TRIO JR-60 通信機型受信機のレストア

                                 
 1号機 シャーシ番号 3069200     2003(平成13)年08-31購入 往年の名機 TRIO JR-60
       
Restoration完了
  現在、我が家の座敷で床の間を背にし
ています。ただし、乗せ台が間に合わず
ダンボール箱に鎮座。
『954』はデジタルカンウター
右上は大進無線のプリセレクター



1  新品は購入できず、自作の高1中2でがまんしていましたが、
 30年後やっと購入できまたJR-60は全て組立キットで出荷され
 ていたはずで、本 品上級者の組立と思われ、回路図とおりで
 した。購入時から完動品でしたが、
   @ 感度が悪い。
   A ハム音大きい。
   B 検波管付近の配線が錯綜している。
   C 電源部の抵抗が指定値より小さく、+Bが高い。
   D チューニングインジケータの動きが悪い。
   E RF GAIN、VOLとも若干のガリ有り。    等が気になりました。
  また、配線が抵抗、コンデンサーの上を通っている。 コードが中
 継端子の上の穴でCRと共通。 バンド切替スイッチが重いなどです。
  2 2003-10-01 レストア開始
     @ 電解コンデンサーの交換、増設
     A 電源部抵抗は、中継端子増設し離す。
     B コード、同軸ケーブル類交換。
     C ヒーター配線増強と分離。パスコン取り付け。
     D 検波管回路の配線しなおし。
     E AVC回路、+B回路パスコン交換および増設。
     F 録音出力端子を周波数カウンター用出力に交換
     G 潤滑錆止CRC5-56吹き付け。




 2004-08-30  JR−60の広告資料を入手した。 これによると、完成品もあったらしい。(小生もこの時期に重なるのだが記憶
      が無い) 『50Mc帯内蔵通信機型受信機 JR−60型 完成品 現金正価 38,300円 月賦定価 42,500円』 とある。
      印刷物なので間違いない。
    レストア前    レストア後
 レストア前



  3 レストア後  
    (1) 購入時は完全に基本回路図のとおりでした。
    (2) 左上の大型抵抗は、R53の代用抵抗
    (3) ブロックコンは同等品がなかったのでチューブラ使用。
 レストア前  電源部はチューブラコン追加     プロダクト検波部 ;レストア前
 レストア後  検波 プロダクト検波部


 高周波部 レストア中                   低周波部 レストア前
 レストア後
主なレストア個所
1. ヒーター配線交換。若干太めのリード線にし、高周波部と低周波部の2系統にし、バイパスコン追加。
2. +B回路の配線変更およびバイパスコンの交換および追加。
3. +B電源部、抵抗、電解コンの交換および追加。RF.GAIN調整回路修正 
4. 同軸ケーブル回路全て交換。
5. プロダクト検波以後配線やり直し。
6. ラジオカウンタ用配線追加。録音出力が信号出力とした。
DDSによるIFT調整、トラッキング調整をして
 完了しました。VFBです。

  50MHzのクリスタルコンバーター           クリコンシャーシィ裏
 Qマルチ/x'talマーカーサブシャーシィ



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TRIO JR−60 1号機のレストア  (レストア2回目だけど今度はフルレストア)

2008-01-13 2号機のフルレストアが順調にできたので調子にのって1号機のフルレストアを開始してしまった。

2号機と比較して1号機は、
 @ 感度が全体的に悪い、特にDバンドの感度が悪い。
 A Qマルチが発振状態とならない。
 B これが一番の理由だが、『シャーシが錆ていて汚い』

 【これ以降、順次写真をアップするが、『決して2号機の写真を修整などしてごまかしている』 ことは絶対にないので特に念のため】
   区別するには、@ 出力トランスが純正
             A フライホイールが無塗装
             B スイッチがプラスチックレバーの社外品など。


【写真 下左】 下が1号機。上の2号機は同調ツマミが社外品。ダイアルスケールは1号機がきれい。2号機も交換するほどではない。
【写真 下中】 シャーシ上面。ACコード、OPT、クリコンなど配線除去している。シャーシは実物はもっと汚い。
【写真 下右】 分解開始。電源部ブロックコンなど除去している

 最後の聞き比べ中  シャーシ
 内部


2008-01-14 2号機同様にゴールドメタリックの全面塗装
【写真 下左】 分解完了
【写真 下中】 修正したダイアルシャフト。赤く見えるのが薄銅板でガタが無いようにかましている。フライホイールは塗装せず。
【写真 下右】 糸掛け終わり。バリコンからの白い配線はアンテナトリーマー配線。1号機はフライホイールは無塗装に注目
 主要部品  ダイアル軸
 きれいなシャーシ


【写真 下左】 部品の購入。3個単極単投スイッチはプラスチックレバー。ツマミは気に入ったのが無いので仮
【写真 下中】 BFO発振コイル。  下の方の2号機のところに IFT、Qマルチコイルがあるので見比べて。
【写真 下右】 シャーシ
 BFOコイル


2008-01-15 配線開始
【写真 下左】 設備が整った快適な作業現場。右側のモニターのベニヤ板は、溶けたハンダからの保護用
【写真 下中】 2008-01-20 電源部、低周波部、検波回路配線完了。簡単なチェック後通電。動作確認 OK
                  抵抗器、コンデンサは新品購入してあったが、気がついたら、中古部品をハンダ付けしていた。
【写真 下右】 2008-01-23 本体部配線終了。チェック後通電。珍しいことに一発で鳴った。問題箇所は
           @ バンド切替スイッチノブを叩くとAバンドが鳴らなくなる。Bバンドは問題無い。
                症状からバンド切替スイッチが疑わしいが、分解前は気がつかなかった。
           A 代用したR53の2.5k10W抵抗が過熱気味。計算では4W弱の消費電力、ホーロー抵抗なので問題無いと思う。
           B 前作同様本体部だけの試聴だけど、ANL、BFO、プロダクト検波は動作している。
               調整前だが、各バンドの感度は分解前より良い(まあ、何時かばれるが少し抵抗値わ変えたので)。
           Qマルチ・マーカー、50Mcクリコンは未配線。

