エンジン最大出力:78HP/9500rpm
エンジン最大トルク:6.4kgfm/7500rpm
乾燥重量:220kg
見慣れぬ珍車(笑)
それは、2000年8月のある日。世話になっていたショップの店先に展示されていた1台のバイクに目が止まった。パッと見た目ではZ750GPとの中古車だと思ったが、良く見るとタンク、サイドカバーのカラーリングがワインレッドである。もっと良く見ると、フォークブーツが着いている。(GPには無い)もっと良く見ると、テールカウルの代わりにキャリアが装備され、駆動がシャフトドライブだ。
サイドのエンブレムには”GT750”と・・・・・。
以前から、その存在を聞いてはいたが現車を見るのはこれが初めてだった。
店内に入り、社長に聞く。
smaki:表にある750、あれってGT750だよね。そーゆー車種があるのは聞いてたけども見たのは初めてだよ。
社長:そーだよ、Z750P5。最終モデルみたいだね。s:シャフトドライブの750かぁ・・・またマニアックなモノを・・・。
社:な〜に言ってるの。smakiくん、好きでしょ?こーゆーバイク。(ニヤリ)
s:うぐ!まあね・・・。(汗)(しげしげと見ている)で、これどーしたの?
社:オークションで出てたヤツなんだけど、珍しい車種だし、程度の割に安かったから引っ張って来た。
s:(まだ眺めている)う〜ん、でも怪しいバイクだよなぁ・・・
社:距離も10000milそこそこだし、エンジンも調子いいよ!ナンバー着いてるから、試乗して来たら?
上のような会話の後、お言葉に甘えて試乗させてもらう。この時点までは、面白そうなバイクだなとは思っても購入する気は余り無かった。
さて、エンジンを始動させ試乗開始。社長の言っていた通り、エンジンは変なメカノイズもなく調子は良い様だ。走り出すと750であるが案外”下”がない印象を受けた。これは、ふだんツインのEX−4に乗っていた為だが、それもクラッチミート直後の”はじめの1歩”だけで、あとは750らしく”気が付いたらこんな速度に・・・”という加速だ。サイドスタンドを払って車体の引き起こしは重いが走り出せば以外と軽快な操縦性。サスペンションの味付けはソフトだし、上体が起きるポジションともあいまってとても楽。排気音もSTDのマフラーながら低音が効いた良い音だ。
試乗での評価:けっこーいいんでないかい!(笑)
当時、EX−4が6万キロ間近でそろそろエンジンOHかな?と思っていた。そこへこのバイクが登場。ココロは揺れる(笑)
試乗から戻り
社長:結構調子いいでしょ?下駄にいいぞ!ラクチンだし。
smaki:ちょっと重いけど、そこそこ通勤にも使えそうだね。
社:シャフトドライブだからメンテフリーだしな。
s:う〜ん(見つめている)社長、これいくら?
社:そうだな、40万ってとこだけど。
この金額。エンジンOHと天秤にかけても安い。しかも珍車(希少車)である。
かなりココロは傾く。(バンク角約20°)
その日は、一旦帰って考える(悩む?)ことに。
数日後、購入する旨伝え、後日必要書類を持ってくる事に。
車検が9月なので車検付き渡しで45万で購入決定。
地味な外観、それでいてリヤキャリアなんぞを標準装備した車体構成。足回りは前19インチ、後18インチでリヤはエアサス。おまけにシャフトドライブ。カテゴリとしてはツアラー系になるのだろうが、いまいちピンとこない。
国内販売車で言うなら、Z750スペクタ−とZ750GPを足して2で割ってキャリア付けたらこーなりました的なバイク。
ファーストインプレッションは上記の通りだが、思いのほか”走る”バイクだった。エンジンと車体のバランスが良いのか、リヤサスがヤワイのを気にしなければそこそこのペースで走れ、どっしり感もありながら、ホイールベースの短さもあって曲る事が苦手なバイクではなかった。ただし、ブレーキングは正直言って苦しい。ペースが上がるとかなり苦しい。(この辺は那須MSLでイヤと言う程味わう)(笑)
判りにくいが小さいながらもオイルクーラー標準装備の空冷エンジン
エアサス、シャフトドライブのリヤまわり。センタースタンドはめちゃくちゃ重い!!
