緊急事態の〈エンタープライズ〉。右舷のエンジンのプラズマ・フラックス・チェンバーで異常が起きていた。現場に急行したウォーフとライカーがそこで見た物は、その中に飛び込んで自殺しようとしている、クルーの一人、ダン・クァン大尉だった。ライカーは彼を説得しようとするが、「連中はボクを笑ったんだ。ボクは自分がどうすればいいのかわかっている」という謎の言葉を残し飛び込んでしまった。間に合わなかった事の悔しさでライカーは壁を殴りつけた。
ダン・クァンが自殺した理由は謎だった。ライカーが昨日会ったときも、それ以前にディアナが会ったときもとてもそんなことをするようには見えなかった。ピカードはクァンの居室の整理をディアナとウォーフに指示した。
ジョーディがエンジニアリング・デッキでエンジンの調整をしているとデイタが人間が自殺する理由がわからないと言ってくる。ジョーディはなにか悩みがあったんだろう、と言うと、デイタはそれならわかるという。彼も最初の頃は何か失敗するとスイッチを切って再起動したくなったというのだ。
クァンの部屋を調べるウォーフとディアナだったが、そこはきわめて普通の様子で、異常な様子はなかった。ベッド・サイドには恋人らしいキャロウェイ少尉の写真があり、クァン自身の日記にもなにも不審なところはなかった。
ディアナは医療セクションでキャロウエイに生前のクァンの話を聞くが、仕事にもプライドをもっており、自分をやさしくゆっくりと愛してくれたという彼に、自殺をするような兆候があったとは思えなかった。
ディアナはクァンが自殺したナセルを訪れる。そこには彼の上司が勤務についていた。ディアナは彼女にもクァンの仕事ぶりなどを尋ねるが、やはり自殺をするような人物ではないというのだ。ディアナは彼女が点検の為に持ち場を離れた時にプラズマ・フラックス・チェンバーの入り口まで登るが、そこで言い様の無い精神衝撃を受ける。戻って来たクァンの上司に「大丈夫ですか?」と聞かれるディアナだったが、それに対してきちんと答える事が出来ないほどに動揺していた。
医療区画でベヴァリーの診察を受けるディアナだったが、受けたショックは並々ならないもので、悲しみや焦燥感と言った否定的な感情がたばになってかかってきたような感覚だった。だが、ショック症状なだけで、他には身体的にはなにも異常がなかった。
自室に戻ったディアナはクァンの日記の分析をしていた。そこにウォーフが何か新しい事実がなかったかと尋ねてくる。ディアナはウォーフにナセルで体験した感覚がまるで自分が経験したかのように生々しかったと伝える。ウォーフは彼女を気遣って部屋をあとにした。
ウォーフがテンフォーワードで一人飲んでいると、ライカーがまたあたらしい女性と仲良く飲んでいた。ウォーフはいつもの調子のライカーになかばあきれる様子で、テンフォーワードをあとにした。
ふたたび、クァンの持ち場のナセルを、今度はウォーフと訪れたディアナ。念のためにチャンバーを開けてもらう。すると、強いイメージが彼女に流れ込んで来た。助けを求める女性の顔と、鏡に歪んだような男性の顔。そしてふりむくとプラズマ・フラックスはかき消え、ウォーフの姿もなかった。周囲を見回すディアナの目に飛び込んで来たのは、ユートピア・プラニシアの文字の入ったトランク、彼女の意識は建造中の〈エンタープライズ〉の時間線へと飛んでいた。ディアナが階段をおりると、ドア越しに男女の話し声がする。そのドアを開けるとそこには作業服の男女がこちらを嘲笑していて、おどろいてふりむくと、そこにウォーフがいた。意識は現在に戻っていた。
ピカードにその状況を説明するディアナ。ピカードは残留思念のテレパシー・エコーではないか、それがクァンに影響して、おかしな行動を取ったのではと言う。ディアナは女性には見覚えがなかったが、男性はどこかで見た事があるというのだ。ピカードはディアナに乗員のなかでユートピア・プラニシアから転属しているメンバーのファイルから探し出す事を提案する。それがクァンの自殺の謎を解明するかもしれないのだ。
ディアナが見た男性はウォーター・ピース大尉で、6ヶ月前に〈エンタープライズ〉に転属していた。彼はクァンと知りあいだったが、ずいぶん昔のことで、彼自身もなにも思い当たる事はないと言う。そして、8年前のイメージに彼がいたことも伝えるが、素知らぬふりだった。だが、ディアナは彼がなにか後ろ暗いものをもっていることを察知する。
自室にもどったディアナ。一緒についてきたウォーフだったが、突然、ディアナに愛を告白し、ディアナも彼を受け入れる。
翌朝、ウォーフは朝食を用意してディアナを起こしに行く。と、突然、ベヴァリーから二人に(もちろん別々に)招集がかかる。ふたりは再度医療室で合流し、ジョーディとウォーフが待つエンジンを停止したナセルに調査をしに出かけようとするが、キャロウエイ少尉がウォーフに「手伝って欲しい」と言い、彼は残る。その後ろ姿にディアナは妙な雰囲気を感じる。
ナセルについたディアナは、普段はプラズマ・フラックスが流れている内部のパネルの中に何かを感じる。そして、ジョーディがパネルを開けると、強烈な思念を感じた。ディアナの指示で分析を開始したジョーディが見た物は、白骨化した死体だった。そして、ディアナが見たイメージの女性はマーラ・フィンという名前で、建造中の〈エンタープライズ〉の中で8年前に行方不明になっていた。そして、ディアナのイメージがピース大尉の視点から見た物だということもわかった。
ディアナは愛しあうようになったウォーフとキャロウエイ少尉の間の雰囲気に不安を覚える。なんとなく気になるのだ。
その夜、ピース大尉がディアナの部屋を訪れる。ピースはウォーフに部屋に来るように言われたという。そしてウォーフはキャロウエイの部屋にいると言う。ディアナがキャロウエイの部屋に来ると、そこには抱き合って自分を嘲笑するふたりがいた。ディアナはかっとなってウォーフをフェイザーで殺害してしまう。狂乱するディアナはクァンが自殺したプラズマ・フラックス・チャンバーへ駆け込み、自殺しようとしたところで....ウォーフに止められる。ディアナは最初にナセルのチャンバー・ドアを開いた一瞬の間に精神トリップをしていたのだ。
ピースは祖母がベタゾイドのテレパスだった。ディアナが見た白骨はみつからなかったが、細胞の残留反応が見つかった。ピースの残留思念が事件を起こした元凶だった。
ブリッジに戻ったウォーフはディアナが自分を見て驚いたのは何故かと聞く。ディアナはそれは自分の幻覚でウォーフが殺されていた為だと答える。ウォーフは「誰に?」と聞くが、ディアナは「女をあざわらうと、あとが恐いわよ」と言って、ポカンとする彼を残して立ち去るのだった。
Guest Cast:
Johanna McCloy as Calloway:篠原恵美
Mark Rolston as Walter Pierce:中田譲治
Nancy Harewood as Lt. Nara:高橋ひろ子
Tim Lounibos as Lt. Kwan:大川 透
Nara Leonhardt as Ensign Marla E. Finn:麻丘夏未
Dugan Savoye as Lt.William Hodges
Creative staff:
Director:Cliff Bole
Story By:Brannon Braga
Teleplay By:Rene Echevarria