 配線中 検波・低周波・電源部完了
 本体部配線終了


2008-01-26 残りのQマルチ、クリコン部配線完了

  電源トランスの6.3Vヒーター巻線は整流管を除いて、3Aと2Aの二巻線ある。前回の2号機は入手時と同じに、”同相”に結線したが、
 今回は ”逆相” にしてセンターアースの12.6Vが得られるようにした。理由はだいぶ 溜まってしまった12BE6、12BA6、12AT7を流用できるようにした。

 写真を見ると真空管ソケットの上にC・Rがてんこ盛り。以前、『点検しやすいようにソケットの上は空けること』と書いたようだが。


【写真 下左】 Qマルチ・マーカー用ドーターシャーシ。
【写真 下中】 ドーターシャーシ接続
【写真 下右】 試聴中。 フライホィール無塗装に注目。結果は
       ◎ シャーシがきれいになった。
       ○ 50MHzクリコンのアンテナ端子で雑音ある。
       × Sメーター触れが小さい。
       × Aバンド受信時、バンド切替スイッチ叩くと受信不能になる。Bバンド他は異常無し。  
       × Qマルチの動作が取説どおりでない。レストア前と変わらず。
       クリコン基板の取り付けは、取説と逆向きだが、同軸ケーブルの取り回しで、この方向が無理な力がかからない。
Qマルチ・マーカー用ドーターシャーシ シャーシ内部
 シャーシ上部 


【写真 下左】 ダイアルガラス板。化粧パネル取付。
           ダイアルガラス板取付前に、2本のダイアル指針がガラス面を擦らないか確認すること。
            前回2号機は取付後、指針が擦ることに気がつき修正が大変だつた。
         DDSでIFT調整。本器は以前DDSで調整したものだが、コアで半回転位ズレていたようだ。
           (あるサイトで高調波に合わさっていたとのことなので、念のため、いきなり大きくずらし、基本波を確認したので)

       Aバンド受信時、バンド切替スイッチツマミを叩くと受信不能になる。 
         症状からバンド切替スイッチが怪しいが、割りバシで突いても原因箇所が分からない。
          スイッチの切片部の接触不良だと困る。

【写真 下中】 2008-01-29 バンド切替スイッチトラブルはノイズインジェクターなどで、「アンテナ入力段の接触不良」を確認。
      接点復活剤にて解消した。
     [接点復活剤 (コンタクトスプレー)] の乱用は各サイトでも言われているが部品に決定的なダメージを与えかねない
  ので要注意。画像のものは、小生現職中大きなプラントのメンテナンス担当時、プラントメーカーの使用指定品で特性を把握済み。
         マニアルに従い対処。バンド切替スイッチトラブル解消。 ランニングテストを兼ねて電圧測定後、調整に移る。 

【写真 下右】 2008-01-29 IFTを再調整。 トラッキング調整は2号機で先日行ったのでスムーズに終了。
          Dバンド (50MHzクリコン) 本体コイルは調整できたが、クリコン基板の調整ができない。
          ピークは取れないが、テストオシの25.5MHzの高調波は受信できた。
            この状況は前作2号機と同様。
 
 
 化粧パネル取り付け。IFT調整完了  接点復活剤
 トラッキング調整
スナップスイッチが2号機と異なっている

ツマミが社外品なのはパネル保護のため

 接点復活剤は呉工業叶サ

 「ゴム・プラスチックにも安心」 とある物

JR−60になるとマニアルは必須

テストオシはDDSより作業性が良い
 IFTはDDSで455,000Hzで調整
2008-01-30 試聴

1. 感度を初め性能は充分。2号機と聞き比べをしてないが問題は無い。
2. 電圧はほぼ回路図のとおり。R53も触れば熱いが、異臭は出なくなった。
3. 回路図から変更した、RF/IFgain調整もスムーズ。(回路図の10kの可変抵抗器は不自然。2.2kパラにしている)
   自作ラジオでは、1kとか500オームの可変抵抗器を使っている。
4. アクセサリー回路はQマルチがレストア前と同様取説の動作をしない。
   部品もマルチメーターでチェックしながら慎重に配線し、配線後、実物から [施工図] を書き取ったが誤配線は無い。

 JR−60のレストアを2台続けたが充分満足した。恐ろしいことに、『これを書きながら3号機を考えている』

2008-02-02 再調整を行い完了 今年は暖冬とのことだったが予報がはずれた。極寒の日々が続いている

1 マニアルに従い、再調整 Qマルチの動作は不明。
2 当然のことながら大きなズレは無い。
3 Eバンドの本体部は前回マニアルとおりではなかったので調整しなおし。
4 Eバンド、50MHzクリコン動作確認。ただ、クリコン部のトリーマーは非常にブロード。はっきりしたピーク不明。


ランニングテスト中  きれいなシャーシ
 左が1号機とスピーカー
◎ たいへん良くできました。



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 TRIO JR−60 2号機のレストア シャーシ番号 3061070
2007-12-25 X'masプレゼントとして貰えなかったので、自分で買った。

1 試聴したところ、鳴ることは鳴ったが、感度が極めて悪い。高周波発振気味。低周波利得不足。
2 Sメーター動き悪い。チューニングツマミが社外品。主同調にガタがあり操作感悪い。
3 電源トランスの一次側は0−110Vに給電。ヒーター電圧は5.5V

簡単な調整で感度上昇。低周波系はイヤホーンジャックの接触不良、これはたまたま触れたら直った。

分解前にSメーター不調の原因を探した。予想とおり C12 0.05μF の絶縁低下 300kまで下がっていた。

 レストアは回路図のとおり配線する予定。回路図の抵抗器、コンデンサ類は地元電子部品店で購入済み。


【写真 下左】 シャーシは1号機より若干きれい。 整流管は6CA4にあらず。ダンパー管のキャップを毟り取ったもの。
【写真 下中】 シャーシ内
【写真 下右】 大きく変更された電源部。シリコン整流器に交換されている。

