中国医学では病気の起こる原因を、外から侵入する外因(六邪)と、内から起こる内因(七情)、その他に飲食・運動・外傷・寄生虫などによるといいます。さらに病気により体内で作られる痰飲・お血などにも原因があるとしています。
1 「六 邪」─ 病気の起こる外因
天候が急激に変化することで体に影響を与え病気が発生します。病気の原因となった天候(風・寒・湿・火・暑・燥)の気をそれぞれ「風邪・寒邪・湿邪・火(熱)邪・暑邪・燥邪」といって合わせて六邪といいます。いずれも口・鼻・体表から体内に入ってきます。
(3)湿邪(しつじゃ)
湿邪による発病は季節性があり、梅雨〜夏の湿度の高い時期によくみられる。また湿地での生活や雨、汗による濡れた衣服によって起こることも多い。
◆ 特徴
・べったりとくっついて取り除きづらく、症状がとれるのに時間がかかる。
・とりついた部位が重だるい、重だるく痛む、動かしにくくなる。
・下半身に症状が出やすい(重いため)
・ネバネバ、ベトベト、ジトジトする症状が出る。
・脾胃(消化器系)に影響が出やすい。
◆ 症状
・頭痛 頭重 発熱
・湿疹 皮膚が盛り上がり掻き崩すとジュクジュクする。
・膝や足が重い むくむ 関節が痛む、腫れる
・痰がネバネバし量も多い 汗がジトジトする 大便がベトベトする
・食欲不振 腹がつかえる ムカムカする 嘔吐(おうと)
(4)火邪(かじゃ)
火邪は熱邪(ねつじゃ)ともいうが、強さは火邪>熱邪となる。寒邪や湿邪が長く体内にあると、火邪、熱邪に変化することがある。
◆ 特徴
・熱の症状がみられる。
・上に昇る性質がある。
・体液を消耗しやすい。
・出血や発疹を発生しやすい。
・精神や意識に障害が出やすい。
◆ 症状
・発汗 発熱 のどが赤い のどが痛い 尿が濃い
・頭痛 顔が赤い 目の充血
・口が渇く 便が硬い 便秘 皮膚が乾燥する
・鼻血 不正出血 皮下出血や赤くかゆい発疹が出る
・イライラして落ち着かない 興奮して眠れない 言葉がはっきりしない 意識不明 狂乱がおこる
(5)暑邪(しょじゃ)
暑邪は熱邪と同じような性質で、夏という季節性があるため、熱性と湿熱性の2種類の状態がある。熱中症や夏バテのような症状が起こる。
◆ 特徴
・熱性がある。
・気や体液を消耗する。
・湿邪と一緒になりやすい。
◆ 症状
・高熱 もうろうとする 全身のけいれん 息切れ
・発汗する 口が渇く 皮膚の乾燥 尿が濃く少ない
・手足が重だるい 食欲がない 胸苦しい 嘔吐(おうと)
(6)燥邪(そうじゃ)
燥邪は秋の終わりから冬にかけての乾燥する時期に発生する。
◆ 特徴
・乾燥した地域や季節によくみられる。
・肺系統に影響しやすい
◆ 症状
・口、鼻、のどの乾燥から咳、のどの痛み 痰が少ない 皮膚の乾燥
| 以上が六邪ですが、体内でも六邪に似た症状が起こります。これを内邪といい、外からの六邪と結びつきやすく、体内に内邪があるとそれと同種の外邪が侵入しやすくなります。また外邪が侵入すると臓腑に影響して同種の内邪が発生することがよくあります。 |
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※次回、「病気の原因 その3 七情・飲食の不摂生・過労と運動不足」に続く。