ついに放射能放出がはじまる! 止めようアクティブ試験


問題先送りの原子力政策大綱

原子力委員会の新原子力長計策定会議は、これまでの原子力利用長期計画に替えて「原子力政策大綱」という名称で2005年10月11日に新たな長期計画を決定し、これを受けて10月14日、正式に閣議決定されました。その内容は、「老朽化した原発は新たな原発と置き換えて、現在の発電能力を維持する。核燃料サイクルは着実に推進する。ただし、再処理能力を上回る使用済み核燃料は中間貯蔵する。」という、核のゴミ問題、余剰プルトニウム問題などをすべて先送りにした、現状維持路線に過ぎません。

再処理工場から放射能放出がはじまる!

六ヶ所再処理工場は、模擬燃料を使ったウラン試験を実施中ですが、高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)貯蔵建屋の設計ミスに伴う改造工事が遅れており、工事終了後に総合確認試験を実施する計画です。ウラン試験終了後、2006年2月からは「アクティブ試験」と称して実際の使用済み核燃料を使い始めます。実質的な運転開始です。プルトニウムの生産と放射能の垂れ流しが始まります。
英国セラフィールドのソープ再処理工場では、ウランとプルトニウムを含む約83立方メートルという大量の放射性廃液が漏洩し、工場が無期限操業停止に追い込まれる重大事故が2005年4月に発生していたことが5月入って報道されました。再処理工場の危険性がここでも明らかになりました。
問題を先送りにして、現在の責任を回避することは、ますます問題を複雑にして、破綻のツケを大きくするだけです。実際の使用済み核燃料を使ったアクティブ試験が来年2月に予定されていますが、今ならば、再処理工場の放射能汚染、放射能放出、プルトニウム生産をストップすることができます。

核燃料サイクルは破綻しています

青森県の三村知事は、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料加工工場の立地基本協定を2005年4月19日事業者の日本原燃及び電気事業連合会と締結、使用済み核燃料中間貯蔵施設についても10月19日下北半島北端のむつ市への立地に同意しました。大間のフルMOX原発は、建設に反対する地権者の土地を無理矢理はずして安全審査手続きを進めています。青森県は、使用済み核燃料税などによる税収増、フランスに本体が建設されるITER(国際熱核融合実験炉)関連研究施設の六ヶ所村立地などの見返りを獲得する一方で、「核燃料サイクル」の輪をつなげるために必要な施設を、次々に受け入れざるを得なくなっています。
2003年1月27日名古屋高裁金沢支部は、高速増殖炉「もんじゅ」の安全上の問題点と国側の安全審査の重大な誤りを認め、安全審査の全面的なやり直しを命じました。しかし、2005年5月30日最高裁は、設置許可時の安全審査では考慮されていない重大なナトリウム漏れ事故が発生したにもかかわらず、高裁判決を破棄し原告の控訴を棄却、もんじゅの設置許可を有効とする判決を下しました。
東京電力と関西電力で計画していたプルサーマル(プルトニウム燃料利用)の地元了解が白紙撤回され、実施の見通しが立たないため、政府・電力業界は、中部電力(浜岡)、四国電力(伊方)、九州電力(玄海)で、プルトニウム利用の道筋をつけようと画策しています。
「原子力政策大綱」でいかに利用計画を描いても、プルトニウム利用政策が破綻しているのは明らかです。危険で採算が取れず、核廃棄物の処理・処分も出来ない六ヶ所使用済み核燃料再処理工場は全く必要がありません。




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