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私たちが「ステレオ」を聴くと言うと、二つのスピーカーを前に並べて聴くのがごく一般的な方法です。いい音を聴くためには、プレーヤー、アンプ、スピーカー等のコンポーネントのクォリティをあげることが、これまた一般的な考え方です。それではどこまであげればいいのかと聞かれると、殆どの方が黙り込んでしまわれることでしょう。
世の中には、もっと良い音を聴きたい、もっと良い音楽を聴きたいと、悶々としておられる方が沢山いらっしゃいます。いわゆるオーディオマニアです。オーディオという道楽にすっかりはまって散財しています。ある方が言いました。”道楽”ではなく”道落”だと。ここはそうしたマニアのサイトです。
清水の舞台から飛び降りる思いで大金をつぎ込んだが、未だに満足する音が得られず、悩んでおられる方が多いのではないでしょうか?私もその類の悩みを抱えていましたが、スーパーステレオと出会ったお陰で、2007年
末時点で、悩みを
完全に解決しました。オーディオ界でまだ解決されていない実像再生と言う課題を、独自の研究で解決したのです。
それが平本式スーパーステレオ方式(HSS)です。
「音源が2チャンネルなんだから、二つのスピーカーで再生して聴くのは当たり前」
と大半の方が思っておられます。いや、むしろ、それ以外の方法で聴くのは、"録音技術者に対する冒涜"とまでおっしゃった方がいました。「ステレオは二つのスピーカーで聴くもの」との考えが
すっかり定着していますが、この聴き方では実像再生は不可能な方式であり、この方式から脱却しない限り、オーディオの飛躍はありません。
近年、SACDマルチ
やDVDオーディオが登場し、5.1chによるマルチチャンネル再生が注目され始めていますが、これも中途半端な方式で、音楽の実像再生には到達できません。
「標準ステレオでは、真の音楽は味わえない!」。なぜか?それは”音場”の問題です。この音場の問題を解決しない限り、真の音楽を聴くことは出来ません。
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これまでの音源は2チャンネルステレオ音源がごく普通でした。それ故にこの2チャンネル音源から、何とかして生演奏に近い感触を得ようと
、機器の性能向上に涙ぐましい努力がされて来ました。
Hi-Fi(ハイファイ High-Fidelity)と言う言葉は、最近はあまり聞かれなくなりましたが、”高忠実度”再生と言う意味で、オーディオマニアなら誰でも知る言葉となりました。
今では、45−45ステレオ登場当時に比べると、比較にならない程のハイクオリティの音を手に入れることができ
ます。機器の価格も高くなりました。CDプレーヤーだけで数百万円、スピーカーはもっと・・・と言うほど上を見ればきりがありません。いい音で聴くには高級なコンポーネントを揃えるしかないという妄信があるのでしょうが、1000万円を超えるシステムの音を、ショールームで拝聴させていただいても、その音の貧弱さに返す言葉がありません。
100万円を超える超高級コンポーネントでなくても、現代のオーディオ機器は十分に高性能の域に達しています。いい音がしないのは、機器の性能が悪いのではなく、システムの構築の仕方に問題があるのです。
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クラシック音楽の演奏会では、演奏会場の良し悪しが論じられます。それは、その会場の残響特性によって、音の美しさが大きく影響されるからです。この会場に於ける響きのことをオーディオ界では”音場”(オンジョウ)と呼んでいます。
二昔ぐらい前は、クラシック界でも超近接マルチマイク録音が行われていました。オーケストラの収録に当たっては多数のマイクをステージ上に配して、出来るだけ楽器そのものの音をクリアに収録し、後でミキサーで混合させると言うやり方です。当然音場は殆ど取り入れられていません。こうして収録された音は、確かにクリアな音がするのですが、”音楽”が聞こえてきません。不自然な音がするのです。
こうした反省から、近年はワンポイント録音に近い形、つまり実際に聴くときの状況に近い状態で収録されるようになっています。当然のことながら音場情報も適度にとり入れられています。
しかし、現場で聴く感触が未だに得られません。その原因は音のクォリティがまだ足りないからだろうと、さらなるクォリティアップが続けられています。最近は人間の耳には聞こえない超音波再生がターゲットになっています。SACD(スーパーオーディオCD)がそれです。楽器の音は超音波領域まで存在するのに、現在のCDは20kHzでスパっと切られている、これでは生演奏の音は聴こえて来ないと。
しかし、これもなんだかヘンです。本当に超音波まで再生できるようになると、良い音がするのかな?
