中国医学では病気の起こる原因を、外から侵入する外因(六邪)と、内から起こる内因(七情)、その他に飲食・運動・外傷・寄生虫などによるといいます。さらに病気により体内で作られる痰飲・お血などにも原因があるとしています。
5「病理的産物」─ 痰飲・お血
人の体は五臓六腑が互いに協調して健康を保っているが、それが不調になると体内に痰飲(たんいん)やお血(おけつ)を生じ、それがまた病気の原因となります。
(1)痰飲
水液の代謝に関係する肺・脾・胃などの異状により体液が長い期間停滞したり、熱により濃縮されできたものを痰飲といいます。目にふれるのは気管から排出される痰ですが、実際はからだの様々な所に停滞して病気の原因となります。
痰飲は湿邪と似たような性質がありますが、心に影響して精神障害をあらわしたり、腫れやこぶができたりします。また痰による病気は様々なわけのわからないような病気をひき起こすことが多いのです。
◆ 症状
・肺の症状では、咳 呼吸困難 痰が多い
・脾胃の症状では、悪心 嘔吐 腹が張る めまいや食欲が無い 胸やけ
・経絡の症状では、経絡にしこり、こぶやしびれが起こる
(2)お血
お血は血の流れが停滞したり出血して吸収できないために発生します。お血が生じると、気や血液の流れが悪くなり気滞の症状である、張り、放散痛が起こります。
また血液の流れが悪くなることで体の局所に血液不足が生じて、皮膚の乾燥や鮫肌、しびれ、しこりが発生します。また血液がスムーズに流れなくなって血管から漏れやすくなり出血する特徴があります。
◆ 症状
・刺痛 固定痛 腫瘤 内出血 顔や肌の色が暗い 口唇が紫色 舌色が紫色 鮫肌 静脈が青黒く太くなる