2009/04/26
PC使いの分類
「人間には2種類しかない。パソコンが使える人間と使えない人間だ。」ITばやりの世の中になりますと、こういう極端なことを言い出す人もいて、困ったものです。これは全くの間違いです。なぜならパソコンを使える人だけを見ても次のような種類の人々がいるからです。
1.達人(Power User)
東芝、IBM、日立、富士通、日電等、会社のクライアント機と同じ大メーカー製パソコン上、会社で標準となっているOfficeソフトを清く正しく使いこなす、正統派のパソコンユーザ。自宅機のOSがXPでIEは6でAdobe Readerも6、Officeは2007だったりするのはちゃんと理由がある。初心者にも親切で、質問を持っていけば「なんでこうなるのか」レベルまでちゃんと教えてくれる。職場に一人いると周りは大助かりするが、本人はそれによってボーナスが増えたりはしない。完全なボランティアである。
2.魔術師(Wizard)
1.の達人とは反対に、直販専門メーカーやショップブランド、あるいは自作機を使う。ノートよりもデスクトップ、デスクトップよりもタワー型を好む。会社のOfficeソフトも使いこなすが、それ以上にこれまた聞き慣れないフリーソフト・シェアウェアを組み合わせ、完璧な自分専用環境を構築している。初心者を教えるのは苦手で、相談すればあっさり解決してくれるが、目にも止まらぬタッチタイピングでやってしまう上、初心者向けの説明も苦手である。そのため一種の魔術師として、どうしても困ったときの最終兵器扱いされることが多い。
3.伝道師(Evangelist)
元々はApple社のマッキントッシュ(以下Mac)を周囲の人々に勧めて回る人に付けられた渾名。しかしMacユーザ以外にもこの世界は伝道師が多い。要するに世話好きなPower Userというべきか。圧倒的に優勢なパソコンOSであるWindowsに対抗するLinuxの普及も伝道師の力なくして語ることはできない。しかし組織内ではそれ以上にIT活用そのものに関わる伝道師が必要とされている。システム(ハード・ソフト・コンテンツ)だけが普及して、利用部門の活用力が追い付いていないためである。このIT活用伝道師は後述するシスアドに最も近いところにいる。
4.悪霊(Hacker)
理力にも暗黒面があり、ジェダイに対抗するシスがいる(注)ように、パソコン使いにも正統派の使い手達に対してハッカーがいる。[Hacker]とは本来斧一本でログハウスを建ててしまうような「達人」を意味する言葉だったらしいが、今ではすっかりコンピュータの暗黒面使いを意味する言葉になっている。良い達人をホワイト・ハッカー、悪い達人をブラック・ハッカーと呼ぶべきであるとか、悪い達人はクラッカーと呼べとか、色々言われているが、言葉というのは一旦定着し始めたらもはや抵抗しても無駄であることは、ホームページと同じである。
注:映画「スターウォーズ」を見ていない人はこの1行を読み飛ばして下さい。
会社や役所で、机の上に1人1台ずつコンピュータは入れたが余り活用していない状態を見るに見かね、「こうしたらどうですか」「こうすればいいのに」とやっている内に、何割かはそれが存在理由になってしまった人達。1.の達人(Power User)みたいに、ほとんどボランティアという場合もあるが、最近情報化の進んだ組織ではかなり職業人と して価値を認められる傾向にある。 2009年の春まで、情報処理技術者試験の区分として「システムアドミニストレータ」があったのだが、上級システムアドミニストレータはシステムアナリストと統合して「ITストラテジスト」になっていまい、初級システムアドミニストレータは「ITパスポート」に統合されてしまった。つまり現在「システムアドミニストレータ」「シスアド」という言葉に法的な根拠はない。しかし日本社会が、組織の利用部門側でIT活用を引っ張る人材を必要としなくなったとは思えず、今なおシステムアドミニストレータとして存在感を放っている人々はたくさんいる。 今般の情報処理技術者試験改革は失敗ではないかと、当サイト管理人は密かに危惧している。
達人や魔術師や伝道師の皆さん、折角パソコンを使える側におられる皆さんなら、一つこの「シスアド」を目指してみては如何でしょうか。悪霊さんは止めてね。