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第53話/"The Bonding"『悲しみの幻影』
STARDATE 43198.7

 未知の惑星でクオイノ人の残した際儀場の遺跡の調査を行っていた、ウォーフ指揮下の上陸班は突然の爆発事故で一名の死者を出し帰還する。トラップとも思われるその爆発はまったく突然で、避けようが無かった。
 犠牲者の女性士官、マーラ・アスター大尉には12才になるジェレミーという子どもがいた。彼は2年前に父親も失っていて天涯の孤独になってしまった。ウォーフはジェレミーに母親の死を報告しなければと言うが、ピカードは「それは私の仕事だ」と言い彼を退ける。一方ブリッジでは、ライカーに対するピカードの報告を側で聞いたウェスがかつての自分のことを思い出し心を痛める。ピカードの副官だった父親を子どもの頃失ったウェスには、ジェレミーの心境が痛いほど分かった。
 ジェレミーの部屋へ向かう途中、ピカードはディアナに「宇宙艦隊の任務には死は付き物だ」と言うが、彼の心境は空しさと苦々しさで一杯だった。ピカードはジェレミーに言う。「〈エンタープライズ〉の仲間はみな家族だ、君はひとりぼっちではない」〈エンタープライズ〉の乗員達はこの悲しい出来事に、みな沈み、データまでもがターシャの死を思い出し、その感情を理解するようになる。ライカーはデータに言う。「それが人間の感情だよ」
 一方、ウォーフはディアナに止められるが、どうしてもジェレミーに謝罪したいと彼のへやを訪れるが、ジェレミーの反応は堅かった。
 そんな中、ジョーディが地上の事故現場の2m程離れたところに未知のエネルギーを発見する。不可解な現象を分析するうち、それが大量の固体分子を伴い〈エンタープライズ〉に侵入したことを突き止める。そして、それと時を同じくしてジェレミーの所へ死んだはずの母、マーラが出現する。それを発見したウォーフは直ちにピカードにそれを伝え、第3転送室で対峙する。
 すんでのところでピカード達はジェレミーの奪取に成功するが、ディアナがつれて帰ったジェレミーの部屋は地球の家そのものに変わっていた。そして、マーラがふたたび出現。そこには地球で飼っていたネコまで再現されていた。ディアナはこの明らかな幻影を目の当りにし、ジェレミーを取り戻そうと説得するが、少年は聞こうともしない。マーラは明らかに未知の生命体で、それは〈エンタープライズ〉の反物質エネルギーを利用し幻影を作り出していた。ピカードは〈エンタープライズ〉のエネルギーを一時的に切りその幻影を消滅させるが、今度は地上の生命体が自らのエネルギーを取りこみ、幻影を再現。ピカードは転送機のエネルギー・カットと、途中の区画へエネルギー障壁を張ることを指示し、阻止を試みる。
 生命体は自分の側でマーラが死に、その責任を償うためジェレミーの母親に成ろうとしていた。だが、彼女はこの惑星を離れることができない。その為にジェレミーを連れさろうとしていた。マーラはかわいそうな子どもの側にいたいと主張するが、それはジェレミーが一生一人で過ごすことになる。ピカードとディアナが、必死に舌戦を繰り広げるが、最後に説得できるのは父親を同じような状況で失ったウェズリー・クラッシャーだけだった。

Cast:
Patrick Stewart as Jean-Luc Picard:麦人(吉水慶氏廃業で交代)

Guest Cast:
Colm Meaney as O'Brien:辻 親八
Gabriel Damon as Jeremy Aster:高山みなみ
Susan Powell as Maira Aster:増山江威子
Raymond D. Turner as Teacher

Creative staff:
Director:Winrich Kolbe
Written By:Ronald D. Moore


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