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労働災害のうち、業務上の災害かどうかについては、「業務遂行性」と「業務起因性」という二つの側面から判断されることになっています。「業務遂行性」とは、労働者が労働契約に基づき事業主の支配下にある状態をいい、「業務起因性」とは、業務と災害との間の因果関係をいいます。つまり労働者が労働契約に基づき事業主の支配下にあるとき、発生した災害に業務との因果関係が認められる場合に業務上の災害とされます。
(1)作業中
作業中に発生した災害は、通常業務上と認められます。
(2)作業の中断中
作業を中断して行う生理的な要求に基づく用便行為等は、業務行為に付随するものとしてその間の負傷は業務上と認められます。ただし、労働者の恣意的な行為や私的な目的による行為等は業務上とは認められません。
(3)作業に伴う必要または合理的な行為中
その行為に業務を遂行する上での必要性や合理性が客観的に認められる場合は、業務上と認められます。
(4)作業に伴う準備行為または後始末行為中
作業前の準備行為、作業後の後始末行為中の災害は業務行為に付随するものであり、その延長として業務上と認められます。
(5)緊急業務中
突発事故のように緊急事態において行われる行為は、その事業の労働者として行われるべきものである限り業務上と認められます。
(6)休憩時間中
事業場施設またはその管理に起因するものや用便等の生理行為等は事業主の支配下にあることに伴う行為として業務上とされます。
(7)事業場施設の利用中
事業場施設の利用中の災害は、その施設または管理に起因するものである場合は業務上と認められます。
(8)出張中
出張中については、積極的な私用、私的行為、恣意的な行為にわたるものを除き、それ以外は一般に出張に当然または通常伴う行為とみて業務上とされます。
(9)通勤途上
通勤途上であっても、次に該当する場合などは業務上とされます。
@事業主が専用の交通機関を労働者の通勤の用に供しているときに、その利用に起因して
発生した災害
A出勤前または退勤後に途中で事業主の命令または当該労働者として当然行うことが予想
されるものとして用務を行うときに、その用務に起因して発生した災害
(10)運動競技会、宴会、その他の行事に出席中
@運動競技会
運動競技が労働者の業務行為またはそれに伴う行為として行われ、労働者の被った災害が、運動競技に起因するものである場合には業務上と判断されます。
A宴会、その他の行事
世話役等が自己の職務として参加する場合には業務上と判断されます。
(11)天災地変によるもの
天災地変を被りやすい業務上の事情があって、その事情とあいまって発生したと認められる場合には、業務に伴う危険が現実化して発生したものとして業務上と認められます。
(12)他人の故意によるもの
災害の原因が業務にあって、業務と災害との間に相当因果関係が認められる場合は業務上と認められます。
(13)原因不明の災害
災害発生の原因について直接の証拠がない場合に、間接的な関係事実等に基づき経験則上最も合理的な説明のできる推論により業務遂行性が推定された場合には、経験法則に反しない限り業務起因性があると推定されることになります。
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