●「わすれられた日本人」 宮本常一 岩波文庫
著者が西日本の農村を中心に、文字文化の無いに等しい時代に生きた
お年寄りを訪ねています。
おおらかで調和のとれた、民話の語り継がれる生活。
著者のとけ込み方が優れており、
そばで聞いているような、生き生きとした生の声の描写です。
●「音楽の根源に有るもの」 小泉文夫 平凡社
「音楽はいまの私たちが住んでいる社会では個性的なものであり、芸術的なものであり、
すぐれた作曲家、すぐれた個性がどんどんすばらしい音楽を推進し、
新しいものを創造してゆく、個性豊かに。そういうものが音楽だと私たちは考えがちですが、
それは音楽のなれの果てだ(笑)」
●「オトナ語の謎。」 糸井重里(監修) ほぼ日刊イトイ新聞
実際にオトナ語状況に居るヒトにとっては、非常に面白い言葉遊びである。
決してオトナを馬鹿に出来て子気味良いと思ってはならない。
●「うわさの遠近法」 松山巌 講談社学術文庫
近代日本において流言の起こる心理を歴史的事実と共に分析。
逆に、流言が、事実を知るための材料となる。
同じ時代に、日記を付けていた、古川ロッパと永井荷風の目を通して
戦前・戦中・戦後の東京をたどってゆく章を特に面白く読んだ。
04年8月某日述