 シャーシ  シャーシ内
 ブロックコン取外し シリコン化


2007-12-29 完全に分解した。
 

【分解中の写真】
 左上 2ndIF部から解体開始  ほぼ配線撤去
 部品を外したシャーシ


【部品】

 主要部品  つぼ型コアのIFT
 購入済みの抵抗器 コンデンサ


2008-01-02 シャーシ等の塗装 この年末、年始は天候が悪く、ほんの僅かな晴れ間に塗装した。
【写真 下左】 Qマルチ/マーカーのサブシャーシ。 X'talは1,000kcが付いていた。
【写真 下中】 塗装後のシャーシ。画像ではおとなしく見えるが、実物は [ゴールドメタ] なので、下手な仏壇よりピカピカ。
【写真 下右】 ダイヤルのバックボードは黒のツヤ消し塗装。小物もメタリックゴールド

 Qマルチサブシャーシ  塗装後のシャーシ
 ダイアル板など


【写真 下左】 コイルパックの取付。何故かコイルパックとバリコンは脱着の痕跡と配線をしなおしていた。
          一応、 純正でない配線はやり直し、接続線を付けた。
【写真 下中】 フライホィールも金色に塗ったので、キ○タマがクルクル。
   主同調側は軸方向にガタが大きくフィーリングが悪かったので、スプレッド側と交換。
    ガタの大きい方に銅版を挟み込んだら、少しきつめで、スプレッドとしてFB。
【写真 下右】 糸掛けも完了。テンションスプリングの掛け方がマニアルと異なっている。ただ、この方式はテンションが弱いので要注意
    (以前、[ラジオ工房掲示板] であった、過剰なテンションをかけた9R-59の糸掛けもこの方式)  

 コイルパック  左が修正したツマミ軸
 ダイアル糸掛け



【写真 下左】 Qマルチ/マーカー、クリコンのサブシャーシは仮設 出力トランスは当初超小型だっので交換
          [ラジオ少年] のOPTがぴったり。3個のIFT、BFOコイル、Qマルチコイルは外見が同じなので要注意。
【写真 下中】 シャーシ内部
【写真 下右】 2008-01-05 配線開始
   @ シャーシが収まる段ボール箱に、電源トランスに段ボールを巻きつけて保持

 シャーシ  シャーシ内部
 ハンダ付け開始


【写真 下左】 同軸ケーブル (5C2V) の端末処理。中心導体のポリエチレンは熱に弱いので、熱収縮チューブで保護。
【写真 下中】 電源部、低周波部完成。動作試験も完了。QマルチとBFOのトリーマーコン付け間違い判明。手直し。
【写真 下右】 2008-01-10 完成した本体部。JR−60の弱々しいACコードも交換している。一応回路図のとおりだけど変更箇所は、
   @ 若干パスコンを追加。部品が小型化しているのですっきりした配線。しかも、直角配線。無論発振などしない。
   A RF/IFgainは10kから5kの巻線ボリュームに変更。さらに2.2kを抱かしているので、調整は非常にスムーズ。
   B 電源部ブロックコンは4ユニット型なのでチューブラコンは除去。

同軸ケーブルの端末処理  配線途中
 配線完了


【写真 下左】 Qマルチ/マーカーのサブシャーシ、右はQマルチ用 [発振] コイル。
【写真 下中】 Qマルチコイル
【写真 下右】 50Mcクリコン基板の下。この後出力コード、補助アース線を通している。何故か1号機同様基盤の取付が取説と逆。
           出力トランスは [ラジオ少年] のもの。

Qマルチ/マーカー サブシャーシ Qマルチコイル
クリコン配線中


【写真 下左】 2008-01-10 動作試験開始
    @ チェック後、通電。鳴らず。スタピロ不点火
    A 誤配線1箇所、ハンダ付け不良1箇所。真空管の挿入間違い1本。
         動作中6AQ8の1本が4AQ8であることに気が付いた。
    B 手違いを修正。無事動作開始。調整前だけど1号機に比べて、感度、音質が良い。
【写真 下中】 目盛ガラス板、正面化粧パネル取付。音量とRFgainのボリュームを付け間違えていることが判明。手直し。
【写真 下右】 電圧測定中。
    @ 電圧はほぼ回路図のとおり。
    A BFO、ANL、プロダクト検波動作OK。

 本体の動作試験開始 目盛ガラス板、化粧パネル取付
動作試験中


2008-01-12 Qマルチ/マーカーのドーターシャーシ配線完了。取付。
           取り付けてから、1本配線を付け忘れたので、また手戻り作業。更にスプレッド指針が文字板をこすりそうなので修正
             配線完了後、電圧測定を再度測定。特に異常なし。
           DDS、テストオシで調整。IFTの調整は数分で完了したが、トラッキングは1時間はかかった。

【写真 下左】 1,000pFと3,000pFは組込品を使用した。白い線を付け忘れていた。
【写真 下中】 調整に先立つランニング中。Qマルチの動作も取説のとおりでOK。マーカーも動作している。
【写真 下左】 取説を見ながら調整
   @ IFTは素直にピークが取れた。トラッキキングも一応OK。
   A Eバンドの本体側の調整はピークがとれたが、50Mcクリコン基板上の調整ができない。⇒ 1号機と比較してみる。
      先日の試験でも50Mcクリコンの挙動がおかしかった。

ドーターシャーシ内配線 ランニング試験中
トラッキング調整


2号機のレストアが完了したので、比較のため1号機を取出してきた。

【写真 下左】 左が今回レストアした2号機。前足が長いので傾斜している。
           ツマミは社外品なのは、純正ツマミだと正面パネルに傷をつけるため。
           シリアル番号3061070 右が1号機 3069200。 2号機の方が番号が少ないのだが。
【写真 下中】 2号機はケースも再塗装されているので1号機が元色。
           シャーシを見ると、このままでは1号機がかわいそう。  抵抗器、コンデンサもあるのでこちらもフルレストアにかかる。
         2号機はACコードも交換しているので、原型のような小さなコンセント差込プラグでないのが良い。

    (台の左下の白いパネルらしき見えるのが [RF付GT管ラジオ6号機=”音が絞り切れないラジオ”]  いつ完動品になるのか。
      それでも、このラジオが自作ラジオのうちで、一番長時間聞いている。)

【写真 下中】 2008-02-02 フルレストアした1号機(下 ACコードが黒色)もシャーシがきれいになった。
フロントビュー リヤービュー
 きれいなシャーシ


