レッド・ツェッペリン / Led Zeppelin

 1968年、イギリスで結成された、史上最強のハード・ロック・バンド。メンバーはギターのジェームズ・パトリック・ペイジ(1944年 1月9日イングランド・ミドルセックス州ヘストン生まれ。)、ボーカルのロバート・アンソニー・プラント(1948年 8月20日イングランド・スタッフォードシャー州ウェスト・ブロミッジ生まれ。)、ベースとキーボードのジョン・ボールドウィン(ジョン・ポール・ジョーンズ)(1946年 1月3日イングランド・ケント州シドカップ生まれ。)、そしてドラムスのジョン・ヘンリー・ボーナム(1948年 3月31日イングランド・ウスターシャー州レディッチ生まれ。)の4人。

レッド・ツェッペリンの成り立ちはその前身のバンド、ヤードバーズから始まる。ジェフ・ベックの後任ギタリストとしてヤードバーズを率いていたジミー・ペイジはこのグループに限界を感じていた。ペイジはセッションで知り合ったジョン・ポール・ジョーンズに自分の気持ちを打ち明け、二人は自分たちの求める音楽を実現すべく、1968年、ボーカルとドラムスにバンド・オブ・ジョイのメンバーとしてプレイしていたロバート・プラントとジョン・ボーナムを誘いニュー・ヤードバーズを始動させた。

1968年10月、デビューアルバム『LED ZEPPELIN』をロンドン郊外バーンズのオリンピック・スタジオでレコーディングし、正式バンド名をそれまでのニュー・ヤードバーズからレッド・ツェッペリンと改め、10月16日の英サーレイ大学での初ライヴをもって栄光の第一歩を踏み出したのであった。

当初、本国イギリスでは、レッド・ツェッペリンのデビューはそれほどセンセーショナルな話題として扱われなかった。だが、翌年1969年1月、アメリカでファースト・アルバムをリリースすると、まずアメリカで話題をさらいその余波はイギリスに波及し、 6月28日のイングランドのバース・フェスティバルでのコンサートは12,000人を動員するまでになっていた。そして、1969年10月、セカンド・アルバム『LED ZEPPELIN II』をリリースする頃には、もはやレッド・ツェッペリンの人気と実力を疑うものは誰もいなくなっていた。

翌年発表された『LED ZEPPELIN III』では、それまでのハード・ロック・バンドのイメージを覆すような、ブリティッシュ・トラディッショナル・フォークを基調とした大胆なサウンドで物議をかもしたが、それは続く『LED ZEPPELIN IV』への一つの通過点でしかなかった。

1971年に発表された『LED ZEPPELIN IV』は、その完成度の高さから彼らの最高傑作と賞される作品であり、その中に収められている『天国への階段』は、それまでのツェッペリン・サウンドの集大成として、今も愛される名曲となった。彼らは、このアルバムのリリースと前後して初来日を果たしている。

その後も1973年『HOUSE OF THE HOLY』、1975年『PHYSICAL GRAFFITI』とアルバムをリリースし、 ブリティッシュ・ロックの王者として君臨しつづけたが、そんな彼らにもやがて暗雲が立ち込め始める。

1975年8月、ロバート・プラントはギリシャのロードス島で自動車事故に遭い重傷を負った。『プレゼンス』はギブスを付けたまま椅子に座ってのレコーディングとなったが、このアルバムの完成度と勢いは他のどのアルバムにも引けを取らない素晴らしい出来であった。

1976年10月20日映画 『THE SONG REMAINS THE SAME』 のワールド・プレミア開催。

音楽的には充実していたが、USツアー中の1977年 7月26日、ロバート・プラントの最愛の息子カラック(5歳) が腹部感染症によりイギリスで死亡という知らせが彼の元に届く。 プラントは帰国し、USツアーの残りはキャンセルすることになった。

悲しみを振り払うかのように、1979年8月15日『IN THROUGH THE OUT DOOR』 をリリース。

そして、最悪の悲劇が襲う。

1980年9月25日、バークシャー州ウィンザーにあるジミー・ペイジ宅のベッドで、ジョン・ボーナムが遺体で発見されたのである。泥酔の末の死亡であった。

1980年6月17日、ドイツ・ドルトムント、ヴェストファーレン・ハーレからスタートしたヨーロッパ・ツアーは、7月7日、ベルリンのアイスシュボルト・ハーレでの公演が最後のコンサートとなってしまった。

この不世出のドラマー、ジョン・ボーナムなくしてレッド・ツェッペリンの存続はありえない。12月4日、解散を表明し12年間の活動に終止符を打ったのであった。

1982年11月、過去の未発表テイクを収録した10枚目のオリジナル・アルバム『CODA』を最後に、彼らは伝説となった。


 

ディスコグラフィー

レッド・ツェッペリン登場
Led Zeppelin I
(1968)

A) 1.グッド・タイムズ・バッド・タイムズ 2.ゴナ・リーヴ・ユー 3.ユー・シュック・ミー 4.幻惑されて
B) 1.時がきたりて 2.ブラック・マウンテン・サイド 3.コミュニケイション・ブレイクダウン 4.君から離れない 5.ハウ・メニー・モア・タイムズ

