〈エンタープライズ〉はウォーフの義兄であるニコライ・ローチェンコ博士からの救援要請の通信を受けて、ボレーラ第2惑星に赴く。ニコライはこの惑星の文化の観察をするために駐在していた。だが、惑星の観察所には生命反応はなかった。だが、その近くに防御フィールドらしい反応を発見し、調査の為にウォーフが上陸する事になる。ピカードは第一級優先条項違反にならないように、現地の人種に外見を似せるメイクをウォーフに施させる。ウォーフはその作業をベヴァリーが続ける間、兄の思い出を語った。
そして、上陸したウォーフの目の前に、現地人の姿を装った兄、ニコライが姿を現した。
外の嵐のすざましさを知っている住民達は、どうやってウォーフがやってきたのかをいぶかしんだが、ウォーフは兄と話をしたいと言って、難を逃れた。ニコライはあまり突然な出来事だったためにとっさに防御フィールドを張ってしまったと打ち明けた。
なんとか住民をごまかして、ニコライとウォーフは〈エンタープライズ〉へ帰還する。〈エンタープライズ〉ではニコライの第一級優先条項違反に関する諮問が行われた。ベヴァリーは救ってしまった物はどうにかならないのかと進言するが、この条項は絶対だった。ピカードはニコライに調査データのアップロードを指示し、会議室を立ち去った。やがてニコライが作業を終えた旨を伝えにブリッジにやってくる。スクリーンではボレーラ第2惑星の大気の激変がモニターされていた。大規模なプラズマ嵐による大気剥離が進行し、クルーの眼前で一個の惑星が死んだ。一つの惑星の自然死に立ち会えた事はこのうえない名誉だとピカードは言うが、ニコライはそんな名誉など欲しくないと言い放った。
その直後、〈エンタープライズ〉は大規模なパワー・ダウンを観測する。原因は不明だが、第10デッキあたりが異常だ。ウォーフは保安責任者として調査しに向かうが、彼がつきとめたホロデッキでは驚くべき事態が進行していた。ニコライの救ったボレーラ人たちの集落がそっくりホロデッキに収容されていたのだ。驚くウォーフにニコライはボレーラ人を他の惑星に移植する計画を打ち明ける。
驚き、怒るピカードにニコライは自分の計画を打ち明ける。彼は居住可能な惑星を見つけ、変化した環境に順応させるためにホロデッキで移住のシミュレーションを行い、移住させようというのだ。やってしまったものは仕方が無い。ピカードには選択肢は残されていなかった。ピカードはベヴァリーやデイタ達に移住可能な惑星の調査をさせる。だが、肝心のホロデッキの調子もいまひとつで、ともすればボレーラ人を汚染してしまう可能性もあった。指示をして立ち去るピカードだったが、ニコライへの怒りは隠そうとはしなかった。
ニコライとウォーフはホロデッキに戻り、ボレーラ人達に移住をすることを勧める。丁度その時、ホロデッキの不調が起こり、住民達はパニックになりかけるが、ウォーフがうまくごまかし、逆に彼らに移住を喚起させる良いきっかけになった。ニコライはウォーフの行動に喜ぶが、当のウォーフはピカードの命令で居るだけだとかたくなだった。
一方、ボレーラ人達の移住先を見つけようとしていたデイタとベヴァリーはその惑星をバッカス第6惑星に決めた。〈エンタープライズ〉の最大速度で42時間の距離(すでに〈エンタープライズ〉はウォープ5しかだせなくなっています)だった。
ホロデッキで住民を監視するウォーフは、ボレーラ人の青年、ヴォリンが不思議なものを書いているのを見つける。それは年表だった。こうやって彼らは自分達の歴史を記録し、次の世代に伝えているのだ。
ウォーフが移動を開始すると号令するが、ヴォリンは年表のロールは一巻みつからないと言う。ウォーフは捜しに行く事を認める。そして、他の住民の一人がもし無事についたら、娘をもらってくれないかとウォーフに言った。そんなことは出来ないが、ウォーフは「とにかく、着くのが先だ」と言うだけだった。そころが、その最中に年表のロールを捜しに行った青年がホロデッキの出口を見つけてしまい、〈エンタープライズ〉の船内に出てしまう。船内に出てしまったヴォリンはパニック状態に陥りながらテンフォーワードへと迷い込む。ライカーとディアナが運良くその場に居合わせ、なんとかその青年を保護する。
医療室に収容された青年だったが、ボレーラ人の神経組織は精細すぎて、記憶操作が出来ないとベヴァリー。ピカードはヴォリンにわかりやすいように事情を説明するが、理解出来ても知ってしまっては受け容れれるものではなかった。
ホロデッキでは移住のシミュレーションが続行していた。ウォーフはニコライにヴォリンの事を知らせる。ヴォリンが〈エンタープライズ〉の記憶を持ったまま戻ってはこの試みはだいなしになってしまう。その間にもホロデッキの不調はどんどんエスカレートしてゆき、もはや時間との戦いになってしまっていた。
ジョーディに報告をしているウォーフのもとに、ニコライと親密にしている女性が近寄って来た。彼女はニコライがどこか違うと言う。そして、ウォーフにもずっといてほしいと告げる。彼女はニコライの子供を身ごもっていたのだ。
やがて、〈エンタープライズ〉はバッカス第6惑星に到着した。移住は物理的な問題だが、ピカードは他の問題もかかえていた。ヴォリンだ。ピカードは彼にどうしたいかと尋ねるが、結論は二つにひとつ。戻って何も語らないか、〈エンタープライズ〉に残るかだった。
ウォーフはニコライに子供の事でくってかかるが、その最中にホロデッキの不安定さがエスカレートする。この気を逃さずに住民達を転送させ移住は成功するが、一人文明の狭間に捕われたヴォリンは、第3の選択肢を取っていた。ピカードとベヴァリーは自殺したヴォリンの亡骸を前になす術もなかった。
地上ではニコライがウォーフに別れを告げようとしていた。ボレーラ人には新しい歴史の語り手が必要だ。ウォーフは両親になんて伝える? とニコライに聞く。多分、理解はしてくれないだろうと返答するニコライに、ウォーフは「兄さんは幸せそうだった」と伝える事を約束して立ち去るのだった。
Guest Cast:
Penny Johnson as Dobara:磯部万沙子
Brian Markinson as Vorin:藤原啓治
Edward Penn as Kateras:石森達幸
Paul Sorvino as Dr.Nikolai Rozhenko:島香 裕
Susan Christy as Tarrana:日野由利香
Creative staff:
Director:Alexander Singer
Story By:Spike Steingasser and William N. Stape
Teleplay By:Naren Shankar