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| ジャンル | 恋愛小説 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 書名 | 愛をする人 | ![]() |
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| 著者 | 堀田 あけみ | |||||
| 出版社 | 角川文庫 | ISBN | 4-04-185201-3 | 値段 | 417円 | |
| 名言 | そうやって頭さえ下げていれば、自分の周りの問題が解決していくとでも思っているのか。 少々苛立って、一希はそう言いたかったのだ。そう言ったとしても、悠子は傷ついた顔すら見せず、頷くのだろう。すみません、今までこうして生きてきたものですから・・・・・・・辛いことが多過ぎて、これ以上辛いことを未然に防ぐためなら、何でもしたいって・・・・・・・・弱虫なんですね。そう言われると、自分にはもう彼女に説教する資格など無いと、彼は思ってしまうのだ。 |
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| 感想 | (あらすじ)
ヒロイン平田悠子は、8年ぶりにかつての家庭教師一希に再会する。彼は彼女の初恋の男性だった。一希は、悠子の不幸な境遇に同情し近づいて行く。堀田あけみの作品は、優しい男女の恋愛モノが多いのですが、本作品は、優しさがかえって人を傷つけていく異色の作品です。 ボクは男なので、最初は一希に感情移入して読んでしまいます。一希の視点で、悠子に同情し、彼女を救いたいと思います。しかし、次第に一希は悠子の弱さに付け入り、都合のいい女として利用するようになって行きます。 その一希のずるさが増すにつれて、一希の内面の描写が減り、悠子の弱さがクローズアップされていく・・・そして、自然と感情移入の対象が、一希から悠子に移り、一希の身勝手さが際だつ。 この文章力、構成力には脱帽です。
しかも、堀田は、小物の使い方も上手い! 仕事?恋人?たぶん後者。とぬいぐるみに話しかける。 23歳の大人の女性がぬいぐるみに甘えるという描写を通じて、悠子の精神が十分に成熟していないことを描き、その直後に、悠子が実の母親から引き離されて育てられた愛人の子であることを描きます。 先にうさぎのぬいぐるみを出すことで、私生児として育てられた悠子の心の危うさが際だつんです。 小説って、ここまで計算ずくで書かれるんだろうか? 主人公悠子の壊れそうなはかなさと、一希の優しさに見せかけた男のずるさが胸を締め付けます。 男はこれを読んで反省すべし。 (2000.10.28) |
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