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第108話/"Unification, Part II"『潜入!ロミュラン帝国 パート2』
STARDATE 45245.8

 ピカードから父の死を知らされたスポックは一瞬だが悲しみの表情を見せた。
 連邦の介入を待たずに一個人としてロミュランとの和解にあたりたいという、スポックの姿勢をピカードは無鉄砲だと批判したが、かつていくつもの異文明との和平を成功させた宇宙艦隊の指揮官だった彼の決意を変えることは出来なかった。現在のロミュランの中にヴァルカン哲学の理想が浸透しはじめ、異端のレッテルを貼られた地下組織が出来ていた。そして、パーデックのようにロミュランの上層部にさえ同調するものが僅かだが出てきている。年若く理想に燃え、いくつもの改革を約束している新任の総督、ネラルなら理解を示しロミュランとヴァルカンが再び手を結ぶためのきっかけをきっと作ってくれるのではないかという、パーデックの依頼を受けてロミュラスへ来たとスポックは言う。以前、クリンゴンと連邦との講和を締結するため、カーク船長以下〈エンタープライズ〉の乗組員をスポック一人の判断で交渉に巻き込み、犠牲者を出してしまった(編注:『スター・トレックVI:未知の世界』これに相当する)。だから誰も犠牲者が出ないように今回は自分一人で交渉にあたりたいのだ、スポックはそう主張した。だが、手ぶらで帰るわけにはいかないピカードは、事態を見極めるまで同行すると頑固に食い下がる。
 パーデックの手引でネラルと会見したスポックは、ネラルのあまりに積極的な態度に驚きと不信の念を抱いた。「ヴァルカンとロミュランの統合について、交渉の公式開催を支持する構えだ、そのことについては、また会って話し合いたい」というネラルの言葉を地下組織の人々とともに聞いたピカードも、これは地下組織破壊の罠と読んだ。賛否両論が飛び交う中、スポックは統合の可能性を見極めるためにも約束通り再度ネラルと会見すると言い、その場をあとにする。スポックの決断に不満を感じたピカードはスポックの後を追い議論を続けた。感情に流されているというピカードの声がスポックにはサレックの声のように響く。ピカードをサレックに見立てていると諭されたスポックは自分の非を詫びた。常に理想を優先して考えるサレックの目にはこの統合への動きが理にそぐわない愚かなことと映ったのだろう。だが、スポックには何故か理では割り切れないがしなければならないことに思えるのだ。「罠とわかっていても相手の真意をつきとめるためには罠にはまったふりをするしかない」というスポックにピカードは反論できなかった。
 ピカードとともにクリンゴン艇に乗船したスポックは一足先に戻り、船のコンピュータを使ってロミュランの中央情報網に侵入を謀っていたデイタに手を貸した。ピカードがヴァルカン人の素質を備えたように冷静に分析に長けている、というスポックの言葉に、デイタはそんな風にピカードを考えたことは無く、自分にとってのピカードは、より人間らしくなろうとするときの模範だと返答する。二人はお互いの考え方に興味を持ちながら作業を続行した。そして二人はついに中央情報網への侵入に成功する。
 クエアロ第2惑星に留まって余剰物資の窃盗事件の捜査を続けていたライカー達は自爆した密輸船の船長に別れた妻がいたことを知る。酒場で働く彼女から密輸の相手が常連のフェレンギ人オグマであることを聞き出したライカーは、店に現れたオグマを締めあげて、彼がヴァルカン船を中立区域近くに運んだことを自白させた。
 デイタの考案した通信方法で〈エンタープライズ〉と接触することに成功したピカードはロミュラン側の態度に疑惑を深めた。ピカードはライカーにヴァルカンとロミュランの和平交渉が画策されていることを知らせるとともに、自分の懸念を伝え、盗難船の座標へ行くように命令した。
 一方デイタはロミュラスから盗難船に1400という通信が繰り返し送信されているたことをコンピュータに侵入して突き止めた。再びロミュラスに降りたピカードとデイタはスポックとパーデックにこの新しい情報を伝えた。スポックはネラルが和平交渉の開始の発表が明日の14時であると言っていたことから、一連のロミュランの態度が自分達に対する罠であることを見破る。そこへ、ロミュラン軍の指揮官であるセーラーが現れスポック達を逮捕する。パーデックが裏切り者だったのだ。スポックはそれも見抜いていたが、逮捕を避ける術はなかったのだ。
 総督の執務室でセーラーはスポックに和平交渉を開始する声明をヴァルカンに向けて読ませ、盗んだヴァルカン船でヴァルカンへのりこみ、征服するのだという。声明は読まないと言うスポックにセーラーは「それならホログラムに読ませる、すっかり準備は出来ているのだ」と言い、デモンストレーションと見せて退室する。
 残されたスポックとデイタはコンピュータへの侵入を開始し、セーラー達の目をホログラムで霍乱する。セーラー自身もデイタのナーヴ・ピンチで倒れ、3人はあっさりと脱出する。
 一方、ライカーは〈エンタープライズ〉は謎の3隻のヴァルカン船に不信を覚えた。彼はピカードの命令を無理矢理ねじ曲げ、独自の判断で接近する。そこへ救難信号が入り、スポックからの通信が入る。ヴァルカン船はロミュランの罠であるから阻止せよというスポックの通信を受けたライカーは〈エンタープライズ〉で3隻のヴァルカン船を停船させようとする。だがロミュランのウォーバード級の戦艦が突然目の前で偽装を解除し、証拠となる3隻の船を2000人のロミュラン兵とともに葬り去ってしまった。
 ロミュランの地下組織の人々は和平交渉は不調に終ったが、今後も統合に向けての活動を続けると話す。引き上げようとするピカードにスポックは自分はロミュランに残ると伝える。
 そして、スポックはピカードのこころに宿るサレックのカトラとのマインドメルドを望む。スポック自身も父との精神の交流を渇望していたのだ。そして、それがようやく実現するときが来たのだった。

Original Word by Masako Noguchi[STAR TREK Welcomittee Japan]

Guest Cast:
Leonard Nimoy as Spock:矢田耕司
Malachi Throne as Pardek:筈見 純
Denise Crosby as Sela:沢海陽子
Stephen D. Root as K'Vada:筈見 純
William Bastiani as Omag:田口 昴
Daniel Roebuck as Romulan #1
Susan Fallender as Romulan #2
Vidal Peterson as D'Tan:星野充昭
Norman Large as Neral:津田英三
Harriet Leider as Amarie:一城みゆ希

Creative staff:
Director:Cliff Bole
Story By:Rick Berman and Michael Piller
Teleplay By:Michael Piller


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