2008-02-02 再調整を行い完了 今年は暖冬とのことだったが予報がはずれた。極寒の日々が続いている

1 マニアルに従い、再調整 
2 当然のことながら大きなズレは無い。
3 Eバンドの本体部は前回マニアルとおりではなかったので調整しなおし。
4 Eバンド、50MHzクリコン動作確認。ただ、クリコン部のトリーマーは非常にブロード。はっきりしたピーク不明。


シャーシ内部 高周波と中間周波部

◎ たいへん良くできました


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  TRIO JR−60 3号機のレストアのページ


 このページのサイズが大きくなったのでページ分けをします。
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TRIO SG-1  (テストオシレーター)

2005-09-11 衆議院選挙の投票を早めに行ってきたが、にわか雨となり、屋外の片付けができないので、以前入手
   したテストオシレーターの改造をすることにしたが、・・・全く動作しなくなってしまった。壊してしまったようだ。・・・・

 購入時 6C6-76-12F で高周波の発振はしていたが、変調がかからない物だったが、ST管は趣味でないので、6SJ7-6SL7-
5MK9に交換した。(MT管にしなかったのは、貴重なウエハーソケットを使いたくなかったので) 自作キット組立品なので、分解
時は大雑把な回路図を書き取って、301回路集のTRIO SG-2を参考にレストアしたのだが、まったく発振しない。変調の発振も
しない。

 以前、6EH7のラジオが不調のとき『6EH7が発振しているのではないか』と言われたが発振はしていなかった。小生の
配線テクニックは”(自称)くろうとはだし”なので今回はローGmの6SJ7なので当然発振なんかしない。・・・・
 では困るのだが。

 直近の自作品は [動作せず(休工中)] が過半数となり弱ったことになった。勝率を稼ぐためには、難局が予想される[電池
管ラジオ]は先送りして、気安く作れる順番をとばされた[電蓄ラジオ3号機]を作るか。ただ、図体の大きなラジオは、ダンボ
ール箱にいれても隠しようが無い。家人からクレームのあらしに小心なハートが耐えられるか。

2005-09-14 TRIO SG-1 テストオシレーター レストア完了しました。

 先日、レストアしたつもりが全く不動作となり愕然、憮然、唖然、呆然となったが、取説が同梱されていたのを思い出し、元箱
を探し出した。これにより、無事、復旧した。

 @ 高周波部はシャーシー上部のバリコンとコイルの配線忘れがあっただけ。
    (一番の基本部だったのだが、シャーシー内部だけ、必死になって見ていても解からない訳だ。コイルからのリード線がうま
    く中に隠れていて、目視検査でも全く判らなかった。)

 A 変調の発振部はグリットリークの間違い。回路図の値にしたら一発で発振した。
    (低周波のコルピッツ発振回路のグリットリークがこんなにシビアとは思わなかった。301集のSG-2は6AV6でこの回路をま
   ねしたのだが?。ただ、入手時から発振していなかったことと、分解の時、何故かこのグリットリークの抵抗値を書き忘れた
   ので、全て霧の中に消えた)

    DDSと周波数カウンタで校正はするが、DDSがあるので、テストオシとしては使用しないだろう。当初の予定とおり、並3オ
   ートダインに改造予定。

【写真 下左】 12F-76-6C6(シールド付き)
【写真 下中】 入手直後のシャーシー内部
【写真 下右】 ブロック電解コンは漏洩電流過大なので交換。高周波発振したが、低周波の発振していない。


【写真 下左】 レストア後 5MK9-6SN7-6SK7に交換。ブロック電解コンも交換。 完動品
         取説によるとバリコンの右肩のトリーマーで周波数を合わせると全バンドOKとのこと。
【写真 下中】 レストア後のシャーシー内部。抵抗・コンデンサはほとんど再使用した。
          ブロックコンは漏洩電流が大きいので交換したが、交換したブロックコンは端子がゆるく、火花放電をすることがある。
            今のところ問題は全く無い。
【写真 下右】 6バンド発振コイル。トリーマーは1個だけ。
レストア後のシャーシー上面 レストア後シャーシー内部
6バンド発振コイル


  SG−1 100kHz−30MHz  6バンド1955年(昭和50年) キット品を自作したものらしい。50年前(半世紀)とは思えない良品。
     変形ハートレー発振回路(カソードタップ)の6バンドなので、真空管を交換して、0−V−2に改造するめために購入した。
     SG−1は、この後、MT管化した、SG−2とバージョンアップし、401回路集に載っている。
     デジタルラジオで発振は全バンドしており、ダイアルも合っているが、変調がかからない。
      変調発振管の76は初めて手にした。昔から持っていてオークションに出品した6L5Gと6G6Gが76とそっくりの外観をしていた。
     ST管はマジックアイを以外興味が無いので、購入後直ちに改造するつもりであった。が、
     ところが、元箱、取説付きのきれいなダイヤルエスカッションとケースでこれも分解するのも惜しい。
     しかたがないので、再度、並4ラジオ部品を購入するはめになってしまった。製作中の並4ラジオはこちら。
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KYOTO KYOEI ELECTRICAL社製 SR-1 単球テストオシレーター


2006-10-18 オークションにて入手
2006-10-23 レストア完了 たいへんよくできました。

 掲示板にて経過を書いています。平成18年(2006)-10-18からの書込みを見て下さい。

【写真 下左】 外観。BC帯は450kHzから1300kHz SW帯は6MHzから20MHz発振する。
【写真 下中】 レストア前。真空管は6J5GT。中段の左は出力レベル調整。単バリコン。小型電源トランス。バリコンの下が2バンドの発振コイル。
【写真 下右】 空中配線だったので、中継ラグ端子追加した。

 外観 レストア前
レストア後



【写真 下左】 レストア完了後デジタルラジオで確認 BC帯は450kHzから1300kHz SW帯は6MHzから20MHz発振する。
【写真 下中】 発振波形 製の半サイクルごと発振。下はDDSから120Hzを入力
【写真 下右】 回路図

SR−1とデジタルラジオ 発振波形 と DDSからの120Hz
回路図
ラジオ温故知新の梅田様が電子化ファイルで書いていただきました。


掲示板の10月22日を見て下さい





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             TRIO RADIO CLUB  1955年 第9号

