『春眠、暁を覚えず』という季節がやってきました。
ところが、ぐっすり眠りたいのに眠れない。眠らないといけないと思うとよけい眠れない。また眠りが浅く、何回も目が覚めて困るという方がいらっしゃいます。
熟睡するためには、先ず寝室の環境を調えることと、刺激性の食品(カフェインを含む飲食)や夜食を避けて、漢方薬・ハーブ等を服用すると効果は大きいと思います。
中国漢方では五臓(肝・心・脾・肺・腎)の内、『心』を『神(精神)』の宿る臓器と考え、心気・心血を充実させて精神の安定をはかることが熟睡のもととなります。
[1]虚証タイプ
気・血・体液の不足により不眠が起きている。その不足するものを補って、さらに精神を安定させる生薬の「遠志」「酸棗仁」「茯苓」「柏子仁」等を使った「酸棗仁湯」「加味帰脾湯」「天王補心丹」等を用います。
[2]実証タイプ
体内に心の安定を邪魔する火や熱や痰があるために不眠がおきているので、それらを除いて身体の熱を取り、心身の興奮状態を抑えて自律神経を安定させる「竜胆瀉肝湯」「黄蓮解毒湯」「柴胡加竜骨牡蠣湯」「温胆湯」等を用います。
[3]混合タイプ
更年期や慢性になっている不眠では、[1]と[2]のタイプが入り交じっている場合が多い。治療にはそれぞれの薬を組み合わせて用います。