クリンゴンとの国境近くの中継ステーションに定期訪問した〈エンタープライズ〉は連絡に応答しないステーションの調査に赴いた。ステーションには犬が一匹残っているだけで、シャトルごと駐在員が消えていた。そして、コントロール・ルームの床にはフェイザーで撃たれたような、有機物の塊が残っているだけだった。
ステーションを捜索するうちに、記録が一部持ち去られている事がわかったが、それ以外は何もわからなかった。
このステーションには新任のローチャ大尉と先任のウナーリ大尉の二人しかおらず、男性のローチャ大尉が女性のウナーリ大尉を殺害して逃亡したのではという憶測が流れた。
ジョーディは消えたアクイエル・ウナーリ大尉の日記を調べ始めた。最初は音声のみで映像が見えなかったが、何度か調整するうちに映像が出るようになり、その可憐な容姿にジョーディは魅入られてしまった。そして、日誌を調べるうちにこのあたりのパトロールを行っているクリンゴン艦隊の士官、モーラグ中佐が度々このステーションに立ち寄り、彼女達を脅かしている事を突き止めた。報告を受けたピカードは近隣のクリンゴン基地にモーラグ中佐の身元を調べ始めた。
ジョーディはピカードの許可のもと、アクイエルの日記の調査を進めるが、同僚のローチャらしい者が彼女の部屋のドアを叩く所で途切れていた。ジョーディは次にローチャの日記を捜索するが何も見つからなかった。
ライカー達の調査で、ステーションには確かにクリンゴン人が侵入した形跡があり、事態はクリンゴンへの疑惑に固まりそうだったが、思いがけない事態になった。近隣のクリンゴン基地の司令官トーラックがアクイエルを連れて現れたのだ。彼女は漂流中の所をクリンゴン戦艦に救助されていたのだ。
アクイエルの供述ではジョーディが見た最後の日記の後、彼女はローチャに襲われ、とっさにフェイザーを取ったところまでは覚えていたが、その先は記憶に無いと言うのだ。彼女がどういうめに会ったのかは、ボロボロの制服で証明されたようなものだったが、その後どうなったのかは謎のまま。更に近隣を脅かしていたクリンゴン人の真意も謎のままだった。
ジョーディはアクイエルに事件当時の状況を聞き、なにか手掛かりを掴もうとしたが収穫はなかった。
一方、ライカーはステーションからフェイザーが消えている事を発見し、誰も殺してはいないというクリンゴン人の証言を信じるしかないとピカードに報告する。そして、問題のフェイザーはクリンゴン側から返却されたシャトルの内部から発見され、そのモードは最高レベルにセットされていた。
ジョーディはアクイエルがローチャを殺害したとは信じられず、さらにローチャの日記も調べるが、彼の日誌はある一日のみ消されていた。
ふたたびクリンゴン人のモーラグ中佐の尋問が行われる。問詰めるライカーたちに彼はステーションに立ち寄り、ステーションの記録を奪取した事を認めた。だがその時には誰もいなかった。モーラグはそう主張したが、仮にそれが真実だとしても、連邦の機密を無断で奪取した事は充分に拘留出来る理由となり、トーラクはモーラグの拘留を認めた。
だが、謎は謎のまま残った。ではローチャ大尉は何処へ消えたのか? 疑惑はアクイエルに集中するが、彼女は頑として自分では無いと主張した。
一方、ステーションから死体の残骸と思える有機物の塊を持ち帰り分析していたベヴァリーは、そのDNAパターンを分析した人物の特定をしようとしていたが、実験の最中にゲル状の物体が彼女の死角で動きだし、掌に触れた。ベヴァリーがびっくりしてそちらに目を向けると、驚いた事にそのゲル状の物体はベヴァリーの手の形に姿を変えた。
謎が一つ解けた。犯人はシェイプシフターなのだ。それも一定時間の間に次の形のマトリックスを得なければならない事もわかった。恐らくローチャ大尉は前任のトリアナ・ステーションからこのステーションに着任した時にはすでに本人ではなかった可能性が考えられた。ではそのシェイプシフターの生命体はいま何処にいるのか? ローチャに接触したと思われる人物は二人のみ。クリンゴン人のモーラグ中佐とアクイエルの二人。ピカードは二人の身柄を拘束し、ベヴァリーに検査させるがシロだった。では、その得体の知れない生命体はいずこへ消えたのか? それは謎のままだった。
釈然としないまま、次の週のスケジュールのチェックを自室でしているジョーディにアクエイルの飼犬、モーラがじゃれついた。あまりのしつこさにジョーディが怒ってはねのけると、その犬は形を崩し....。この犬、モーラがシェイプシフターだったのだ。
ジョーディは危機一髪で難を逃れるが、アクイエルとの別れも待っていた。彼女はスターベース212へ転属を願い出、〈エンタープライズ〉を去って行った。
Guest Cast:
Renee Jones as Aquiel:田中敦子
Wayne Grace as Governor Torak:小関 一
Reg E. Cathey as Morag:大友龍三郎
Creative staff:
Director:Cliff Bole
Story By:Jeri Taylor
Teleplay By:Brannon Braga & Ronald D. Moore