クロスビー、スティルス、ナッシュ & ヤング / Crosby, Stills, Nash & Young



 1969年、ニューヨークでクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングの前身、クロスビー、スティルス&ナッシュは結成された。

事の発端はグラハム・ナッシュが交友のあったラヴィン・スプーンフルのリーダー、ジョン・セバスチャンの自宅を訪れたことに始まる。グラハム・ナッシュはデビッド・クロスビーと交友があり、デビッドはスティーブン・スティルスと交友があった。そんなことで、ジョン・セバスチャンの自宅に3人は集まりセッションを始めた。3人がハモッた瞬間、今まで聞いたことのない素晴らしいサウンドが生まれ、CS&N結成へとなったわけである。

デビッド・クロスビーはバーズのオリジナル・メンバーで1964年の結成当時から1967年まで在籍、その後独立して1969年にCS&Nを結成するまで、いろいろなグループのレコーディングに参加したり、作曲活動をしていた。

スティーブン・スティルスは1945年1月3日テキサス州ダラスの生まれで、フロリダ大学在籍中からフォーク・ミュージックに惹かれ、ニューヨークへ旅立つ。ピアノ、ベース、ドラムス、タンバリンなどを練習したが、結局、ギターを持ち、グリニッチ・ヴィレッジでフォーク・ソングを歌っていた。1966年にロスアンジェルスへ渡り、ニール・ヤングらとバッファロー・スプリングフィールドを結成。フォーク・ソング、ハード・ロック、C&Wのスタイルをブレンドしたバッファロー・スプリングフィールドのユニークなサウンドは多くのファンを作ったが、1968年5月に解散。アル・クーパーとの『スーパー・セッション』に参加したりして活動していた。

グラハム・ナッシュは1963年にイギリスのマンチェスターで結成されたホリーズのリーダーだったが、メンバー同士の意見の対立から1968年暮に脱退し、CS&Nに参加することになる。

1969年に発表されたファースト・アルバム『クロスビー、スティルス&ナッシュ』は演奏主体でブルース色の濃い曲の多かった当時のロック界に素朴なサウンドで新風を送り込んだ。

この後ニール・ヤングが加わり、1969年7月25日、ニューヨークのフィルモア・イーストでCSN&Yとして聴衆の前に初めて姿を現すことになる。

ニール・ヤングはカナダ出身で、1966年にリード・ギタリストとしてバッファロー・スプリングフィールドのオリジナル・メンバーになる。1968年に脱退後はソロとして活動していたり、クレイジー・ホースに参加していたりしたいた。

初ステージから3週間後の1969年8月17日、後世に名を残すあのウッドストック・フェスティバルへの出演となったわけである。

彼らはここで決定的な人気を得て、翌年1970年春に『デジャ・ヴ』が発表されるとたちまちのうちに全米No.1を獲得し、収録曲「ウッドストック」は同フェスティバルの記録映画の主題歌として使われることになった。

1969年から1970年にかけて彼らは精力的にコンサートをこなし各地で絶大なる人気を博した。この1970年6月から7月のコンサートの模様を収めたサード・アルバム『4ウェイ・ストリート』が1971年4月に発表されると即座にヒットチャートを駆け上り、全米1位に輝いている。こうして彼らの地位と名声は揺ぎ無いものとなった。

しかし、この頃にはメンバーは各自別々の行動をとるようになり、CSN&Yとしての活動を停止していた。そして残りの70年代に再びグループとして彼らの雄姿を見ることはなかった。

80年代以降度々再結成されるが、やはり彼らの輝きは1969年から1970年の2年間余りの中に凝縮されている。そしてこの時期彼らが残した3枚のアルバムは21世紀の今日も多くのミュージシャンに影響を与えているのである。


ディスコグラフィー

クロスビー、スティルス&ナッシュ
Crosby, Stills & Nash
(1969)

A) 1.組曲 : 青い眼のジュディ 2.マラケッシュ行急行 3.グウィニヴィア 4.泣くことはないよ 5.プリ・ロード・ダウン
B) 1.木の舟 2.島の女 3.どうにもならない望み 4.ロング・タイム・ゴーン 5.49のバイ・バイズ

 まだニール・ヤングはグループに加わっていないが、このアルバムがCSN&Yのデビュー作と見て構わないだろう。グループとしてのまとまりは名盤と言われる次作よりも優れている。
デジャ・ヴ
Deja Vu
(1970)

A) 1.キャリー・オン 2.ティーチ・ユア・チルドレン 3.カット・マイ・ヘア 4.ヘルプレス 5.ウッドストック
B) 1.デジャ・ヴ 2.僕達の家 3.4+20 4.カントリー・ガール 5.エブリバディ・アイ・ラヴ・ユー

 ニール・ヤングが加入して音楽性に厚みが増した。ただ、グループ一丸となってというよりも各自が持ち寄った曲を他の3人がサポートして作り上げた作品集という印象が強い。それでも現代のロック・ミュージックが失ってしまったリアルで純粋な音楽がここにはある。名盤。
4 ウェイ・ストリート
4 Way Street
(1971)

Disc1
A) 1.組曲:青い眼のジュディ 2.オン・ザ・ウェイ・ホーム 3.ティーチ・ユア・チルドレン 4.トライアド 5.リー・ショア 6.シカゴ
B) 1.ライト・ビトウィーン・ジ・アイズ 2.カウガール・イン・ザ・サンド 3.ブリング・ユー・ダウン 4.49のバイバイズ-アメリカズ・チルドレン 5.愛への讃歌

Disc2
A) 1.プリ・ロード・ダウン 2.ロング・タイム・ゴーン 3.サザン・マン
B) 1.オハイオ 2.キャリー・オン 3.自由の値

 Disc1はアコースティック・セッション、Disc2はギターをアコースティックからエレクトリックに持ち替え、ドラムスとベースが加わってのエレクトリック・セッションという構成になっている。前2作では聴かれないライヴ盤ならではの白熱のギター・バトルを堪能することができる。

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