梅雨に入って暑かったり寒かったりして、すっきりしないべとべとする湿気の多い日が続いています。「湿」によって起こる病気に「むくみ」(浮腫・水腫)があります。漢方はむくみ等の水湿に関係する病気に対して、西洋医学に比べ得意の分野です。
漢方では水分の代謝は肺・脾・腎の共同作用によると考えます。口から入った水分は脾(消化器系)で吸収されて肺へ運ばれ全身を潤し、やがて腎により尿となって体外へ排出される事から、肺・脾・腎を水の代謝システムと考えているのです。
上半身の眼瞼や顔面のむくみに始まり、風邪のような症状のあるむくみは「越婢加求湯」等を用い、熱がなければ「小青竜湯」等を用いて肺から治療をします。
食欲不振・胃のむかつき・だるくて力が入らない・大便がゆるい、などと脾胃の症状のある時は、「香砂六君子」に「五苓散」を合わせるなどして脾から治療をします。
小便の出がよくない・夜間尿・足が冷える・足が重い等、下半身の症状のある時には「五苓散」や腎の働きを強める「牛車腎気丸」等で腎から治療をします。
内臓はあまり問題がなく全身のむくみの時には、「防已オウギ湯」や「五苓散」を合わせて用いるとよいでしょう。