私は、CDの音が実際の演奏とは異なった感じがするのは、「3次元音場が再現されていないからだ」と断言いたします。
演奏会場ではホールの残響音に囲まれています。

演奏会場と同じような3次元音場が再現されない限りは、人間の脳は、いかにハイクォリティな音であっても、演奏会場の音とは異質な音と判断し、拒否します。標準ステレオでは3次元音場は再現
することはできません。3次元音場を再生するためには、別の方策が必要です。
二つのスピーカーによる再生でも音場の一部は再生されます。しかしその音場は決してリスナーを3次元的に取り囲むものではありません。
さらに悪いことに、スピーカーから空中に放出された音場成分の一部は、耳に届く前に空間で消滅すると言う問題があります。次項で詳しく説明します。
実に悲しいことではありますが、オーディオ界はこの音場再生の課題を殆ど無視してきました。スピーカーから出た音が耳に達するまでには「音場」というものがあるにもかかわらず、これを無視して来たのです!! スピーカーから出た音はそのまま耳に達するはずだ・・・と。響きが物足りなければ、リスニングルームの響きをよくせよ・・・・と。
これは自然の摂理に反する考え方です。永久に終着点に到達できません。演奏会場に近似した3次元音場を再生したとき、その驚異的な臨場感に接することができます。そしてそのとき「3次元音場の再生なくして音楽の感動は有り得ない」ことを知るのです。多くの方は背筋がゾクゾクするほどの興奮を覚えるでしょう。
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音場情報は通常の2チャンネル音源内に含まれています。どの程度の情報が含まれているかをチェックするのは簡単です。ヘッドフォンで聴くのです。音場はヘッドフォンで聴いたときもっとも細密に再現されます。このときの響きを憶えておいて、標準ステレオで聴きなおしてみると、音場成分の多くが消失していることに気がつかれると思います。
ヘッドフォンで聴く聴取法をバイノーラルと言いますが、この聴取法では、左チャンネルの音は左耳にだけ、右チャンネルの音は右耳にだけ届き、全ての音をを両耳で正確に聴き取ることが出来ます。ところがスピーカーで再生する場合は、二つのスピーカーから発せられた音は、左チャンネルの音が右耳に、右チャンネルの音が左耳にも届きます。同相成分の場合は、その強弱で音が定位するから被害はまだ少ないのですか、逆相成分の場合は耳に達する前に、空中で打ち消されてしまうものもあります。
電気の世界では左右の音が交わることを”クロストーク”と言っており、性能測定の1項目にもなっています。勿論ゼロが理想です。ところが一旦音が空中に飛び出すと、空間ではどうしようもなくクロストークが発生してしまいます。さらにこれに室内反響が加わってきますから、耳に到達する音がどうなっているのか、理論的に解明するのは極めて困難です。
電気の世界の明瞭さと、空間での不確定さが融合したものがオーディオであるわけですが、空間音響のあまりの不確定さに、多くのマニアがスピーカーから音を発するまでを研究の対象にしていて、それから先は「音に聞いてくれ」と言って諦めているのが実状です。いやもっとはっきり言えば空間音響から逃げ出しているのです。そう
して行き着く先は、2チャンネル再生の世界です。こうして生まれた2チャンネル至上主義は、理論的な裏付けもなく、他に選択肢がないからと言う消極的な
理由で支えられています。
空間での音場成分の消失を確認するには、次のことをやってみるとすぐにわかります。二つのスピーカーを
下図のように真横に置いて、徐々に正面に近づけます。

以上のテストをやってみると、真横の時は音像は豊かだが、定位が不自然に感じます。二つのスピーカーを見る開角が110度近辺のときに、音場が豊か
で定位も先ず先ずであることを体感することができます。

それより開角が小さくなるにつれ、音場が狭くなりますが、それと併せて音場成分が失われ、音が貧弱になるのが感じられます。最後はモノラルの世界です。
空間に放たれたら音の勝手でしょう、と言うのがこの業界の常識
(?)です。ソフト業界が、「このCDを聴くには残響時間○○秒の部屋で、スピーカーをこのように置いて、どの位置で聴いて欲しい」というようなことをコメントしたのを知りません。後は勝手に聴いてくれで終わっています。はっきり言って空間に出た音までは面倒が見切れないのです。 (5.1chになってスピーカーの推奨レイアウトが提示されるようになったのは進歩でしょう)
本当の音楽を聴こうとするなら、この110度音場の体感テストをすることが原点になります。その気になれば直ぐにできますから、是非お確かめください。
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こうした音場成分の損失によるダメージを少しでも補おうとするのがリスニングルームの残響です。あれほど豊かで瑞々しかった音が音場成分を殺ぎ落とされると、ギスギスした音になり
