ウォーフはクリンゴンの武術大会から帰還して来た。ウォーフが今年のチャンピオンだった。〈エンタープライズ〉に帰還したウォーフはライカーに出迎えられ、自室にエスコートされるが、何か気にかかる事がある。きょうはウォーフの誕生日で、彼はひょっとすると自分の誕生日を祝うびっくりパーティーがあるのではないかといぶかしがる。ウォーフは乱痴気騒ぎがあまりすきではない。ライカーは「ぼくはびっくりパーティは嫌いだよ」と言って立ち去るが、そんなことは無かった。
ウォーフは複雑な表情で友人達の祝福を受ける。祝ってくれるのは嬉しいのだが、騒ぎは嫌いなのだ。ところが、そのパーティの間に奇妙な事件が起こり始める。めまいを起こしたあとに自分が切った筈のケーキがタルトから普通のチョコレートケーキに変わり、居なかった筈のピカードが突然出現する。ウォーフはパーティの演出の続きなのだと思い、気にもかけなかった。
データ発信を停止した中継ステーションの調査に赴いた〈エンタープライズ〉は、ステーションの発信システムに不調があるだけで、他には異常が無い事を確認し、デイタが中心になって修理に赴く。その間、テンフォーワードに寄ったウォーフはディアナに息子アレクサンダーの母親代わりを務めて欲しいと依頼する。異星人の中で生活するアレクサンダーにとってはディアナほどふさわしい女性はいなかった。だが、そうなるとわたしの母があなたの義理の母になるのよと言われ、どっと疲れを覚えるウォーフ。
ウォーフはジョーディの呼び出してエンジニアリング・デッキに向かうが、そこでもめまいを覚える。だが、そこでは間違いなく周囲の状況が変わっていた。ふらついた自分を支えたのはデイタだったはずなのに、支えているのはジョーディで、目の前にいたピカードが消えていた。立ち位置も代わり、愕然とするウォーフは医療室に向かうが埒があかない。憤慨して自室に戻ったウォーフだが、そこで武術大会のトロフィーが優勝のものではなくなっているのに気がつく。なにかの陰謀か? ウォーフは自分の帰還途中の個人日誌を再生するが、そこでのウォーフ自身は途中から身に覚えのない言葉を喋っている。
その場に立ち会ったベヴァリーは単なる記憶の混乱だろうと言うが、ウォーフ自身は自分がなんでこんなに混乱しているのか理解出来ずにいた。
ブリッジに戻ったウォーフはデイタから記憶に無い指示の返答を求められ窮する。そこにカダシアの宇宙船が接近する。ウォーフは中継ステーションの不調はカダシアの工作だと主張するが、そのステーションの不調の記録が残っていなかった。
憤慨して自室に戻ったウォーフはディアナとジョーディの前で口論しそうになるが、そこから急激に場面が激変しはじめる。壁の絵の位置がかわり、ディアナの服装がかわり、そして、いきなり戦闘の最中のブリッジにいる自分を発見する。だが、そのブリッジの操作パネルは全く見た事がないものに変わっていて、ウォーフは何も出来ずに茫然となってしまう。そして、その戦闘で〈エンタープライズ〉はジョーディは負傷してしまう。
自室に戻ったウォーフは突然尋ねて来たディアナの様子がおかしいのに戸惑う。なんと今度のシチュエーションではウォーフはディアナと結婚しているというのだ。ウォーフはようやく自分が併行世界を横滑りに飛び回っている事に気がつく。ディアナは夫ウォーフを気遣いデイタに事態の分析を依頼する。デイタはその現象が何時ごろから起こったのかを尋ねる。ウォーフがいままでのことを思い出すと、つねにそのそばにジョーディがいることを思い出した。ひょっとしたら亜空間パルスを利用しているジョーディのヴァイザーの影響ではという結論に達した。そのジョーディが何かを感じているかも、と事情を聞こうとする二人だったが、医療室を訪れた二人に対してドクター・オガワは「ジョーディは死んだ」と伝えた。
デイタはジョーディの体を調査するが、なにも検出されず、続いてヴァイザーを調査したとたんに再度ウォーフはめまいを覚える。そして、気がつくとドクターはベヴァリーに戻り、ウォーフは〈エンタープライズ〉の副長になっていた。だがディアナとの結婚という事実は変わってはいなかった。デイタとウォーフは船長のライカーに事態の説明をする。ライカーは素直に事態を理解し、ウォーフの時間線を取り戻す試みを承認する。この世界ではピカードはボーグに殺害され、ライカーが指揮官になって4年もたっていた。そして、ウェスリーが技術士官の大尉として勤務していた。
デイタとウェスリーの分析では、ジョーディのヴァイザーが使う亜空間パルスが量子転移を引き起こす引き金になり、彼が接近する度にウォーフが飛ばされていると言う結論に達した。
ウォーフを元にもどそうとする作戦が発動される。核分裂のように分散したいくつもの時間線の〈エンタープライズ〉が出現し、混乱するライカーたち。だが、その中で一隻だけ、この世界にいるウォーフ本人のいた世界のと思われる〈エンタープライズ〉からの通信がはいる。そこに現れたピカードは、ライカーの話を信用し、協力を申し出る。ウォーフをシャトルに乗船させ、最初の分裂が起こったであろう時間まで引き返させると言う物だった。
ウォーフを送り出す作戦は、ボーグに追い詰められた絶望的な世界の〈エンタープライズ〉の妨害を受けるが、見事に成功する。
正常な時間を取り戻したウォーフは、サプライズ・パーティも何もなかった本来の時間線に戻る。部屋で待っていたのはディアナだけで、プレゼントを差し出す。そのまま立ち去ろうとしたディアナをウォーフは呼び止め、ささやかな夕食に招待するのだった。
Guest Cast:
Patti Yasutake as Ogawa:吉田美保
Wil Wheaton as Wesley Crusher:石田 彰
Mark Bramhall as Gul Nador:糸 博
Hase :三木慎一郎
Creative staff:
Director:Robert Wiemer
Written By:Brannon Braga