ピタゴラスの法則で有名なピタゴラスは、宇宙は数の神秘に支配され調和を保っていると信じ、秘密結社的色彩の濃い、ピタゴラス教団を結成 しました。この教団の、幾何学的な信条はピタゴラスがエジプト旅行で学んできたといわれますが、優れた天文学をもち、錬金術を生み出した
エジプト人たちは、ずっと黄金分割の中に宇宙の秩序があると確信していました。紀元前三千年ごろには、バビロニアでもエジプトでも、円周率のパイや黄金率は知られ、有名なギザのピラミッドはこの知識を使って作られました。また、円を半径分だけずらしてもう一つの円を描くと、
そこに正三角形と正四角形が誕生し、さらに三つ目の円を描くと、正五角形と正六角形が作れ、次々と正多角形がうまれてます。そして、ピタ ゴラスは最後には暗殺されたとも言われて死に方もはっきりしませんが、教団の思想はハ−モニ−という言葉を通じてプラトンが広めたおかげ
でよく知られるに至りました。このハーモニーは宇宙の本質そのものであり、完成や統一などを示す美の極致として数学的な秩序の形で音楽の 中にもっともよく体現されていると考えられました。音楽は人間の魂を純化するために貢献する、と主張したピタゴラスは、「薬は肉体を苦痛
から解放し、音楽は魂を汚れから解放する」と表現しました。ピタゴラス教団の中央には、五角形(ペンタゴン)と五芒星(ペンタグラム)が 位置し、この五芒星は魔よけとして教団の符牒になりました。ギリシアの芸術はシンメトリー(均衡)ということが特徴視され、重要なのはの
プロポーション(均斉)が美しいことです。これは全体を統一している比例関係が部分においても成立しているということで、それで成立する ものは調和しているというのです。パリの中心にある広場がコンコルド広場で、フランス人が自信をもって作った超音速機にコンコルドと名付
けている通り、ギリシャ文明の正統だと思っているフランス人にとって最高の名称がコンコルドです。日本なら大和でアメリカならエンタープ ライズと言ったように、最上の名前なのです。
ギリシアの建築物にペンタグラム様式が非常に多く使われているのは黄金分割の持つ美 的調和がズバリと現れてくるからであり、a対bがb対cの関係で無限に成立するし、縦横の比率が1対1.618になるところに神秘の源泉が
あります。アテネのパルテノンやソロモンの宮殿はもちろん、中世の教会やパリのマドレ−ヌ寺院は基本設計がみな黄金分割によっています。 ペンタグラムとペンタゴンは同族関係にあって幾何学の中心的存在です。しかもペンタゴンの中にはピタゴラスの定理のモデルになる底辺が三
で高さが四の直角三角形が、ちゃんと斜辺は五の長さで作図されているのです。そのあたりにも五芒星の持つ神秘的な魔力を感じ、軍人たちが 好んで守護用のシンボルにした理由もありそうです。現に、戦前の帝国陸軍の記章もペンタグラムだったし、米国もソ連もともに軍隊はペンタ
グラムをシンボルに使っていました。しかも、米国の国防総省は建物の形までペンタゴンとしています。アメリカは世界最大の軍事大国ですが、 その司令中枢はペンタゴンで、ペンタゴンとは五角形という意味ですが、アメリカの国防総省のビルは、上から見ると巨大な五角形です。
ペンタゴンは日本にもありました、函館の五稜郭です。
榎本武揚が幕府艦隊を率いて、最後の抵抗を行った史跡として有名ですが、ここで新撰組副長の土方歳三が戦死しています、両軍の戦死者はそ の一名だけでした。ペンタグラムは幾何学的には素晴らしい魅力をふんだんに秘めていて、図形全体が黄金分割の塊だといってもいいのです。
ペンタグラムの星を構成する二等辺三角形は、良く黄金の三角形と呼ばれています。
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| 五稜郭 |
ミロのヴィーナスが美しいのは、へその位置が黄金分割になっていて、全身に対して下半身の比率が整っているからだといわれています。
黄金分割(比率) a1+b0.618+c0.382
梅、桜、桔梗等、はなのかたちには五角形をしたものが多い。
いわゆる五花弁ですが、それらの多くが家紋に採用されている。
五角形の花はやがて実を結び、子孫を残す。
つまり、創造や再生につながる。
ヒトデが星形であることはだれもが知っているが、そのほとんどが五本の足を持ち、正五角形の中に収まり、ヒトデは実に不思議な動物で、循 環気(心臓)も、神経系(脳)も五本の足に分散しているので、五つに切り刻むと五匹のヒトデになってしまいます。ここでも五角形は再生のシンボルなのです。 |