、おちおち聴いておられません。そこで対策として取られるのが”残響”と言う厚化粧です。
しかしこれもヘンです。この厚化粧は全ての再生音に対して付加され、例外はありません。演奏会場の残響は演奏の一部として評価されますがリスニングルームの残響は余計な付加音でしかありませんが、誰もそのようなことを声を大にして言いません。それは、再生音を瑞々しく聞くには他に方法がないからです。いや、ないと思っているから、やむを得ぬ選択肢として受け入れているのです。
このように適切な室内残響を付加することが良い音を聴くための条件になること自体が、標準ステレオ再生が大きな問題を抱えていることの証でもあります。スピーカーから音を発するまでは徹底的に付加音除去に徹し、スピーカーから出た後は付加音で仕上げをすると言うのは、どうみても理屈に合いません。
スーパーステレオはこの問題点に正面から取り組んだもので、
問題の本質である「失われた情報」を何とか3次元的に補填しようと言うものです。マルチチャンネル再生を毛嫌いする方との意見の相違は、この失われた音場に対する対策の取り方の違いです。
マルチチャンネル再生と言うと、ディレイ装置を使った残響付加を連想される方が多いようで、このためにアレルギー反応があるのでしょう。確かに単なる残響では、音像がボケて明瞭度が薄れ、アンナ物を・・・と毛嫌いされる気持ちはわかります。室内残響よりもっと始末が悪いと思います。しかし、スーパーステレオは
単なる残響付加装置ではありません。音場の補填装置なのです。
通常の残響装置はタイムドメイン、つまりメイン信号をある時間遅らせたものを残響としています。しかし、スーパーステレオは周波数ドメインで残響を作り出しています。富成博士によると、ホールのような閉鎖空間では周波数によって伝播速度が異なるので、遅延時間は全周波数帯で一律ではなく、周波数帯によって変える必要があると言うものです。
2チャンネル再生に違和感があるのは3次元の音場が失われているからです。これをHSS方式で補填してやると、ホールで聴く音=音楽の実像が現れます。この音楽の実像再生こそ、オーディオの究極の目標と言っていいでしょう。
オーディオ業界は不思議な世界です。50年に及ぶ歴史があるのに、やって来たことと言えば、スピーカーの出口までの技術開発です。スピーカーから出た音がどうなろうと知ったことかと言うことです。(実際はそうではないでしょうがそのように受け取れます)
「スピーカーの出口から耳に届くまでの空間に、録音現場と同じ3次元音場を構築しなくてはならない」ということに誰も気づいていないのです。
HSSでそれを実現したとき、そこに驚異の臨場感が生まれました。
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スーパーステレオはダイナベクター社の社長であった故富成博士が発明されたものす。2チャンネル音源から音場成分を抽出して、ディジタル処理の後、フロントのサブスピーカーとリアのサブスピーカーから放出するものです。メインチャンネルと合わせて6チャンネル再生になります。
その動作理論は波動理論に基ずいていると言われますが、残念ながら私のような凡人には難解極まるもので、理解のしようがありません。関心のおありの方は「ラジオ技術」誌1993年10月号、97年11月号に発表されているので、お調べになるといいでしょう。また、ダイナベクター社のホームページにも解説があります。
理論はともあれ、標準ステレオで失われた音場情報を、周囲から補填する方式です。
さて、その効果ですが、これはダイナベクター社の本社に行くと試聴できます。何の変哲もなさそうな小さなスピーカーが周囲に置かれているだけで、「これで良い音がでるのかな?」と思わせるほどの心もとないものです。(失礼多謝)
しかし、一旦音が出るとその凄さに唖然とさせられます。信じがたい音場がそこに出現するのです。何よりも「どうしてあの小さなスピーカーから、このような低音が再生されるのか?」。まさに唖然としか言いようのない感触です。まるで手品みたいですが、立派な理論に裏付けられていると言うからなおさら驚きです。
富成社長が「低音を出すのは簡単だ。両側からドライブしてやればいい」と言うような意味のことを話されたと記憶しています。確かにこの低音感は通常のものとは感触が違っています。通常のウーファーは、出来るだけ大きな面積を持ったコーンを力任せに振動させて、その振動を部屋全体に行き渡らせようとするものです。しかし、何か違和感があります。
スーパーステレオの低音再生理論は、何も力任せに空気を押してやらなくても、両側から駆動すれば部屋全体の空気が簡単に動く、と言ったものだと理解していますが、詳しくはダイナベクター社にご確認ください。
さて、試聴室に戻りますが、暫くの驚愕が醒めると、ハイエンドのオーディオマニアの方であれば、「今ひとつ、鮮明度に欠けるのではないか?」と疑念を持たれるのではないかと思います。