 トリオ ラジオ クラブ 大変参考になりますのでコピーさせていただきます。】

  2004-08-   開始
  2004-12-09 誤字訂正   《一応 ”完” 》 】
 
TRIO RADIO CLUB 1955年第9号からの抜粋です。(内は追加コメント)
         
                     発行        春日無線工業東京研究所
                     編集発行人   春日二郎氏    

1. 真空管 

  短波だから高能率の球を使いたいと張り切って、まだ使ったことの無いハイgm管などをずらりと並べる紙上プランは楽しい
ものですが、使ってガッカリ、発振の押さえようもなく、数日かかって発振を止めたら、蚊の鳴くような声しか出ないというようなこ
とが極めて多いものですから、一度は必ず平凡な球で完全に鳴らして、次の段階に、これをハイgm管なり何なりに変更して実験
してみるという道すじを通るべきです。第1図の球は、6D6、6W-C5などという、古くさい球ですが、こんな球でやるのも以上のよう
な理由からです。もちろん個々に使用した球に相当するGT管やmT管を使うのは何ら差しつかえありません。

2. 回路 

  数台の製作に味をしめて、今度は少し新規な方法でやって見たいと、あちらの本こちらの雑誌から、変わった回路を引き出し
て、新回路ならぬ珍回路を案出している人がずいぶんいます。しかし高能率なラジオは新回路によってできるものでなく、極く平
凡な回路でも、これを合理的に組立てて、完全な調整を行なうことが最も大切で、新回路は平凡なものをよくマスターした後に手を
加えて試みるべきものと思います。なーんだありふれた回路、と思う人も、本当にそれを我が物にしているでしょうか。特に初めて
作る方は、最も標準となる回路を選ぶべきで、第1図 (注6D6-6WC5-6D6-6ZDH3A-42- 80-6E5の3バンドラジオ) はこの意味で、
どなたにもおすすめできるものです。

3. 回路の疑問  

 (1) 「高周波増幅間はコイルを通さず、6D6のグリッドを250pFのコンデンサーできって1MオームからAVC電圧を加える
のは」。

 短波帯のコイルは巻数が少なく、特にDバンドなどは5回位しか巻いてありませんから、同調回路内の配線は、できるだけ短くし
なければなりません。もし5球スーパー式でやりますと、同調回路内にQの低いチューブラーが入り、しかも規定とおりの長さにな
かなか配線できません。その上チューブラーには、ナチュラル(固有周波数)があるので、その周波数で障害が起こりやすいのです。
本図のような並列き電式で行いますと、抵抗を高周波型か1/4Wさえ使用すれば何の心配もいりません。ただ、ここに大型抵抗を
用いますと抵抗の持っているナチュラルのためにデットポイント (死点といって感度のなくなる点) が生ずることがあります。

 (2) 「6W-C5にAVCをかけてありませんがなぜですか」。
 6W-C5へAVCをかけますと、AVC電圧の変化でG2、4の電圧が変わり、このために発振周波数が浮動するので、特に安定であ
りたい短波帯ではAVCをかけないほうが安全です。また10MC以上ではG3電流が流れることがあり、AVCに接ないでいると感度
低下の原因になります。RFとIFで充分AVCは働きますから、変換管にはAVCをかけないほうが安全です。

 (3) 「6ZDH3Aのカソード抵抗は入れたほうが良いのか悪いのか」。
 是非入れてください。カソードを直接アースして、三極管のグリッドへ5Mオーム位の高抵抗を入れるグリットリークバイアス法は、入
力が大きくなると歪が球に増して来ます。又、カップリングコンデンサーの絶縁も問題になってきます。VRがスムーズにきかないの
はこのためです。10mV位の低レベルで働かせるプリアンプでさえ、リークバイアスの歪を問題にしはじめています。--安価な12Fな
どの5球スーパーだけにリークバイアスをお使いください。

   10μFの電解コンデンサーに0.01μFのコンデンサーが並列に入っているのは何故ですか。
 電解コンデンサーは周波数が高くなると電流が通り難くなります。又、ナチュラルを持っています。従って、短波受信機には、ケ
ミコンにバイパス (側路) が必要になるのです。 (本機では減結合回路にパスコンを使用してある)

 (4) 「コイル(パック)の配列が、ANT-RF-OSCになっている理由は」。
 一度使ってみればこの配列が最も合理的なことが解かります。配線が交叉しない。最短に配線できる。OSCとANTが遠いので、
局部発振を外部へ発射することが少ない、などが主なる特徴です。局部発振を別にしたセパレート方式の時は、これと正反対の
配列が用いられます。OSCを中に挟む方法はおすすめできません。

 (5) 「高周波にはチューブラーよりマイカの方がよいといわれてますが」。
 その通りで、ナチュラルの問題になるチューブラーはなるべく短波受信機の高周波には避けたいものです。しかし、実際には、チェ
リーとかルビーなどの有名品では、充分23MCまでなら実用になりますので、本機はチューブラー型を使いました。

 (6) 「中間周波トランスに広帯域を使って音質の良い3バンドを作りたいとおもいますが」。
 短波帯ではなにより混信が問題ですから、分離の悪い広帯域 IFT(広帯域と選択度は両立できない) では無理で中帯域のトリオT
−6とかT−20などを使うべきです。多少高音が欠けてもよければT−11型2段用狭帯域にすれば感度も分離もすばらしいセット
になります。

4. 配置のキーポイント

  配置が何より大切です。配置のキーポイントは、頭と尻尾を近づけるなということです。
たとえば6D6 (RF) と42を近づければ必ずブーブー発振します。6W-C5とDH3Aを並べれば910KCと1365KCでブーブー唸ります。従
って、平凡ながら実体図のような配置が最もよいわけです。これは検波された後にも中間周波や高周波が少なからず混入しており、
入力側より大きく、しかも位相がずれているので、悪い配置ではこれが元に戻って発振するものです。パーツの取付けは実体図を
見ていただけばわかると思いますので省略いたします。

5. 配線のキーポイント

  高周波回路のアースはニアバイアースで。ニアバイアースというのは最短距離でシャーシーへ接続することです。俗にいうワ
ンポイントアースという方法はアース線が長くなるのでストレーインダクタンスが増しさまざまな障害が起こりますからやめてください。
遠慮せずにバリコン、コイル、抵抗、チューブラーなどドシドシ最短距離でシャーシーへ接続して下さい。シャーシーが鉄なら、アース
点をよく磨いて直接半田ずけして下さい。ニュームなら卵ラグをスプリングワッシャーでしっかり止めてこれに半田ずけします。ラグと
ラグは1ミリ位の銅線で接続しておいたほうが良いでしょう。

