なんか変だぞ自民党2。
編集長:ついにというか、ようやくというか、佐藤孝行総務庁長官が辞任したな。
青柳:うーん。どうして、こんなことになっちゃったんでしょうね? そもそも、彼を選んだ段階で間違っていたのでしょうか? 本当に彼は辞めなければいけなかったんでしょうかね?
編集長:なにか、佐藤氏を養護するようないいかただな。
青柳:ええ、過去に罪を犯したという理由だけで、大臣になれないというのはおかしな話です。刑期を終えて罪を償えば、何の問題もないはずです。
RRR:そんなもんか? でも、前科もんっていうのは、やっぱりなあ……。
流しの竜:差別するわけじゃないけど、やっぱりイヤだよな。またやるんじゃないかって、どうしても不安になる。
青柳:その気持ちこそが、再犯のきっかけとなるんですよ。犯罪の常習者たちも、好きで犯罪を繰り返しているわけじゃない。周囲の環境が、再犯に追い込んでしまうんです。そうでなくても、真面目にやっていこうという、やる気や意欲をなくしてしまうんじゃないですか?
編集長:まあ、まあ、今回はそういう話は置いておこう。
DL:わたくしは、彼が罪を犯したかどうかより、その罪自体に問題があると思います。収賄なんて、最低ですわ。
RRR:オレもそう思うぜ。傷害や窃盗ってんなら、立派に更正したと思わねえこともないが、収賄ってのはいけねえな。しかも、ついこのあいだまで反省すらしてなかったっていうじゃん。ずっと、無実だっていい続けて。
青柳:中曽根さんが強く押した理由の中に「無実の罪を着せられたかわいそうな人だから」っていうのがありませんでしたっけ? 彼らの感覚では、きっと無罪なんですよ。100万や200万受け取ったって、どうってことない。そんなのは汚職じゃなくて、当然の権利だと今でも思っているんじゃないですか?
編集長:ああ、やっぱりその点が、いちばん国民の反発をかったと思うな。世論調査見たか? 内閣支持率35パーセントだって。前回から20パーセント近く落ちたそうだ。よくもまあ、ひとりの人間でここまで落とせたもんだ。
青柳:そういう意味では、辞任はやむをえませんね。民主主義ですから。でも、自民党のお偉方も、こうなるのはわかってたんじゃないでしょうか?
流しの竜:でも、選ばれたんだよな。中国まで行って下ごしらえして。
DL:中曽根さんの強い推薦っていうけど、そんなに影響力があるの?
RRR:敬老の日のプレゼントじゃねえか? 時期的にそんなもんだろ。中曽根さんも、粋なお返しするじゃないか。不支持率の20パーセントアップたあ、恐れ入ったぜ!
流しの竜:それを受け入れた自民党も自民党だよ。俺は国民の反発ももちろんだけど、社民・さきがけの離脱も覚悟で強行したんだと思ったけど、違うのかな? まったく、こんな騒ぎになるとは想像していなかったのか?
青柳:僕もおもいきったことをしたな、と思ったけど、どうやら本人たちにはその自覚がなかったみたいですね。まさか、自民党内部からも批判が出るとは思わなかったでしょう。
編集長:けっきょく、政治に対する感覚の違いってやつかな? 国民から見れば収賄は許すことのできない罪だが、彼らにとってはごく日常の出来事だと……。
RRR:この国はどうかしてるぜ! 中国みたいに汚職に厳しくできないのか?
流しの竜:即、銃殺! それも物騒でヤだな。
編集長:ホントに中国ってそうなのか?
流しの竜:いや、なんとなくイメージで……。
DL:……話を戻しますけど、佐藤氏のような汚職にかかわった人間が、大臣になるのはいけないとして、国会議員であるというのはよろしいのかしら? 総務庁長官は辞任しても、国会議員は続けるのでしょ?
編集長:やっぱり、国会議員であること自体、よくないよな。そういえば、この人って小選挙区で落ちて、比例区で拾われたんじゃなかったっけ? 俗にいう「みそぎ」ってやつもすんでないじゃん。
RRR:みそぎってなんだ?
