どうか私を罵ってください
そのほうが楽なのですから
どうか頑張ってなどと言わないで下さい
これ以上何を頑張ればいいのでしょう
私は波打ち際に横たわる流木でございます
役目の終わったモノです
日がな一日 海を見て
時折 津波に飲まれて
何処かの岸へ
流されて 流されて
強い陽射しもあれば
柔らかな陽もあります
朽ち果てた私に
若い恋人達が腰を下ろして
談笑しています
朽ち果てた私に
老夫婦が腰を下ろして
談笑しています
朽ち果てた私に
孤独な者が腰を下ろして
ただ遠く海を見つめています
役目を終えたと思っていた私に
寄り添う人達がいます
私はほんの少しだけ
温もりと希望を知りました
晩夏の夕べに...
☆
光の中 立っているのは
私ではなく 見知らぬ誰か
私はいつかくる順番を心待ちしていました
だけど その日は来ることはありませんでした
手の平から はらはらと舞い落ちていく
乾燥した瞳から はかなくため息が漏れる
天国は平等だと聞きました
地上はどうですか?
☆
生きているのか 死んでいるのか 分からない
今はどこにいるのか 時間も場所も 分からない
ただ酷い頭痛だけ
生きているのが 面倒くさいのではなく
生きているのか 分からない
ただ酷い頭痛だけ
腹も減っていないのに 食う
抱きたくもないのに 抱く
満たされないものを満たすため
眠りたくもないのに 寝る
することもないのに 起き続ける
誰かにお金をあげるから
誰かに殺されたいと願っている
誰かが見つからぬのなら
この命 断ち切ってしまいたい
疲れた 疲れた
ただもう酷く疲れたのです。