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日記 2005年12月

2005年12月01日(木) 欠陥マンションを買わない方法3
[分野] バイヤーズガイド

ヒューザ問題で、「R30::マーケティング社会時評」というブログが「ファイナンスした人が責任取れば?」という提案をしていることに対して、現役官僚さんが、コメントしているのを見て、「日本人は、資本主義が理解できないんだな」という思いを深めました。

まず、「ファイナンスした人が責任取れば?ですが……

(前略)
> であれば、まず国交省と金融庁は「債務者が預かり知らないところで
> 作られた違法建築に対して供与された住宅ローンは、本来債務者に返
> 済義務はない」として、金融機関にまず責めを負わせればいいと思う。
> 銀行と住宅公庫は、もちろんそれでは収まらないだろう。違法建築を
> 建てた責任は誰かということを、銀行と住宅公庫が売り主、設計事務
> 所、建築確認した会社を相手取った裁判で争って明らかにすればいい。

(略)

> ここは、各人の言い分を聞いていてもしょうがないので、とにかく新
> しいルールを入れるしかない。金融市場のルールに倣う、つまり「与
> 信のもととなるエビデンスにゴーサインを出した奴が責任とれ」、と
> いうことにするしかない。企業のファイナンスであれば、与信の論拠
> となる財務諸表にはんこを押した会計士が責任を取れということにな
> っている。

これは、一見すると建設的な意見なのですが、実は、根本的に資本主義を「理解していない」理屈なのです。

もちろん「責任」は、みなさんにあるでしょう。
で?
裁判?
意味あるの?

しかも、「企業のファイナンスであれば、与信の論拠となる財務諸表にはんこを押した会計士が責任を取れということになっている」……

はああああぁぁぁぁ?(°Д°)ハァ?
会計士が責任をとるぅ〜???

なんですか?会計士様は、企業の粉飾決算があれば、それによって生じた社会的損害を、全額支払ってくれるのか?
支払えるのか?
会計士というのは、そんなに金持ちなのか?

わかっていない!
みんな、ちっとも分かっていない!

「責任をとる」というのは、つまるところ「損害を被る」ことだ!
つまり、「責任をとる」のは、常に「被害者」だ!
「被害者」に責任を負わせないというのは、公的資金を投入して、つまり、僕たちの税金で補填することでしかない。
そのときは、僕たちが「被害者」になるだけだ!

こういうと「会計士は、保険に入っておけば、支払えるだろう」とかいう、トンチンカンな反論が出るかも知れないので、先に潰しておくと……

誰が、保険料を負担するの?
会計士が「負担」するなら、会計士の監査手数料が高騰するよ。
それは、企業の営業費用の高騰に直結して、そのまま製品価格に反映されるよ。

詰まるところ、消費者が、広く浅く負担するだけです。

「被害」が「消費者」に押しつけられるだけ……

結局ね。
資本主義というのは、「悪い奴」が責任を取らずに、「不注意」な人間が責任をとる体制なんです。
だから、不注意な「被害者」が、全額の損害を被るのは、資本主義的にオール・オッケーなんです。

ああ、邪悪なる資本主義!(このっ!このっ!)

まあ、あえて刺激的な言い方をしました(すみません)。
ボクは、社会制度として、R30さんの提案も考慮に値すると思っています。
でも、それは資本主義的ではないのですよ。

これに対して、官僚さんは……

> 非常に面白いご提案だと思うのですが、残念ながらこのまま実
> 現するには無理があります。法的には住宅ローンは債権者であ
> る銀行(その他の金融機関をあわせ以下「銀行」で代表します)
> と債務者である不動産購入者との債権債務関係で、不動産購入
> 者が当該債務を負うに至った原因である不動産購入取引とは独
> 立しています。それをいきなり行政が返済義務はないなどとし
> てしまえば、銀行の財産権侵害で憲法違反(第31条違反)です。
> 銀行に訴えられれば100%行政が負けます。

ここは、昨日ボクが指摘した通りで、さすが官僚さん、よくわかっています。

> では、なるべく趣旨を活かしつつこれらの問題点をクリアする
> にはどうしたらよいでしょうか。ローンをどうにかするという
> 点に着目するなら、法的には銀行が直接不動産購入者に貸すの
> ではなく販売者ないし建築者に貸し、不動産購入者はそれらの
> 者から借りるようにするという思いつきはあります(回収は銀
> 行子会社のサービサーにでも委託すればよいでしょう)。