 デビューアルバムにして、他の新人バンドとの格の違いを見せつけた作品。ハードなブルース・ロック・アルバム。

レッド・ツェッペリン II
Led Zeppelin II
(1969)

A) 1.胸いっぱいの愛を 2.強き二人の愛 3.レモン・ソング 4.サンキュー
B) 1.ハートブレイカー 2.リヴィング・ラヴィング・メイド 3.ランブル・オン 4.モビー・ディック 5.ブリング・イット・オン・ホーム

 ハード・ロック・バンドとしての人気を決定付けたセカンド・アルバム。彼らの代表曲「胸いっぱいの愛を」を収録。リフのかっこ良さは天下一品。

レッド・ツェッペリン III
Led Zeppelin III
(1970)

A) 1.移民の歌 2.フレンズ 3.祭典の日 4.貴方を愛しつづけて 5.アウト・オン・ザ・タイルズ
B) 1.ギャロウズ・ポウル 2.タンジェリン 3.ザッツ・ザ・ウェイ 4.スノウドニアの小屋 5.ハッツ・オフ・トゥ・ロイ・ハーパー

 前作から一転、アコースティック・ギターをフューチャーした作品が並ぶ。ブリティッシュ・トラディッショナル・フォークの哀愁と屈折感がファンの心をつかむ。「移民の歌」、「貴方を愛しつづけて」などのハードなツェッペリン・サウンドも健在。

レッド・ツェッペリン IV
Led Zeppelin IV
(1971)

A) 1.ブラック・ドッグ 2.ロックン・ロール 3.限りなき戦い 4.天国への階段
B) 1.ミスティ・マウンテン・ホップ 2.フォア・スティックス 3.カリフォルニア 4.レヴィー・ブレイク

 それまでの3枚のアルバムはこのアルバムを完成させる為の通過点でしかなかった。このアルバムで唯一無二なツェッペリン・サウンドは完成の域に達する。永遠に語り継がれる名曲「天国への階段」を含む必聴盤。

聖なる館
House Of The Holy
(1973)

A) 1.永遠の詩 2.レイン・ソング 3.丘のむこうに 4.クランジ
B) 1.ダンシング・デイズ 2.ディジャ・メイク・ハー 3.ノー・クォーター 4.オーシャン

 音楽性としては前作の延長線上にあるが、エレクトリック・ピアノ、メロトロン、シンセサイザーなど、最先端の電子、電気キーボードが大胆に導入され、サウンドがカラフルになっている。

フィジカル・グラフィティ
Physical Graffiti
(1975)

Disc1
A) 1.カスタード・パイ 2.流浪の民 3.死にかけて
B) 1.聖なる館 2.トランブルド・アンダー・フット 3.カシミール

Disc2
A) 1.イン・ザ・ライト 2.ブロン・イ・アー 3.ダウン・バイ・ザ・シーサイド 4.テン・イヤーズ・ゴーン
B) 1.夜間飛行 2.ワントン・ソング 3.ブギー・ウィズ・ステュー 4.黒い田舎の女 5.シック・アゲイン

 初の2枚組。ハードロックという範疇に収まらないほどの豊かな音楽性を世間に示した作品。ジミー・ペイジが一番気に入っているアルバム。

プレゼンス
Presence
(1976)

A) 1.アキレス最後の戦い 2.フォー・ユア・ライフ 3.ロイヤル・オルレアン
B) 1.俺の罪 2.キャンディ・ストア・ロック 3.何処へ 4.一人でお茶を

 前作で豊かな音楽性を見せつけた後、再びハード・ロック・バンド、レッド・ツェッペリンに回帰したアルバム。曲の良さ、演奏の良さ、バンドとしてのまとまり、すべてに最高峰の音楽を聴かせてくれる。

永遠の詩
The Song Remains The Same
(1976)

Disc1
A) 1.ロックン・ロール 2.祭典の日 3.永遠の詩
B) 1.レイン・ソング 2.幻惑されて

Disc2
A) 1.ノー・クォーター 2.天国への階段
B) 1.モビー・ディック 2.胸いっぱいの愛を

 初の公式ライブ盤。ツェッペリン・サウンドの集大成。同タイトルの映画も公開され、ツェッペリン・ファンを熱狂させた。

イン・スルー・ジ・アウト・ドア
In Through The Out Door
(1979)

A) 1.イン・ジ・イヴニング 2.サウス・バウンド・サウレス 3.フール・イン・ザ・レイン 4.ホット・ドッグ
B) 1.ケラウズランブラ 2.オール・マイ・ラヴ 3.アイム・ゴナ・クロール

 50年代アメリカン・ヒット・ソングのようなメロディの曲が続き、困惑させられる。今まで作り上げてきたものをすべて破壊して新しい音楽性を探り始めたかのようで興味深い。残念なことにこれが最後のオリジナル・アルバムになってしまった。

最終楽章(コーダ)
Coda
(1982)

A) 1.ウィアー・ゴナ・グルーヴ 2.プア・トム 3.君から離れられない 4.ウォルターズ・ウォータ
B) 1.オゾン・ベイビー 2.ダーリーン 3.モントルーのボンゾ 4.ウェアリング・アンド・ティアリング

 ボンゾ亡き後、未発表テイクから編集された作品。内容的には世に氾濫する企画物とは一線を画する名演が収められている。



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