私のキーボード(理論編)

2001/08/05作成、2006/03/05更新


 キーボードの使いやすさについては、多くの人はあまり気にしていないようですし、仕事で大量にタイピングする人でも、どんなキーボードだろうと関係ないと言う人もいますが、使いやすいキーボードと使いにくいキーボードがあるのは確かで、これにちょっとこだわってみたいと思います。

 使いやすさには様々な要素があります。配列、形状、サイズ、位置、触感、押した時のタッチ、音、色、表記、パームレストの有無と形状、etc.。 ここでは、「配列」と「タッチ」「音」を取り上げます。

配列

英語キーボード日本語キーボード

 キーの配列は国によって違いがありますが、ここでは米国英語(US ASCII)配列と日本語(JIS)配列のPC用キーボードを取り上げます(以降、前者を英語キーボード、後者を日本語キーボードと呼びます)。
  英語キーボードの配列は、日本語キーボードのそれとは若干異なります。右端の「Shift」「Enter」「BackSpace」 などの形状が日本語キーボードと異なっています。英語キーボードの方が1個分キーが少ないので、これらのキーは左に長くなっています。したがって、右手をホームポジションに置く時、小指を右に伸ばす量がやや少なくなります。これらのキーを多用する人は、英語キーボードの方が便利かもしれません。
 他には、記号の配置が異なります。また、当然ながら英語キーボードにはカナの表記がありませんが、ローマ字入力をする人には関係ありません。

 多くのデスクトップ機のキーボードは右側にテンキーがありますが、中にはテンキーのないタイプもあります。通常、マウスはキーボードの右側にあるので、テンキーがあるとマウスが遠くなります。数値の入力など、無いと不便なケースも多々ありますが、テンキーの存在にデメリットがあるのは確かです。

タッチと音

「タッチ」「音」を押していく順に

と分けて考えてみます。評価ポイントは「インフォメーション」と「感触」です。

遊び」は、ばねが縮む前のキーのふらつきです。
 適度の遊びはキートップを指になじませるのに有効ですが、多すぎるとふらつき感や余分なインフォメーションが発生することになります。この時の音はない方がいいように思います。

クリック」はキーを押していった時、ばねの反発力がある段階から急に弱くなる状態を言います。
 通常、デスクトップ機より、ストロークの浅いノート機のキーボードの方がクリック感がはっきりしています。クリック感がないと、指をキーに置いた時に知らぬ間に押してしまったり、どの段階まで押しているのかがわからず、余分な力が入ったりします。
 クリック時に「カチ」と音を伴うことがあります。クリック時の音は押している状態のインフォメーションになりますが、クリックさせることがキーを押すことの最終目的ではないので、あまり大きな音は邪魔です。

ストローク」は深さとばねの反発力、なめらかさがポイントです。
 適度なストロークの深さがないと、押さない状態と押した状態の区別がわかりにくく、自然な操作ができません。反発力は強すぎると指が疲れ、弱すぎると底付きがきつく感じます。また、ストロークに引っかかりやこすれる感じがあると、使いづらくなります。

底付き」はストロークが一番底まで達した時の状態です。
 底付きの感覚はリズミカルなタイピングには必要ですが、コンクリートをたたくような堅さは指を痛めるので、適度に衝撃を和らげる造りが必要です。音は押したというインフォメーションになりますが、あまり大きいものは騒音になります。

戻り」は指を離してキーが押す前の状態になる時の変化の仕方です。
 適度なばねの力は、指の戻りも助けます。最後まで戻った時に音が発生する物が多いですが、これは操作者には余分なインフォメーションであり、キーボードの品を損ないます。

構造

キーボードの構造としては、以下のような要素があります。

メカニカルタイプ」キーごとにスイッチが独立していて、基板に組み付けられているタイプです。通常、金属のコイルばねが使われています。タッチは様々ですが、総じて明快で、打鍵音が大きめです。クリック感ははっきりしている物が多いですが、あまり明確でなかったり、全くない物もあります。

ラバードーム」ゴム製のドーム形ばねのことです。金属ばねに比べてタッチや音がマイルドな物が多いです。ラバードームとコイルばねを組み合わせた物もあります。

メンブレン(シート)」導電性の印刷をしたプラスチックフィルムが3枚重ねられていて、上から押さえることにより接点が接触し、導通するというスイッチ構造の物です。コストなどの面から、ラバードームとメンブレンシートの組み合わせが現在のキーボードでは一番多いです。

バックリングスプリング」コイルばねが折れ曲がる時の反力の変化をクリック感に生かした物です。IBM(Lexmark、Unicomp)以外に採用しているところはほとんどありません。接点はメンブレンシートが使われています。

パンタグラフ」主にノート機などの薄型のキーボードに使われている構造で、キートップを押した時まっすぐに沈ませるために、斜交いに配置したリンクで支持しています。これも接点はメンブレンシートが使われています。

ケース、シャーシ」キーを支える構造は、メンブレンタイプではプラスチック製のケースの裏側で支えている物が多いです。内部に金属製のシャーシを持つ物もあります。メカニカルタイプでは電気的な必然性からもPCB(プリント基板)を持っていますが、それよりも金属製のシャーシが力を受け止める場合が多いです。
・押してもたわんだりしない(剛性が高い)こと
・衝撃や音を適度に吸収すること
・指に底付きしたというインフォメーションを返すこと
などの条件が求められます。

ステップスカルプチャー」キートップの高さが手前と奥で段差が付けられていて(ステップ)、同時に角度が異なる(スカルプチャー:手前のキーは向こうに傾いていて、奥のキーは手前に傾いている)形状のことです。タイピングをしやすくするために考案された形状です。ノート機ではキーボードを薄く作る必要があるため、ステップスカルプチャーではなく、フラットな形状をしています。

私の好み

私の好みを挙げておきます。コレクション編を見る時の参考にしてください。


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