

診察室へどうぞ
☆動物にとって不安の少ない診察にするために。
・・特に子犬・子猫にとって、はじめての病院、はじめての注射の時
病院というところは、「緊張するところ・いやなところ・・できれば、行きたくないところ・・」と、人が病院にかかる場合でもそう感じるところですね。ましてや、病院に行く意味が理解できないワンちゃん・ネコちゃんなどの動物にとって、病院は不安で、心配、行きたくないところであって当然だと思います。
でも、その不安をできるだけ少なくするために、当院では、ワンちゃん・ネコちゃんの診察の際には、フードを与えたり(食事を与えられないような疾病の時は無理ですが・・)、おもちゃを見せたりして、リラックスしてもらう試みをおこなっています。
特にはじめて来院する子犬、子猫ちゃんのワクチン接種や、健康診断の時には、フードや、おもちゃで、楽しいイメージを覚えてもらえるようにしております。まだ、好奇心いっぱいの子犬、子猫の時期には、病院で楽しいことも経験させてあげると、診察の時の不安もすこし和らぐようです。また、ワンちゃんにおいて当院でおこなっている「育て方教室」などで、一緒に遊ぶ経験をすると、次から、病院へうれしそうに訪れてくれるワンちゃんもいます。
フードをあたえることは、決して、甘やかしたり、食べ物で釣っていることを意味しているのではありません。不安の中で、じっと、診察に協力してくれたのですから、ご褒美をあげたいのです。また、フードや、おもちゃに注意がむいている間に、注射などが終わってしまえば、診察を怖いと思わなくなるようです。
どうしても緊張の強い子はフードを食べてくれませんが、そのことで、どれだけ動物が緊張しているかどうかをみることもできるからです。また、フードを食べてくれるということは、リラックスしていることですから今後の診察もしやすいということがわかる手助けになります。
病院はいやな事だけをするところ・・獣医師は危険な人、と思ってしまわないように、このような事をおこなっています。

プリムチャン、ワクチン接種終了。はい、いい子でした!


「僕は大きいけど、自分で診察台に乗れるよ!ご褒美がもらえるからね!」と、ビイルくん

ももちゃんにとって、初めての爪切り。おいしいフードを食べながら、楽しく行いました。

ネコちゃんのワクチンの時も・・ご褒美にはい、フード・・。子ネコちゃんの時は、食べてくれますが・・。
☆お散歩の途中でも立ち寄ってください
病院へ行く道筋をたどっていくと・・病院に近づくにつれて、動物が緊張して吠えたり鳴いたりする・・という行動を取ることをご存知の方もいらっしゃることと思います。動物は、その場所のイメージを、かなり期間が経っていても良く覚えているようです。特にいやなことがあった場所についての記憶は良いようです。
そういう場合、病院へのイメージを良くするために、診察を受けるとき以外でも、是非、立ち寄ってみてください。診察を受けることなく、待合室に入り、ただそれだけでしばらくしたら、帰っていったり、そのあと中央公園で散歩したりすると、病院に来ることでそれほど緊張しないようなっていきます。
また、ネコちゃんでは、家の外に出かけるときは、病院にいくときだけ・・という生活になってしまっていると、病院へ行くためにキャリーバックにいれることさえ、激しく抵抗されてしまうこともあります。ときどき、キャリーバックにいれて、公園へ行く、近所を一回りする、病院の待合室に行く、ということを試みてください。外へ行くこと、すなわち病院ではない、と覚えるように習慣づけてしまうと、本当に病院へ行くときになっても、スムーズに来ることができるようになります。ぜひ、お試しになってみてください。

診察に来院した子と、お散歩中に立ち寄ってくれた子と、ちょっと、いっしょに遊んでいます。
☆当院での診察では、動物が安心して診察出来るようにするために、飼い主さんにご協力をお願いいたしています。
当院での診察では、飼い主さんに動物を支えていただきます。そのため、動物を安心させられる方、扱いになれている方がお連れ下さい。でも、もちろん、当院スタッフが、動物が安心して診察を受けられる支え方を(これを「保定」といいます)お教えいたします。
レントゲン撮影などのように、特殊な手技が必要な場合はスタッフが動物をお預かりいたしますが、診察や、耳掃除、爪切り、採血の時などは、できるだけ飼い主さんに一緒に保定をお手伝いお願いいたします。
それは、飼い主さんがいれば、不安な気持ちの動物たちも、安心出来るからです。
また、緊張したときの動物の行動を飼い主さんにも、知っていただくためでもあります。

しっかり支えてもらっているパンチ君、パパがそばにいてくれるので落ち着いています。
☆動物が診察の際に落ち着かなくても、叱らないで・・。
でも、もし、診察の時に、動物が落ち着かなくてうろうろしたり、唸ったりしても、
「コラ!」「おすわり」「静かにしなさい」など、言わないようにしてあげてください。
動物は、怖いのを精一杯耐えているわけですから、それをまた、飼い主さんに叱られては、気の毒です。
でも、だからといって、なだめるのも、逆効果です。動物は、一緒になって飼い主さんが怖がっていると思ってしまいますので、ますます落ち着かなくなってしまいます。
動物が落ち着かないとき、何か助けを求めているときは、黙って落ち着くまで、体を支えてあげたり、ゆっくり撫でていたりしてあげてください。撫でる時もゆっくり撫でるのがポイントです。そうでないと、かえって興奮させてしまうことが多いのです。
☆病院でおこなった保定の仕方を、ご家庭でも動物の手入れ・看護に役立ててください。
それから、「動物病院ごっこ」もおこなってみるとよいでしょう。家族のどなたかが、獣医さんになって、体のあちこちを触ったり、歯を診てみたり、口の中をのぞき込んだり、肛門のあたりを触ってみたりしてみてください。もちろん、やさしく、すこしずつ行ってください。また、動物がとてもいやそうに、拒絶するならば本当に、すこしずつ体に触れては、フードを与えたり、ほめたりしながら、だんだんと良く見せてくれるように、長い時間触られていても良いように慣らしてあげてください。
万が一、動物がそういったことを大変怖がるようでしたら、無理に行ったりせず、当院へご相談ください。大変デリケートな子は、注意深く体に触れられることに慣らしていかなければなりません。無理強いをすると攻撃性がでてきてしまって、逆効果になるばかりか、飼い主さんがケガを負いかねません。動物と飼い主さんの両方に、心と体の傷が出来てしまうことがありますので、くれぐれも、無理をしないようにお気をつけください。
☆スムーズな診察を受けられるようにするために・・。どうかご協力ください。
病院という場所は、どうしても、動物にとっては慣れない場所、落ち着けられない場所です。ましてや、家族以外の人にあちこち触られたりするところですから、不安を感じてしまうのは、どうにも避けられません。そして、なんと言っても、動物は、飼い主さんを頼りにしています。スムーズな診察を行うには、私たちも飼い主さんのご協力なしには出来ません。どうぞ、安心して診察が受けられるように、日頃から外出に慣れさせる、触られることに慣れさせるなどを試みていただける事をお願いいたします。
そして、どうぞ、診察室へ、ご一緒にお入りください。
