中国医学では病気の起こる原因を、外から侵入する外因(六邪)と、内から起こる内因(七情)、その他に飲食・運動・外傷・寄生虫などによるといいます。さらに病気により体内で作られる痰飲・お血などにも原因があるとしています。
今月から何回かに分けて、これら病気の原因を説明していきます。
1 六邪(ろくじゃ)
天候が急激に変化することで体に影響を与え病気が発生します。病気の原因となった天候(風・寒・湿・火・暑・燥)の気をそれぞれ「風邪・寒邪・湿邪・火(熱)邪・暑邪・燥邪」といって合わせて六邪といいます。いずれも口・鼻・体表から体内に入ってきます。
2 七情(しちじょう)
感情が過激になるとそれが病気の原因となります。七情には、喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の感情があります。心臓・肝臓・脾臓の機能に影響しやすいのが特徴です。
3 飲食の不摂生
過食・少食・偏食・寒熱の不適合により、病気を起こす原因となります。
4 過労と運動不足
心配事・労働過多・運動不足が、病気を起こす原因となります。
5 病理的産物
病気によって体内に発生し、それがまた更に病気を起こす原因となります。
水湿・痰飲ー水液が体内で停滞したもの。
お血ー血液が停滞して発生したもの
1 「六 邪」─ 病気の起こる外因
(1)風邪(ふうじゃ)
風邪は自然の風の働きと似ている。
◆ 特徴
・病状がすばやく変化したり移動したりする。
・風邪は性質が軽いので、頭部・顔面・皮膚など上半身部分にあらわれやすい。
・病状が動いたり揺れたりして変動する。
・他の邪気をともなう(カゼは万病のもと)
◆ 症状
・軽い寒気 発熱 汗が出る 頭痛 鼻水 鼻づまり のどのかゆみ 軽い咳
・発疹 皮膚のかゆみ(それが急に発生し、よく移動する)
・移動する痛み しびれ ひきつれ こわばり
・けいれん 頭のゆれ ぐるぐる回るめまい
(2)寒邪(かんじゃ)
寒邪は冬の寒冷の性質に似ている。温めると良くなり冷やすと悪化する。
◆ 特徴
・冷やしたり陽気を奪う。
・ひきつり、こわばり、痛みを生ずる。
◆ 症状
・激しい寒気、つづいて発熱 汗が出ない 頭痛 うなじのこわばり 関節痛
・激しい痛み 腫れ
・腹痛 下痢 おう吐 手足の冷え
※次回、「病気の原因 その2 六邪(後編)」に続く。