青柳:滝に打たれたり、冷たい水で体を洗って身を清めることです。政治家の間では、辞任するような罪を犯しながらも、数年したら帰ってくることをいいます。もちろん、選挙という手続きは必要ですけどね。
RRR:当選したら、許してもらえたってわけか。でも、比例区当選じゃ卑怯だよな。自分自身が許されたわけではないし、そもそも、そんな奴を名簿に入れた自民党がおかしい。
編集長:その時点にさかのぼって、自民党に問題があると。
DL:やっぱり比例区は嫌いですわ。そんな人が名簿に載っているなんて、全然知りませんでしたもの。
流しの竜:比例区って政党に投票するわけだろ。だったら、議席の分だけ党首が投票権を持つみたいなシステムにしたらどうだ? 議員が減って、給料もずいぶん少なくてすむだろ。
編集長:それいいな。個人として当選したわけじゃないんだから、それで十分だ。
青柳:でも、それって大量の投票権を持った人物ができちゃいますよ。もし、その人物が暴走したら……。
編集長:そうか、議員が多ければ、それだけ権力も分散するんだ。ひとりやふたり──いや、100人や200人が暴走しても押さえられるように。
RRR:千人や一万人が暴走したらどうするんだ? もっと議席を増やすか? もっとも、そんときには政治家以外もみんな暴走してるか。
DL:ところで、後任には宮沢派から小里氏が選ばれましたけど、この人選はどう思います。わたくしは世論にながされただけで、なんの理由も感じられないのですけど……。
流しの竜:大臣ってさ、具体的にどんな仕事するんだ? 官僚たちの提出する書類にハンコ押すだけだろ。だったら、誰がやっても──まあ、良心と決断力ぐらいはいるかも知れないけど、他には実力なんていらないんじゃないか?
編集長:まあ、派閥の理論で決められてしまうぐらいだからな、専門家である必要はないだろう。
青柳:そうはいっても、誰でもいいっていうんじゃあ困りますよ。もちろん、当選回数や党に対する貢献度なんかで決められるのもね。
流しの竜:どうせなら、官僚の中から大臣を選べばいいのに……。そうすれば、専門知識もあるし、天下りや族議員になるよりもずっと大きな目標を持てることになる。裏方というより、闇の部類に属する官僚たちを世間の注目の下に置くこともできるんじゃないか?
青柳:でも、閣僚の過半数は国会議員から選ばなければいけません。日本では議院内閣制をとっていますから。
RRR:それって、三権分立と矛盾しないのか? 立法と行政がごっちゃになってるような気がするぞ。
青柳:議員がひとりで立法や行政をするわけじゃなくて、あくまでも内閣と国会がおこなうのですから、三権分立は表向き守られていることになっています。
編集長:なんか、不満ありげだな。──でも、今回は閣僚の任命そのものが問題じゃないから、話を戻すぞ。
DL:それに、文章自体が長くなってきましたわ。てみじかにお願いします。
流しの竜:あとは、橋本首相の責任か……。
青柳:まさか、辞めはしないでしょう。社民党やさきがけが戻ってこないと危ないけど、どうでしょうね?
流しの竜:それは俺たちが論じても仕方ないことだ。俺たちが望むのは、橋本首相が政治改革に対して本気で取り組むことだけだな。
編集長:そもそも、佐藤孝行氏を総務庁長官に任命したのは、橋本首相の理論では、ここで手柄を上げさせて過去の過ちを帳消しにするためだったんだろ。だったら、そのぶんも橋本首相が頑張って、佐藤氏のぶんというか、今度の失敗の帳消しをしなくちゃな。
DL:そうですわね。期待しましょう。
前回の族議員の話題について、読者の方から利益誘導ばかりを考える候補者とそれを望む有権者、そしてそういった状況を生む小選挙区制にあると指摘をいただきました。ありがとうございます。
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1997.9.22