エンジンに関しては、必要十分。シャフトのクセが気になる向きも在るがどうしようもないというレベルで無く、こんなものか?という程度。
装備に目を向けるとまずは目に着く大きなリヤキャリア!!
このおかげでZ1000Rと比べ1.5倍は搭載量が確保できるため、お土産たくさん!なんて場合も、固縛する為のコード類さえあればかなりの量に対応できた。GT最大の武器だろう。
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満載状態(笑) ただし、構造上車体端部に重量物を載せる状態のためリヤ過荷重になるので上の画像の様にリヤシート部を有効に利用などの処置をしないと操縦性が著しく悪化してしまうので過信は禁物だ。
メーター類は以前乗っていたGPz400F2と同じ構成の一体式。燃料計、各種警告灯、切換式電圧計を装備していた。
ハンドルスイッチ類も同様、Z1000R、GPz400F2と同じ、あの時代のカワサキ車共通と言えるデザインだが、唯一違っていたのはオートキャンセルウインカーが装備されていた。
はじめは、何で出したはずのウインカーが消えているのか不思議だった位。それにスイッチのタッチが何かスプリングでも介している様な手応え。(実際スプリングが仕込まれている)勝手にウインカーが戻る瞬間を目撃し、それが何度か続いてはじめてこいつがオートキャンセルだと気付いたという次第。
この機構、スピードメーターに走行を感知するデバイスがありメーターが動いているか否かでキャンセルのタイミングを取っていた。だから、右折等で長い間ウインカーを作動させると右折直前でオートキャンセルが効いてしまうケースもあった。しかし、戻し忘れが無いし、その消えるタイミングさえ飲み込めればプッシュキャンセルスイッチより重宝した装備だった。
燃料タンクは容量24Lで燃費はだいたい16km/L程度だった。
EX−4の代替として導入したので、主に通勤の足であったが、このバイク程通勤が楽しいバイク今のところ無いと思っている。(笑)
ちょっと過大表現ではあるが、旧車でありながら、乗り心地が良く、そこそこパワーもあり、ストレスを感じさせない乗り味だった。だから、EX−4に比べ、休日の稼動率も高く、ちょっとぶらりとショートツーリングといった場合にも良く出動した。
このGTでの思い出は、雪の熱海峠事件と、那須MSLでのサーキット走行。
2001年3月末、春の西伊豆を目指すツーリング当日朝、東京でもみぞれ混じりの雨。伊豆方面は大丈夫だろうとみんなで行ったのが甘かった!
最短コースでしかも、一番低い峠越えの熱海峠はやっぱり雪!!参加者全員?涙目で過酷な状態で走り抜けた熱海峠。
土肥まで走って、遅い食事を取った時の安堵感は今でも仲間内の語り種。![]()
キャリア付きバイクでサーキット。今見てもかなり不自然です(笑)那須MSLでのサーキット走行体験は、Z1000Rじゃ万が一の場合大変なので(笑)取り敢えずというか洒落で走ってみよう!という感じでの参加だった。
しかし、走らせてみるとこれが大方の予想を大きく裏切り、結構遊べたのである。実際、路面の良さなども有り、ステップやステップ下のエキパイカバーのプレートまで接地させるまでイケたのである。(一応センタースタンドは外したが)
ただ、この時の楽しさが逆にスポーツライデイングでの物足りなさを感じさせ、Z750(ZR750J)を購入するきっかけとなったのは皮肉と言える。
手放すのをかなり迷った位、自分の身の丈に合ったバイクだったので、現オーナーであるmotoさんのところでも通勤その他に重宝され元気に走っているのを時折目にするのは嬉しい限りである。
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