う〜ん

> 損害賠償が認められるような場合には相殺すればよいのですが、
> 銀行にも販売者・建築者にもそんなことをすべきインセンティ
> ブはまるでないのでなかなか難しそうです。

結論同旨……
とはいえ、インセンティブ以前に、銀行に過大なリスクを押しつければ、金融不安という、もっと大きな問題が起こります。
だって、欠陥建築によって、マンションの価値が失われた場合の損害を、銀行が被るというプランですから。
(昨日も言ったように、欠陥マンションを売ったり、作った人たちは、計画倒産で逃げ切れるし、そもそも弁済の資力を持っていないのです)

資本主義は、金融資本が盤石で始めて成立するので、結局、公的資金で救済することになりますね。

まあ、ボクの一貫した主張は、別に「被害者」を見捨てろというものではなくて、「被害者」にならないように、リスク商品は買うな!買うなら勉強してからだ!というものです。

資本主義というのは、それほどまでに怖ろしい体制なのですよ!

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(2005.12.01)
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2005年12月02日(金) 欠陥マンションを買わない方法4
[分野] バイヤーズガイド

欠陥マンションを買わない方法4−シノケンとヒューザの欠陥マンション−

みなさ〜ん
この週末は、皆さんのうちに「地震診断士」がやってきますよ〜

ヒューザの欠陥マンション問題で、建物の耐震性に不安が広がっています。
こんな時は、詐欺師にとっては稼ぎ時ですね。

特に、この週末は「リフォーム業者」が営業攻勢をかけることと思います。

「地震診断士」と名乗る人たちが、皆さんの家を「診断」させると群がってきますよ!

そして、「診断」した結果いうのです。

「おばあちゃん……残念だけど、この家、もうダメだよ」

Σ(°Д°)ガーン
ショックを受けるおばあちゃん!

「だけど安心して!オレ、良い業者知っているから!リフォームすれば、この家も生き返るよ!TVでもやってるだろ!」

こうしてまた、「弱者」が食い物に……

資本主義って、なんて悲しい制度なんだ……

まあ、「地震診断士」が「民間資格」だと知っていれば、たぶんおばあちゃんも騙されなかっただろうに……

このように、資本主義では、自分で情報を集めて、自分で自分の身を守るしかないのです。

たぶんね。
多くの人は困っているでしょうね。

「安心できない」
「マイホームという夢は叶わないのか」

叶わないのです(きっぱり)!

なぜなら、マイホームとは「夢」ではなくて、冷徹な「金融資産」だからです。

皆さんが、マイホームを買おうとすると、銀行は、喜んでお金を貸しますね。
では、なんで銀行は、お金を貸すのでしょうか?

それは、皆さんが利息をつけてお金を返してくれるからです。
銀行が儲かるからです。

では、なぜ、皆さんは利息を払えるのでしょうか?

それは、実は、家を買うことで、皆さんがお金を儲けるからです。

どういうことかというと、皆さんは家を買い、これが値上がりすることで「利益」を得ます。
家を転売するまでは、「利益」は目に見えませんが、含み利益として、皆さんの手元に入ってきます。
利息というのは、この「利益」の一部を銀行に渡すことです。

だから、家が値上がりしない場合、皆さんは「損」をするので、最悪破産です。

こういう話をすると「家賃を払わなくていいぶん、得なのではないか?」という人も出てくると思います。

それは、正解です。

でも、「利益」があるか?

利益の計算式はこうなります。

 利益 = (最終的な家の売値 − 家の買値) − 利息 + 家の利用価値(家賃相当額)
     = 家の値上がり − 利息 + 家賃

結局、家は値上がりしないと「損」なのです。
ですから、家を買う人は、この損得を計算して買うべきで、「夢」を買ってはいけないのですよ。

そして、家の値上がりなんて、まず素人には判断できません。
少なくとも、建物は絶対に値上がりしません。
(よほどのインフレでも無い限り)

となれば、家を買いたい人の行動は決まりますね。
不動産のプロ並の判断力を身につけるか、損得抜きで買って、損しても諦めるか……

この資本主義の世の中で、庶民が家を持とうなんて、文字通り「夢」ですね

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(2005.12.02)
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