2008/08/09

ニライカナイからの手紙

 お母さんはもう死んでるんじゃないだろうね、その落ちだけは止めて欲しいと思い始めた辺りで、ひょっとして「ニライカナイ」ってあの世の事じゃないのかと思えば見事にそうでした。するとこの言葉の意味を知っている沖縄出身者は題を見た時点で大体の筋が解ってしまいます。

 それにしても、登場人物は見事に全部善意の人です。母親の事をずっと隠してきた「オジイ」や渋谷の郵便局長、真相を知って島に帰ってきた主人公「風希」に続々とプレゼントを持って来てくれる島の人々は勿論、風希をひたすら怒鳴りつけ、こき使う写真家もちゃんと風希の事を考えています。現実がこうであれば誰に取っても生き易い人の世でありましょうが、よくよく考えれば現実も殆どの人は善意の人なんです。単に意思疎通が十分じゃないから善意の人だということが解らないだけです。或いは目に見える形で善意を引き出せないだけです。私は最近そう思うことにしています。

 主演女優さんはちょっと地味な感じの人だと思っていましたが、この映画の中ではとても素敵でした。登場人物の沖縄弁(?)も、何となく中国や朝鮮の言葉に近いなと思わせるものでありました。あれは本当に沖縄弁なのでしょうか。2005年6月公開、まだ3年しか経っていないのに公式サイトが削除されているのは残念です。日本の地味映画は良いと思わせる作品でありました。

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