  バリコンはセクション毎にニアバイアース。 三連バリコンは各セクション毎に3つの異なった電流が流れているのでアースリー
ドを1本にすると3つの電流がこの中を流れて干渉し、発振したりさまざまな障害の原因になります。又このリードをシャーシーの下に
引き込んでソケットの近くまで延ばす人がいますが、このリードがインダクタンスを持ち、隣のリードと干渉してトラブルを起こすことが
あります。シャーシーは非常にローインピーダンスですから共通につかっても心配は無いのです。
 
 ヒーターは2本撚り合わせて、DH3Aと6WC5のところでアース。5球スーパーなどでよくやるヒーターの片側をアースライン代用
にするのはいけない。必ず2本で行い、DH3Aのところでアースします。ところが3バンドのときは、ヒーターとカソードの容量を通じて
6D6と6W-C5とが結合することがありますので6W-C5でアースしておけば障害は起きません。Dバンドの中途で異常発振の起きると
きは、この方法で殆ど直ります。

 半田付けのキーポイント。 引張って抜けるような半田付けは雑音のもと。いつも半田ごては半田メッキされてピカピカ光っていな
ければいけない。酸化して黒くなったこてをいくら長くつけても熱は酸化膜に遮断されて美しい半田付けはできません。抵抗や、チュ
ーブラーのリードはニッパーで一度表面を磨いて生地を出し、ペーストを少し付けて半田メッキしておきます。一方、ソケットやラグに
も半田メッキしておけば気持ちよく半田はとけあってかたく付いてしまいます。(以下略)

6. 異常対策
 異常現象があったのでは調整はできませんから、起こりそうな各種の現象について列記してみましょう。

 (1) 全バンドにわたって放送が入るたびにピーピーとビートが聞こえ、マジックアイが閉じっぱなしのとき。
 これは中間周波の発振です。6SK7ならソケットの1のピンのアース忘れ、6BD6なら、ソケット中央のアースピンのアース忘れなどが
最も多く、これらが完全で、しかも、発振する時は真空管の不良又はIFTのインピーダンスが高すぎた設計になっている為ですから、
カソード抵抗を1kオーム位に上げて安定させます。パスコンを外すと一層強く発振することがあるので、外さない方が良いと思います。

 (2) 中波帯でバリコンを入れると行くと唸る。中間周波回路と高周波回路の干渉です。原因はアンテナコイルのリードがIFTの2
段目付近を通過している時が最も多いようです。これはシャーシーの隅にそわせてください。どうしても止まらない時は、中波帯のRF
コイルの一次線PB間へ50pF位のマイカコンデンサーを入れてやれば安定します。

 (3) Bバンドは良く聞こえるがDバンド(8-23MC)で低周波端で発振が止まり放送が入らない。
 発振グリット抵抗20kオームのアース側へ1mAの電流計を入れて計ったとき、マツダの球では第5図(中波帯 100Vで500-550μA位。
50Vで400-450μA位)のようになります。もし、Dバンドで発振しないときは、前述のニアバイアースを守らなかったのではないか、
特にバリコンのアースを引き延ばしたときは必ずとまります。発振グリットのコンデンサー100pFがQ不良のときも発振が不安定に
なります。6W-C5のG2,4のパスコンを入れ忘れていることもあり、これの容量がぬけている不良品もあります。何といっても多いの
はニアバイアースせずワンポイントアースしたときです。

 (4) Dバンドで特定の周波数でポコリと聞こえなくなり、そこを過ぎると入って来る。
 前と同じく、バリコンその他をニアバイアースをしない為です。ワンポイントアースはハムを出さないために低周波で行なうもので、
高周波には不要です。

 (5) Dバンドの感度が低い
 同調回路のインピーダンスを高くとれないので、どうしても中波やBバンドのように感度がとれませんが、よく調整すれば、それほ
ど目立って低感度ということはありません。第4図(各バンド別のアンテナ入力/受信周波数)は完全に調整したときの各バンドの感
度特性です。同じ出力を出すためのアンテナ入力電圧を記録したもので、カーブが低いほど高感度ということになります。(Aバンド
は3位 Dバンドは10-25位(単位の記載無))

 (6) スイッチを入れた直後と20分過ぎたときとでは、同調点がずれる。T−11のとき一層感ずるのはIFTが不良ではな
いか。 これは発振周波数がスイッチを入れた15分位の間浮動するためです。原因は6W-C5の電極構造が、ヒーターの熱のため
にしばらく変化するために、発振周波数が変わり受信周波数が動くのですが、広い帯域のIFTでは帯域内の変化ですから、音質が
悪くなるだけですが、狭い帯域のものでは、ずれが帯域の外に出てしまうので、ダイアルを回さないと聞こえなくなります。このため、
15分間位は安定しないのです。IFTが動くのではありません。

 (7) 短波帯で奇声を発生する場合の処置はギャーとかキーとか短波帯の一部で奇声を発するときは。
 6W-C5のグリットコンデンサーを50pF位下げれば止まります。あまり小さくしすぎるとバンド内の発振電圧の差が大きくなるので50
pF位が限度です。
 
 調整については紙面が尽きてしまいましたので別稿で詳しく書くことにしてこのセットに要する部品表を掲げておきます。(以下高1
中1の部品表)

 サービスノート  ノイズ(雑音)について

 ラジオを明快に受信するには、ノイズの少ない受信機を作らねばなりませんが、それにはノイズについていろいろ知っておく必要が
あります。そこで、ご質問いただいたなかから、いくつか取出してお答えし、参考に供したいと思います。

