入力セレクタ後、
ラインアンプを通します。当初チャンネルデバイダに直接入力していましたが、S/Nの点で不満があり、34dBのゲインを持ったラインアンプを投入しました
(2007年1月)。これによりチャンネルデバイダはメインアンプ内に移設しました。
アンプは金田式のラインアンプでNFBの調整によりゲインをコントロールします。入力部に-29dBのアッテネーターを挿入し、トータルのゲインは最大で5dBに抑えています。位相反転のない金田式ラインアンプの方を採用しているため、ゲインを0に絞ることができません。そこで出力セレクタの2タップをゲイン調整用に転用しました。-20dBの追加アッテネーター機能とMUTE機能の二つです。MUTEで音量をゼロに絞れます。
2チャンネル入力をラインアンプで5dBの増幅を行い、中高音用パワーアンプ、低音用パワーアンプ、SSPにそれぞれ送り出しています。
5.1ch再生(センタースピーカーとサブウーファーはなし)時には、リアチャンネル用に独立した2チャンネルが必要となるため、ラインアンプをさらに2チャンネル分用意しています。常時はHSSで聴いているので、このリア用のラインアンプは使用していません。HSSの場合は、既に音量調整された信号がSSPに送り込まれるため、リアの音を音量コントロールする必要はありません。
ロータリースイッチに抵抗器を直に取り付けた自作ヴォリュームです。全12ポジションで2dB/ステップにしています。これだけでは音量を絞りきれないので、さらに20dBのアッテネーターが追加できるように工夫をしています。以前は抵抗素子としてスケルトンを使用していましたが、かさばるために今は1/4Wの素子にしています。これによる音質悪化は感じ取れませんでした。
本システムは本質的には2ウェイシステムです。スコーカーはトィーター領域までカバーしているため2ウェイで十分とされています。事実TADより同じユニットを使った2ウェイスピーカーシステムが発売されています。しかし、私のシステムでは高域が少し苦しいようでヴァイオリン等の抜けが足りません。そこで、スーパートゥイーターを付加することにしました。3ウェイではなく2ウェイ+スーパートゥイーターです。
付加とは乱暴な話ですが、これ以上分割数を増やすとディバイダの作成に困ります。ネットワークで逃げれば良いのですが、ネットワークの挿入には抵抗感があります。スコーカーが高域で自然に減衰しているのであれば、わざわざ高域をカットすることはなく、スーパートゥイーターを上乗せしてやろうと言う考えです。
1)聴感による位相合わせ
マルチチャンネル・スピーカーシステムでは、位相合わせは避けて通れません。測定器がないと・・・と尻込みし勝ちですが、「耳」と言う素晴らしい測定器を使って、位相合わせをすることができます。
私の場合は、ヴァイオリンの独奏曲を使っています。具体的にはギドン・クレメルの「ア・パガニーニ」の中の「パガニニアーナ」を使います。この曲はクリアな音質と長い残響が特長です。
最初に大体の位置を合わせます。冒頭から100秒ばかりの部分を繰り返し何度も聴きます。1〜2回聴いてから、スピーカーの位置を動かしても、その違いに気がつかないことが多く、「耳で聴いてもわからない」と直ぐに結論を出してしまうことになりかねません。しかし、同じ部分を繰り返して聴いていると、自然にその響きが頭にインプットされてきます。10回も聴けば十分でしょう。
スコーカーを5cm程度、前後に移動させると音色に変化があるのに気がつきます。スコーカーが前に出ると、音が明瞭に聴こえますがギスギスした感じに、後ろに下がると潤いが出ますが、長い残響のため音像がぼやけた感じになります。音の明瞭さと潤いのバランスが取れた位置を5mm単位で探します。パッセージの緩やかの部分と早い部分の両方を聴き比べて判断します。ヘッドフォンで予め残響のバランスを確認しておくことも、能率よく作業するための一つの方法です。
スーパートゥイーター用のハイパスフィルターのfcは10kHzを超えていますから、波長も3cm程度になります。加えて減衰量も18dB/octなので位相回転もひどいものです。それ故位相合わせは意味がないように思われますが、実際に位相合わせをしてみると、1mm単位で音色が変わるのがわかります。なかなか理屈では説明できない部分があるのですが、耳で聴いて「いい」と思われる部分に固定するのがベストな判断だと思います。恐らく測定器では調整できないのではないでしょうか?
ウーファーとスコーカー用のディヴァイダは、位相のことを考えると6dB/octのものを使用します。6dB/octでは音の切れが悪いのではないかとの懸念もありますが、何と言っても明確な音像定位を求めるのであれば、位相合成が確かな6dB/octの遮断特性は譲れません。
2)パソコンソフトを使った位相合わせ
より正確な位相合わせを行うには、単発サイン波で行うのが良いと思われます。これにはファンクションジェネレータとストレージオシロが必要ですが、ストレージオシロは高額で、なかなか手が出せません。そこでこれに代わる安価な測定方法を考えました。音楽を編集するための波形編集ソフトSoundForge
XP Studio 5.0です。5kHz程度以下なら波形観測に使えます。単発サイン波やトーンバースト波形を創ることも可能です。
SoundForgeを用いた測定法ならびに調整方法についてはここをクリックしてください。
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