2月20日の新聞各紙で、内閣府が19日付で発表した「基本的法制度に関する世論調査」の結果が報道されました。
「死刑容認増え81%/凶悪事件続発反映か」(東京新聞)という見出しにあるように、死刑制度の廃止を求める者には厳しい結果とされています。
しかし、81%もの人が死刑賛成なのかというと、そうではありません。「容認」という言葉に注意してください。
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その設問はこうでした。
「死刑制度に関してこのような意見がありますが、あなたはどちらの意見に賛成ですか
(ア)どんな場合でも死刑は廃止すべきである
(イ)場合によっては死刑もやむを得ない
(ウ)わからない、一概に言えない」
死刑容認が81%というのはこの(イ)を選択した人の%です。
ところで、(イ)を選択した人の中で、次の質問の、「将来も死刑を廃止しない方がよいと思いますか、それとも、状況が変われば、将来的には、死刑を廃止してもよいと思いますか」という設問への回答は、
(ア)将来も死刑を廃止しない 61・7%
(イ)状況が変われば、将来的には、死刑を廃止してもよい 31・8%
(ウ)わからない 6・5%
という回答になっています。将来も死刑を廃止しないという意見は、全体からみれば50・2%になるのです。
ここで(イ)を選択した人たちなどは、見方をかえれば「死刑廃止を容認」しているのではないでしょうか。
もし、最初の設問が、「どんな場合でも死刑を残すべきだ/場合によっては死刑を廃止してもよい/わからない、一概に言えない」となっていれば、結果はどうなっていたでしょう。
私たちはこのような誘導尋問のような設問に疑問を抱かざるをえません。
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なぜ、「死刑制度に賛成ですか、反対ですか」という端的な設問にしないのでしょうか。
かつては、「今の日本で、どんな場合でも死刑を廃止しようという意見に賛成ですか、反対ですか」という設問でした。これには専門家からも批判が高かったので、それまでの統計との継続性を生かすために、このように微修正したのだと法務省は説明しています。
「継続性を生かす」ためにずっと同じ設問を続けていくのでしょうか。
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ただ、同じ設問による5年前、10年前の調査に比べて、「死刑容認」の比率は増加してきていますから、傾向的にはこのかん「世論」が死刑容認に動いていることを私たちは直視しなければならないと思います。
それにしても、もっと納得のいく形での調査がなされるよう希望しますし、そして、その前提として、死刑をめぐる状況についての情報がもっと共有されなければならないと思います。