その会社なんぼや!

第五話 金の鶏ください

<まとめ>
何年間かに渡ってお金を稼いでくれるモノの現在価値は、それぞれの年の稼ぎの現在価値の合計になる。
前回の公式の復習

<本文>

 前回は、
  • 1年後に100万円手に入る権利の、今日の値段を現在価値という
  • 現在価値を出すための利息を、割引率という
という話をしましたね。

 ある年、結婚資金とか留学資金とかで、まとまったお金が必要になりました。でも、手持ちのお金はありません。
 ここで運のいいことに、あなたの家に毎年100万円の金の卵を産む鶏がいたとします。
 そこで、金の卵を産む鶏を売ってお金を作ることにしました。

 さて、この鶏、いくらで売れるでしょうか?

 まあ、鶏ですから、5年くらいしか寿命がないとします。
 すると、毎年100万円の卵を5年間で5個産むので、500万円の価値がある・・・わけではないですね。

 今年の100万円と来年の100万円は価値が違うからです。

 さて、今100万円を貸すと、年2%の利息が取れるとします。
 そこで、割引率を2%と考えると

  • 今年の100万円の価値 = 100万円
  • 来年の100万円の価値 = 100万円 ÷ 1.02 = 98万392円
  • 2年後の100万円の価値 = (100万円 ÷ 1.02) ÷ 1.02 = 96万1168円
  • 3年後の100万円の価値 = 100万円 ÷ 1.023 = 94万2322円
  • 4年後の100万円の価値 = 100万円 ÷ 1.024 = 92万3845円
 となります。

 2年後以降が少し難しいかも知れませんね。
 少し前回の復習をしてみましょう。

  •  100万円の来年の価値 = 100万円 × 1.02 
  •  100万円の2年後の価値 = (100万円 × 1.02) × 1.02 = 104万400円

 だから、逆算すると

            100万円の2年後の価値
       100万円 = -----------------------
             1.02 × 1.02
       
             104万400円
             = ------------------
             1.02 × 1.02

 となります。
 100万円は2年後の104万400円の現在価値ですね。

 ここで2年後100万円になるお金の現在価値を求めるとすると

(2年後100万円      100万円
  になるお金の = -------------------
 現在価値)     1.02 × 1.02
       
           = 96万1168円
 になります。

  これが、前回の公式  

<n年後にα円返ってくる権利の現在価値NV(n)を求める式>
            α円
  NV(n) = ----------------
         (1 + 割引率)n

の意味です。

 だから、この五年間に、鶏が生み出す卵の現在価値の合計は
           100万円        100万円        100万円
 100万円 + -----------  + ----------- ・・・ -----------
            1.02           1.022         1.025
になりますね。
 結局、480万7729円になりそうです。

 つまり、何年間かお金を稼いでくれるモノの現在価値は、それぞれの年の稼ぎの現在価値の和を求めればいいんですね。

 さて、今回は何年間かお金を稼いでくれるモノの現在価値は、それぞれの年の稼ぎの現在価値の和つまり、合計だということ説明しましたね。
 それと、何年か後の稼ぎの現在価値を求める公式も、理解できたかと思います。

 次回は、金の卵を産む鶏が不老不死だったらいくらになるか、つまり事業の永続価値について説明します。
 乞うご期待

次回 第六話 死なない金の鶏ください

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