タイトル 機動戦士Ζガンダム 星を継ぐ者
名言 「ヒルダが小鳥になるかよ」
感想

この「機動戦士Ζガンダム 星を継ぐ者」は、1985年に放映されたTVアニメ「機動戦士Ζガンダム」を、再構成して公開された3部作のアニメの第一部にあたります。

Zガンダムは、ガンダムを作った富野由悠季監督が、いやいや作ったTVアニメで、当時、彼が書いたライナーノートは、バンダイやサンライズへの怨念を書きつづった愚痴の羅列でした。

どうも、富野監督は「自分は、ガンダム以外でも名作が作れるんだ」ということを世の中に示したくて仕方がなかったようです。

そこで、ガンダムがヒットしていたので、比較的恵まれた制作環境にあった彼は、ガンダム以外の「世界」を表現すべく、バイストンウェルやペンタゴナ・ワールドと言った架空世界を構築し、ダンバインやエルガイムといった新作を世に問うていました。
両作品は、ファンにとっては、それなりに楽しめる作品でしたが、商業的にはパッとせず、スポンサーであるバンダイは、ガンダムの続編を作るように富野監督に要請します。

どうも、彼にとっては、そのことが自分に無能の烙印を押された証拠と思ったようで、ガンダムというものに対して、相当な敵意をもつようになります。
「ガンダムおじさん」とは呼ばれたくない、と

でも、「ガンニョムおじさん」よりマシではないかと…いえ、なんでもありません。

さて、そんな彼の不安定な精神状態は、主人公カミーユ・ビダンに色濃く投影されていました。

主人公のカミーユ…今作では影が薄い

TV版カミーユは、自分の名前を女みたいだと言った、と言いがかりをつけて、プロの軍人に殴りかかり、暴行の容疑で取り調べたMP(憲兵)を、偉そうで気にくわない、とモビルスーツで踏みつぶそうとするなど、やりたい放題の暴走機関車として描かれています。
さすがに表社会では生きていけなくなったので、テロ組織であるエウーゴに身を寄せて、少年兵になりますが、上官が偽名を使うのが気にくわないと殴りかかる始末……

いや、反政府組織のメンバーなんだから、偽名くらい使うでしょうに。

その後、暴力は鳴りをひそめたかと思うと、こんどは、敵見方問わず、女性と見ると口説きまくる始末です。

何がしたいのか、さっぱり分かりません。

そんな無秩序な暮らしのせいで、カミーユ君は、最後には精神崩壊してしまうという、なんとも後味の悪い幕切れになりました。

まあ、自業自得という言葉がよぎりますが…ゴホンゴホン、なんでもありません。

カミーユ君を狂気に陥れた報いというわけでもないのでしょうけど、どうも、富野監督自身、その後、心を病まれて、家の外に出ることが出来ない状態が続いたそうです。
今は、すっかり回復して、元気なられたと言うことなので、一安心ですが…

ただ、ボクには、回復したようには見えませんが…

そんな、グダグダのZガンダムですが、映画用の再編集版は、あっさりと仕上がっています。
全体に矛盾点や分かりづらい部分を修正しているので、TV版ほどエキセントリックではないようです。
また、映画用の新作部分も綺麗な絵柄で見応えがあります。

新作部分はアクションも派手

長い話をギュッと90分に要約しているので、少し端折り過ぎなところもありますが、テンポもいいので、ガンダムが好きで、劇場では見逃した方は、DVDでご覧になるのもいいかと思います。

ただ、富野節が減っているのがファンには物足りないかな?

この作品を見るなら

(2005.11.12)

映像の世紀 に戻る
ホームに戻る


Copyright (C) 2005 西麻布夢彦 All Rights Reserved.
<免責事項>
提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、西麻布夢彦(ウェブマスター)及び情報の提供元は 一切責任を負いかねます