2009/05/10
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1949年のイギリス製白黒映画です。暗い話、暗い画面の連続、妙に明るい音楽、不思議な映画であります。昨今の娯楽作品とは全然違う、じっくり見ないと価値が解らないタイプの映画です。ハリーはなぜホリーを呼んだタイミングで芝居を打ったのか、ハリーとソ連軍との関係は、などなど結構疑問も残りますし、後何回か見ないと納得できない部分が残るでしょう。 ホリーは正義のため、アンナのためにも警察と協力し、実は悪人であると判ったかつての友人ハリーをおびき出し、追い詰めます。下水道の中を逃げ回るハリー、最後は地上に出ようとしたところで出口の蓋が開かず、無念の最期を遂げます。 命がけで正義を行ったホリー、最後はハリーの(本当の)葬式を終えて、並木道をまっすぐ歩いてくるアンナ、荷車に凭れてそれを待つホリー、アンナは真っ直ぐ真っ直ぐ歩いてきます。ラストシーンは、悪を滅ぼし真実を全て解き明かした美男美女が見つめ合い、手を取り合って終わるのでしょうか。 |
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いや、、、アンナはホリーに一瞥も呉れることなく彼の前を通り過ぎます。悪人であろうと、嘘つきであろうと、アンナはハリーを愛していた、彼を撃ったホリーを決して許さない、という強い意志が示される、印象的なシーンでした。正しいとか真実といったことが、常に女性を引きつけるわけではない、アンナはハリーが粗悪なペニシリンの横流しで子供たちを酷い目に遭わせ、昔の友人を裏切るようなろくでなしでも、彼を愛していたことが観客に示されます。 毎度お馴染み”女は解らん”を非常に綺麗な白黒画面で表現した、それはそれは良いラストシーンでありました。 名優オーソン・ウェルズは洒落た台詞も口にします。”イタリアで30年間に亘るテロや虐殺や闘争の結果、ミケランジェロやダビンチ、ルネサンスが生まれた。スイスの500年に亘る民主主義の産物は?ハト時計だけさ。”なんて。スイスの人が聞いたら怒るでしょうが、どこかにもう100回ぐらい引用されているでしょうね。 |