改造と修理の記録


2009/06/08作成

2年後の改修

 その3の製作後、2年が経過し、改修を行うことにした。

 製作したマシンはLinuxデスクトップ兼ファイルサーバとして使用してきたが、次第に使用頻度が下がっていった。その理由のうち、マシンが原因のものは三つある。
 一つは、HDDの容量が小さく、すでに空きがほとんどなくなっていたことだ。メイン機のバックアップ先としているので、その支障にならないよう、これ以上の保存には慎重にならざるを得ない状況になっていたのだ。この2年でHDDも大容量化・低価格化が進んだので、今回はオーバー1TBを狙うことにした。
 二つ目は、動作音が意外に大きく、常時稼働させるにはややうるさく感じていたことだ。 この原因もはっきりしている。各所に使われているファンの音だ。排熱にはまだ余裕があるので、回転数を下げることを試みたい。
 もう一つは、あまり起動が速くないことだ。ファイルサーバとしてはもちろん、デスクトップ機として使う際に速度が不満になることはないが、起動が遅いので、使う気分が阻害されていたのだ。この問題には、動作音のせいで普段は電源を切ってあることにも一因がある。

 そこで、これらの問題を解決するために改修をすることにした。ポイントは以下の三点である。

 なお、改修範囲はなるべく小さめにした。たとえばマザーボード/ビデオ/メモリはそのまま使っている。コストの問題、および現状のSocket479のシステムでも性能的にはまだ充分であろうことを考えた結果である。
 Atomにも興味があったが、今回は見送った。

使用パーツ

CPU: Intel Core Duo T2300(1.66GHz、デュアルコア)(写真左)

Core Duo T2300  1.73GHzのシングルコアから1.66GHzのデュアルコアへのアップグレード。
 キャッシュ容量も勘案すると2倍くらいに速くなったが、現在の基準で見ればさほど高速なCPUだとは言えない。

 TDPは27Wから31Wにわずかながら上昇した。実際の消費電力の差はもう少し大きいと思われる。いずれにしても、消費電力はAtom 330あたりに比べればずっと大きく、デスクトップ用CPUよりはずっと小さい。

HDD: Samsung HD154UI (1.5TB、5400rpm)

HD154UI  500GBのプラッタ3枚で、合計1.5TBのHDD。
 低消費電力を志向していて、回転数は5400rpmに抑えられているが、記録密度が高いので、少なくともシーケンシャルアクセスで遅さを感じることはない。
 消費電力は測定していないが、これまで使っていたHGSTの320GBに比べて(触感では)発熱が小さいので、消費電力も下がっていると思う。

 動作音は、裸で動作させている時にはシーク音がわずかに聞こえてくる。筐体に収めると聞こえなくなった。全体的には交換前よりわずかに静かになったようだ。

CPUクーラー: 8cm→7cmアダプターを介し、8cmファンに換装

CPUクーラー  以前はSocket478用のクーラーを使うための、CPUコア部に付けるスペーサーが売っていたが、すでに入手できなくないので、ファンだけを交換することにした。

 元々の7cmファンは製品の選択肢が少なく、風量も少ないので、8cmファンを付けるためのアダプターを装着し、その上に8cmファンを取り付けた。
  ファンの回転数は1000rpm。これがマザーボードの回転数制御機構によって、通常時は約700rpm程度まで落ちる。

 実際のところ、回転数の下げすぎで、冷却性能はやや不足気味に感じられる。高負荷時に上昇したCPU温度が、負荷が減少してもなかなか下がらないのだ。熱暴走することはないが、暑い時期でも問題ないか、注意が必要だ。

電源: 内部ファンを換装 (左→右)

ファン 電源は、内部の排気ファンを換装した。
 元のファンの回転数は、型番で調べると、12Vで5300rpmのようだ。このファンを2600rpmの製品と交換した。定格の回転数はほぼ半分になり、実動作時も、半分かどうかはわからないが明らかに遅くなり、動作音も低下した。

 低回転化の代償として、電源ユニットの排熱性能が低下し、中の部品がより高温にさらされることになった。出力容量に比してシステムの消費電力は少ないので、発熱もそれほど多くはないはずだが、この改造でどれだけ影響があるのかはしばらく経たないとわからないだろう。というより最後までわからないままであってほしい。

 この他に、電源ユニットを丸ごとACアダプタと交換する方法もあるが、今回はその選択はしなかった。

ケースファン: 12V動作品を5V駆動

アダプタ  ケースファンは、まず2500rpmの別の製品に交換してみた。
 しかしその動作音に満足できなかったので、写真のようなアダプタを製作し、ドライブ用のコネクタに接続することにした。

 これにより、回転数は約750rpmにまで低下した。
 しかしやはりこれも下げすぎの感があり、夏場には、回転数を上げるため、アダプタのピン位置を変えるか、このアダプタを使わずマザーボード上のコネクタに接続する必要があるかもしれない。

 以上のような改修で、とりあえず目的は達成された。3個のファンについては、いずれも回転数を下げすぎかもしれないという不安があるが、温度のモニタリングなどを行いながら夏を乗り切り、10年間の使用を目指したい。


Written by SASAKI Ichiro. Copyright © 2009
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