タイトル 冬がはじまるよ
アーティスト 槇原 敬之 (作詞/作曲:槇原 敬之)
名言 冬がはじまるよ
ホラ また 僕の側で
すごくうれしそうに
ビールを飲む横顔がいいね
感想  さて、クリスマス・スペシャル第3弾は、謹慎中のあの男、槇原 敬之です。

 槇原というアーチストの特徴は、トリッキーで考え抜かれた歌詞と、心地よくも展開の読めない斬新なメロディですね。
 これだけのクウォリティの作品を作るアーチストは、日本では数えるほどです。

 さて、今回の作品「冬がはじまるよ」、当然テーマは"冬"。
 歌の中では、冬の美しい情景や、クリスマスのような冬ならではのイベントが歌い上げられることでしょう・・・

 じゃあ、とりあえず、みなさんCDを聞いてみてください。

 それじゃあ、
 聞いたね、聞いたね、聞いたよね。

 出だしは、「8月の君の誕生日・・・」

 ・・・っえ!?

 8月? 誕生日?? 8月って真夏やん!!

 そう、我らのマッキーは、決して誰でも考えつくような、単純な歌詞は描きません。
 マッキーのDNAに刻まれた、ひねくれ者の遺伝子が、それを許しはしないのです。

 でも、単に歌詞で意表をつくだけなら、その辺の小学生でもできます。

 ボクが、彼を尊敬して止まないのは、彼が詩に詠う"彼女"が、あまりに魅力的なことです。

 例えば、「冬がはじまるよ」では

髪をほどいてみたり
突然泣き出したり
わくわくするような
オドロキを抱えながら
とか
冬がはじまるよ
ホラ また 僕の側で
すごくうれしそうに
ビールを飲む横顔がいいね
とか

冬がはじまるよ
ホラ また 僕の側で
小さなTVの中の
雪にはしゃぐ横顔がいいね

と"彼女"の魅力を畳みかけます。

 この作品の主人公が、どれだけ"彼女"を大切に思っているか、すごく伝わってくるよね。

 この、ささやかな日常の1場面を描くことで、"彼女"への想いをさりげなく表現するテクニックは、マッキーの十八番です。
 アルバム「君は僕の宝物」に入っている「くもりガラスの夏」でも、主人公は別れた"彼女"を思い出して

玄関先 僕の肩に手をおいて 靴を履く君が 愛おしかった

と歌います。

 ビールを飲んだり、TVを見たり、靴を履く仕草に、女性の魅力を発見できるなんて、すごい感受性ですよね。

 そんな彼の曲を聞くと、ボクも、まだ見ぬ誰かに恋をしているかのような錯覚を覚えます。

 ところで、彼の曲に出てくる”君”って女性ですよね?

(2000.12.12)

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