そこで、標準ステレオ再生時のクォリティを維持したまま、音場のみ付加できないか?と取り組んだのが、私のスーパーステレオ研究の始まりです。そして、一定の成果が出てラジオ技術誌に投稿したのが92年11月です。やがて、編集部の取材申し入れがあり、その結果執筆依頼があって、93年5月号に記事として発表させていただきました。
その取材のとき富成社長が同行されました。このときが初対面です。上記ショールーム訪問は、ずっと後の話です。スーパーステレオのことはラ技誌(89年2月号〜)の富成社長の対談記事を見て知りました。
話はさらに15年ぐらい前にさかのぼりますが、STAX社のコンデンサースピーカーのデモを聴きに行った際、そこでユーザー代表で解説をしておられたのが、都立大学の富成先生、つまり
後のダイナベクター社の富成社長です。当時から平面バッフル駆動にご関心がおありだったようで、その関係でSTAXの平面スピーカーの解説を引き受けられたのだと思います。そのときの話し振りで、お人柄は良く存じていましたから、雑誌の対談記事をみたとき、「これはマガイモノではないだろう」と確信して、試聴もせずにスーパースレレオプロセッサーを購入しました。
以後十余年にわたってスーパーステレオの研究を続けていますが、その後の機器の向上もあって、素晴らしい音楽を聴く環境が整いましたので、ホームページで広く皆さまにご報告することにいたしました。
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オーディオは趣味の世界のものですから、人それぞれに目的が違います。耳に聴きやすい柔らかい音をいい音とされる方もいましょうし、真空管のヒーターの光を見て感慨一入の方もおられるでしょう。最も厳しい目的の方は「原音再生」でしょう。しかし、これには直ちに異論が出てきます。「原音とは何か?同じ演奏でも聴く場所によって音が全然違うではないか?そもそも収録状況がわからないディスクの音に対して、原音再生とは甚だナンセンスである」と。もう耳を覆いたくなるほどの反論が飛んできます。
確かに原音などわかるはずがないのですが、それでは理想の音を個人が勝手に定義していてよいのかと言うとこれまた疑問符がつきます。いまここで、この論争に首を突っ込む意向はさらさら持ち合わせていないので、私の理想の音についでだけ論及いたします。
「音が自然に鳴り響くこと」。これが私のオーディオの目的です。聴いていて違和感がないことです。つまり
、さながらホールで聴いているような感触が味わえることです。別の表現をすると音楽の実像を聴くことです。
私の18年に及ぶ研究で得た結論は「3次元音場が再現されると、立体音像が得られる」と言うものです。このとき「音が自然に鳴り響くこと」を実感できます。3次元音場と立体音像は一心同体の関係にあります。
立体音像が実現したとき、標準ステレオでは決して得られることのない音、つまり現実の世界の音に極めて近い音がします。オーケストラの場合は各楽器の配置が見えるような感じがし、独奏楽曲の場合は、眼前数mのところで演奏しているような感触が得られます。
残念ながら、現在は各ソースのクォリティに
多少の相違が見られますが、素晴らしいソースに巡り合わせたときは、それが再生音であることを忘れて、音楽に没頭できるレベルの音が得られます。
2チャンネルSACDがやはり最高の音質を与えてくれますが、良質のノーマルCDの中には、SACDと聴きわけができないものもあります。
再生音に対する期待度は各個人によって違いますから、再生音に対する満足度も個々に異なります。そこで私の期待度のスケールに照らし合わせてみると、この
HSSシステムでの満足度は97%程度に達します。2007年末の時点で、ほぼ理想的な再生音のレベルに達しています。他の方式の追随を許しません。
誤解のないように申し添えておきますが、後方の音像再生はできません。最も簡単な判別法は、ライヴでの拍手の音です。前方で拍手が聞こえますが、後ろからは決して聞こえません。考えてみればワンポイント録音の2チャンネル音源に、後方の音場成分が含まれているわけもなく、聴こえたら却って不自然と言えましょう。サラウンド再生とは一線を隔しています。
また、音場成分を含んでいない超近接録音のソースに対しては、当然のことながら3D音場は再生されませんし、立体音像も現れません。立体音像の対象は音場情報を豊かに含んでいるソースです。
SACDやDVD-Audio等に
る、5.1チャンネルソースが多く販売されるようになっていますが、マルチチャンネルにすれば3D音場が再現できると言うもので
はありません。2次元平面の音場再生と3次元空間の音場再生は似ていて非なるものです。3次元音場再生こそ、再生音楽に魂を入れるものです。
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