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それゆけバンドマン2 |

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芸術家気取りのバンドマン
最近のブームは小説の執筆。
「新作作ったっすよ」
会心の出来映えに感極まり
思わず友人にお披露目。
「かっこいい走り屋のストーリーっす」
静かに読み進める友人にご満悦のバンドマン。
「どうすか、どうなんすか」
好感触の返答を期待するも
友人の顔は蒼白色。
「ここの言い回しなんてイケてると思うんすよねー」
自信のシーンを指差し
更に加熱するアピール。
『俺のランの余りのファーストぶりに車のエンジンがブロークンだぜ。』
『素敵。』
揺らぐ友人。
「俺的にここがクライマックスなんすよねー」
『ははは、ベンツごとき俺の敵ではないわ』
『くっそう、こうなったら最後の手段だ』
『なっ、何をする気だ!』
『ワープ』
『ヌァー』
動かなくなった友人。
「他の作品も読むすか」
上機嫌なバンドマン。
「いや、もういい」
「もう良いんすか」
「いや、もういい」
「エロいのもあるっすよ」
「いや、もういい」
(続く)
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音楽家気取りのバンドマン。
最近は作曲にご執心。
「恐ろしいサウンド作ったっすよ」
録ったテープを持参して友人宅を訪問。
「絶対びっくりするっすよ」
恐る恐る再生するも
流れ出るのは太鼓の轟きと朗読。
「これ何?」
「アカペラっす」
真顔で驚く友人。
良く聴くと
太鼓が奇妙なタイミングで叩かれていることに気付く。
「これ何拍子?」
「7拍子っす」
「……そう」
友人が目以外で笑う。
「あ、ここで演奏するっすか?」
突然思い立ったバンドマン
鞄からマイ和太鼓を取出す。
本気で拒む友人もお構い無しに
バンドマンの生ライブが強行開演。
「昔の恋愛を思い出す度に頭を抱えるんだぜー」
ドーン。
「会うたびに彼女の表情が死んで行くぜー」
ドーン。
「ピュアなんだぜー」
「続きは署で聴かせて貰おう」
「あ、良いっすよ」
赤色灯と共にバンドマン退場。
その夜
留置所からは和太鼓の轟音と銃声が。
(続く)
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