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     労働災害と企業責任

労働災害とは、業務上又は通勤途上の事由により、負傷、疾病、障害、または死亡するような災害をいいます。労働災害は、労働者災害補償保険によってカバーされ、労働者の資格如何に関わらず、全ての労働者(パートタイマーやアルバイトを含む)に適用されることになっています。しかし現実に死亡者やケガ人が出るなど大きな労働災害が発生した場合には、企業に対して次の刑事上、および民事上の責任が問われる場合があります。

労働安全衛生法違反による刑事責任
労働安全衛生法では、事業者に対し、種々の労働災害を防止するための措置の実施を義務付けています。違反した場合には、事業者および実行行為者に対して罰金刑や懲役刑が科される場合があります。

刑法による業務上過失致死傷罪
業務上必要な注意を怠り、または重大な過失によって人を死傷させた場合には、その実行行為者が罰金刑もしくは懲役刑に処せられます。

民事上の損害賠償責任
被災労働者(または遺族)から労働災害によって被った損害に対して、企業の代表者等に安全配慮義務違反や不法行為に基づく損害賠償を請求されることがあります。ただし、労働者災害補償保険により給付が行われると、その価格の限度で損害賠償責任を免れることができますが、労働者災害補償保険には慰謝料の部分は含まれていませんので、それらについては損害賠償責任を負うことになります。

安全配慮義務とは.....
安全配慮義務とは、使用者が労働者と労働契約を締結することによって発生する義務のことで、使用者は、労働者に対して単に報酬の支払いにとどまらず、労働者の生命、身体および健康に対しても配慮しなければならないとする信義則上の義務のことです。(労働災害にかかる損害賠償事件をめぐる陸上自衛隊八戸車両整備工場事件の最高裁判決(S50.2.25)において示されたものです。)

大きな労働災害が発生したときの対応について
事業場内で大きな労働災害が発生した場合には、通常は、警察や救急車へ通報を行いますが、管轄の労働基準監督署へも通報が必要です。また、労働基準監督署には、状況により事故報告書や労働者死傷病報告書の提出を行なわなければなりません。事業者が労働者死傷病報告書の提出をせず、または虚偽の報告をした場合には「労災かくし」とされ、送検されることにもなりますので、十分注意が必要です。





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