 (1) 中間周波を2段増幅したところザーという雑音が多くなりました。どこが悪いのでしょうか。
 アンテナを外してこの雑音がなくなればそれは外来雑音で、受信機の利得が上がったために特に目立ったようになったもので、こ
れは外部の雑音をさがして、これを止める以外方法はありません。アンテナを外してもザザーが止まらない時は、中間周波段の増
幅度が大きすぎるためです。受信機のなかで最も雑音を発するところ変換管と同調回路です。ここから発生する雑音電圧はどうして
も無くすことはできません。ですから、この雑音電圧が耳ざわりにならない程度ににしか変換管以下の利得を上げてはいけないので
す。中間周波や低周波の増幅段数をむやみに増して感度を上げようとするのはザーザーを大きくするだけで何の価値もありません。
IF2段とか3段にするのは特性曲線を良くするのが目的で利得を大きくするものではありません。ですから、2段以上の増幅をもつ中
間周波回路には利得調整として、カソード抵抗を可変にし、前段から出るノイズ (セットノイズ) が苦にならない程度に下限してきくべ
きです。

 (2) バンドを切り替えるとセットノイズの大きさが、低いバンドほど多くなるのはなぜでしょうか。
 同調回路から雑音電圧が発生するのは前にいいましたが、その大きさはこの回路のインピーダンスがに比例します。インピーダ
ンスは周波数の低い回路ほど高くなり、中波帯の同調回路から発生する、雑音電圧は変換管から発生するノイズ電圧と同じ位大
きなものです。ノイズの少ない球を使うことはよい受信機の設計に大切なことですが、中波などでは、回路雑音が大きいので、球
の雑音など、ほとんど問題になりません。5MC以上で、はじめて球の雑音が問題になります。

 (3) シクナマックス(プリセレクター)を取付けたところ、シグナルも大きくなるが、雑音も大きくなる。これではS/N比が
改善されないと思うが如何。 いくらシグナマックスが優れていても、外来雑音のなかから、シグナルだけ取出して増幅することは
不可能です。外来雑音といえども、一種の電波ですから、利得があがればシグナルと共に大きくなってしまいます。SN比の改善とい
うのは、変換管から出る雑音より小さな入力では、変換雑音のかげにかくれてしまうので、RF増幅でシグナルを変換ノイズより大き
くして、変換ノイズ電圧より大きくして、変換ノイズにかくれていたシグナルを浮き上がらせるためのもので、セットノイズ対シグナル
ノイズ比の改善であって、外来ノイズ対シグナル比はシグナマックスでは変えられません。

 (4) それでは外来ノイズを少なくする方法はありませんか。 
 受信機の雑音は受信機の帯域幅 (選択度) に比例します。ですから音質を特に高忠実度にする必要の無い遠距離受信用ラジオ
では、できるだけ帯域幅の狭い IFT、たとえば1段用ではトリオ T−6型、2段用では T−11型などをご使用になれば、ノイズの少
ない、分離の良いラジオができます。しかし、音質に重点を置くローカル局受信用ラジオでは、雑音と信号のひらきが大きいので、
帯域幅の広いものがよいと思います。このように中間周波トランスは雑音にも関係がありますから、受信機の使用目的に応じたも
のを選んでください。

   中間周波トランス

 (1) 実効Q表示は誤りか?
 中間周波トランスの特性表に実行Q90などと書かれている物がありますが、掲げられた特性曲線とこの、この実効Qによる計算
値と必ずしも一致しないところから、これは実際の使用状態におけるQの意味でないらしく、単にコイルのQの他にコンデンサーの
Qをも含めた値ということのようです。使用状態では段間用は真空管の入出力インピーダンスの影響があり、検波用では、2極管
が負荷されるのでQは半分位に下がります。従って、使用状態でのQは各段毎に1次側2次側共に異なった値を持ち、一口に実
効Qいくらとは言えないはずです。使用状態でないQを実効Qと銘打つのは誤りでないかと思います。IFTの特性はQの他にM( 結
合度) 、L (インダクタンス) によって定まり、Qだけ取出しても良否判定の目安になりません。良否は、実際に表れる特性曲線で定
まるのです。尚単峰特性で得られる最大の帯域幅 (−3dbのところの幅) は、±1.4f/2Qで計算できます。たとえば実効Q100の単
峰IFTは1.4×455/2×100=±3.1KCです。いろいろな数字を入れて計算してみてください。

 高忠実度受信用可変帯域中間周波トランス T−18に関するご質問について

 T−18可変帯域 IFTは発売以来ラジオ界にセンセイションを巻き起こし、最近ではメーカーのセットにもこの種の IFTを用いたも
のも現れる程に関心をもたれて参りましたが、これにともない、色々御使用上の質問が参りますので、この中から特に問題になる
ものをピックアップして今後御使用になる方の御参考に供したいと思います。T−18は第7号で、これを用いた、家庭用の電蓄
作り方を御紹介した際に説明いたしましたが、7号を見ない方のために簡単にお話しますと、スイッチの切替により、±3KCと±
12KCの2段にきり替えることができます。このIFTを使用しますと、今まで高1を抵抗でQダンプして帯域を広げて混信を我慢しな
がら、高忠実度受信を楽しんでいた人もも混信無く10KCまでフラット、−3dbで12KCというすばらしくよい音質のスーパーがで
きるのです。しかし、スーパーですから、高1のように作りぱなしでは良い性能は得られませんで、調整中に思いがけないこともあ
るわけです。

 マジックアイで帯域のの拡がり具合をしらべてみると、図のような (富士山型の頂部に3山) 形にならず峰が1つになり
ますがIFTが不良ではありませんか。 
 説明書の新版にはこのことを書き入れましたが、三峰特性はIFTだけの特性ですから、アンテナを付けて放送を受信する時はア
ンテナの同調回路の特性も、これに統合されますから、もしアンテナコイルを30ないし50オーム位でダンプしない時は、IF特性と
同調特性が総合されて図のDのような (三峰の中央部が突出) 形になります。 又、ダンプした場合でも。3点の単一調整が不完
全なときは、同調特性の中心がIF特性の中心に来ないためにBもしくは(455kHzの下側が突出)Cのように(455kHzの上側が突出)
なります。厳密には正しく、単一調整できる点は、3点だけですから、その他のところではB又はCのように多少ビッコになります。
 しかし3db以内のくるいは、音として耳に感ぜられない程度の変化ですから気に病む必要はありません。トラレスVCをつかえば
全バンドにわたってよい特性が得られる筈です。 マジックアイで特性を調べるときは以上の点にご注意ください。

