、アプリケーションの追加と削除からユーザー補助の「拡大鏡」をインストールすることでファイル選択や映像の再生録画はもちろん、その気になれば長いメールだって書けるのだ。
●問題発生
さてここまで順調にモニタの天板固定、ストラップベルトの取りつけと進んでなかなか個性的なベアボーンPCになってきたと思っていたが、最後の最後で深刻な問題に遭遇してしまった。

全体を組み上げてOSをインストールする作業に加えALL-IN-WONDERのドライバやアプリケーションのインストールまでは普通にパソコン用モニタで行い、いざコンポジット出力端子からピン→ミニ変換経由でEV-4000のライン入力に接続してディスプレイのプロパティからTVを選択して再起動をかけたところ・・・・・う、何も映らん・・・。

しばらく色々設定とかハード的なチェックを行うものの何度再起動してもEV-4000は真っ暗なまま。せめて起動画面とか逆にWindowsの起動画面とかなんでもいいから映ってくれれば希望も持てるのだが、一切何にも映らない・・・。ALL-IN-WONDERのコンポジット出力が壊れているのかと普通の15型TVにこれまたごく普通のコンポジットケーブルで繋いでみると、問題なく表示されるので壊れているわけではなさそうだ。
しかし、これではいままでの苦労は一体なんだったんだよぉ?
絶望と憔悴が交錯する中、その後も色々と試行錯誤を繰り返したが、相変わらず液晶TVにだけ何にも映らない。

原因を考えているうちに、総入れ歯・・・もとい、そういえばコンポジットやS端子出しできるビデオカードなどはケーブルを繋いでいないとき、画面のプロパティでも最初から選べないようになっているし、繋がっていれば選択できるようになっていることに気づいた。
これはもしかすると画像の出力先に普通のコンポジットやSで繋いでいる時は何らかの信号のやりとりできちんと認識され、液晶のミニプラグの場合だけがそういった信号のやり取りが行われず認識されないので、映像の信号が出力されないのではないかと考えた。要はどこかで繋がっていることが認識されれば無条件で映像信号が出力されるのではないかという単純な発想でALL-IN-WONDERのS出力と前面端子のS入力を繋いで(液晶TVではS端子は使わないので問題ない。)再起動したところ<写真11>・・・・・・・・な〜んと今度はうまくBIOSの起動画面から表示されるじゃあ〜りませんか。(嬉)

というわけで見事にALL-IN-WONDERで液晶TVに画像を映す裏技を発見したのであった。(なんだか伊○家の食卓みたいだ)
これでやっと持ち運べるモニタ付きパソコンが完成したのであった。ちなみに今ドライブには9000円弱で買った松下製の安価なCD-R/RWが入っており、いつでも録画した画像を書き出すことができるようになっている。
肝心のALL-IN-WONDERの性能だが、画質はそれなりでエンコードをソフトでやっている関係上、高画質モードではコマ落ちもひどく、セレロン766MHzではちょっと苦しいという感じである。カードやソフト自体は価格の割には非常に良くできているといった印象だ。

ただ、やはり映像を良い画質でMPEGで録画・編集しようと思ったら迷わずVAIOタワーを買うべきであろう・・・・・(笑)でもVAIOはなかなか持ち運ぶ気にはならないし、うちでは完全にVAIOがビデオ代わりになっているので時間が重なっている別な番組をメモ感覚で録っておきたい時などに重宝するのであった。(完)

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