 AのようにならずE(中央がくぼんだ)のようになりますが何故でしょう。
 2極管の負荷が規定より低い場合には、3段目のIFTの特性が鈍くなり中央がくぼみます。もし、規定値にしてもこのようになる
場合製品が規格ピッタリにできていないと思われます。製品はどんなに精密に作りましても少しの誤差は生じますが、中心が凹む
(E)、又は凸(D)の高さは1dbを超えないように作られております。気分の問題ですが、どうしても頭部をフラットにしたい場合は、
IFTのBの内部に入っている抵抗値を変えれば、負荷抵抗値が、規定以外のときでも正しい特性が得られます。

 広帯域に切り替えると雑音が多くなりビートが入り、決して良い音質になりません。また低音が出なくなります。
 この御質問は相当多いようです。説明書には明記してありますが高忠実度受信のできるところは雑音が少ない、電界の強い場
所に限られます。信号強度と雑音電圧のひらきの少ないところでは帯域が広くなるほど、雑音は強く入るので、雑音の入るような
ところではT−18を使用してもたいして効果はありません。又、低音が出なくなるように感ずるのは高音が延びるからであって、決
して出ていた低音が出なくなるのではなく、そのような感じにになるのです。

 HiFiスピーカー、HiFiピックアップ、HiFiアンプキットなど多く出ておりますがどんなものを選べよいでしょうか。
 好みもありますので断定はできませんが、研究所へ来るHiFiマニアの批評では、6吋半がブリランテ、8吋がパイオニアのPE
−8、複合型では、パイオニアのPAX12Bなどが推されています。ピックアップ(この項略)
 アンプに使用するチューナーには、T18を御使いください。高1チューナーに限るという人もいますが、高1では東京から50km
離れると、もう実用性を失いますからほんの特定区域だけのものです。

 Q5’er (キューファイバー) キット

 アマチュア無線のバンドが開放されましたが、何千局という数では狭いバンドですから当然混信問題が起こります。Q5’erという
のは、一たん455KCに変換された中間周波をさらに第2変換回路で50KC位に低くして、鋭い選択性を得ようとするもので、いわゆ
るダブルスーパーにするものです。Q5’erという名称はQRK(明瞭度)1を5にするものという意味で混信でほとんど聞こえなかった
内容が、明快に聞こえてくるというわけです。トリオQファイバーキットは50KCIFT2本、405KC OSCコイル、405KCピックアップコイ
ルがキットになったもので、選択度は2KCで31dbという鋭さです。主として電信用ですが電話にも使用できます。シャープな選択度
を得たい方はお試しください。

入門者に適した3球再生式ラジオの作り方       春日仲一

 初めてラジオを作ろうとする方は、どんな方式のものがよいか迷われると思います。このごろ、初めから5球スーパーを手がける人
も多くなりましたが、私はここに書きました3球などから始めるのが勉強の順序として最もよいと思います。カットの写真は小学2年生
の子供が、下の実体図 ( 6C6-6ZP1-12Fのいわゆる並3) を頼りにハンダ付けしているところです。1日2時間位ずつ、4日間で完全
に鳴るようになりました。このラジオは目下ベットラジオとして使用していますが、東京でローカル6局を完全に分離でき充分実用にな
ります。費用も1500円位でできるので一家で何台も持つ場合に面白いと思います。放送局から遠い地方では、感度と分離度が不足し
ますから関心しません。

回路の説明

 トリオLA−1(並4コイル) がこのラジオに使用されます。このコイルはわずか45円という安価なものですが一本でラジオの感度と
分離を決定してしまう脳ずいのような大切なもので、メーカーによって相当違いますから、求めるときは充分注意してください。LA−
1の箱の中には説明書が入っています。裏に配線図がありますが、この配線を実際に絵にしたものがここに書いた実体図です。
どの部品がどこにつくかよく比べてください。
 6C6は検波を行なう球です。コイルとバリコンの共振作用によって分離された信号電圧は6C6のグリッドへかかります。するとグ
リッド電流が流れて、グリッドリーク (1Mオーム) の両端に検波電圧が発生し、これが増幅されてプレートへ現れます。プレートに現れ
た検波電圧は6Z−P1のグリッドにかかりここで拡大されてスピーカーを鳴らすのです。12Fは230Vの交流を半波整流し、コンデ
ンサーと抵抗でろ波して完全な直流にして各真空管へ供給しています。 
 豆コンは、6C6のプレートに残っている高周波分をグリッド回路へ戻して能率を上げるもので戻しすぎると発振するので、適度に
加減する仕掛けです。

組立方法

 まず部品を取付けます。穴位置の良いシャーシーを使いますとほとんど自分でゴリゴリやる必要はありません。ソケット、ターミナ
ルなどはスプリングワッシャーでしっかり締め付けます。ハンダつけは松ヤニでやればよいのですが、初めてではとても付きません
から、無酸ペーストを使います。コテ先は丸いものより、角の方が使い良いと思います。熱したところで、先をヤスリでこすりペースト
を少し付けて、ハンダメッキします。ハンダメッキされていないと、熱伝導しないのでうまく付きません。つける電極と線は良く磨いて
あらかじめハンダびきをしておきます。ハンダがひかれておれば2つを当てて鏝を当てればうまく付いてしまいます。トランスのまわ
り、12F → P1 → 6C6と、端から配線してゆきます。バリコンがゴムで浮いているときは、シャーシーへアースするのを忘れないで
ください。ハンダ付けした後は、一箇所毎にペーストを必ず拭き取ってください。このラジオに使用するアンテナは室内に5m位の線を
はる程度のものが最も良く、アースをアンテナ端子へ入れる時は100PFを通してください。




SIMPFEMO-code

『正本では別ページになっています受信レポートの一部です。』



5 4 3 2 1
信号強度 非常に強烈 強し 弱し 辛うじて聴取
混信 無し 弱し 中位 強し 強烈
雑音(空電) 無し 弱し 中位 強し 強烈
伝波障害 無し 弱し 中位 強し 強烈
フェーディングの周期 無し 緩慢 中位 急速 非常に急速
変調の質 優秀 中位 劣等 非常に劣等
変調の深さ 充分深い 深い 中位 浅い 過変調
総合評価 優秀 良好 中位 劣等 非常に劣等



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