| 春 | 会誌に掲載された俳句 平成14年11月より原生林に投句 平成16年4月より地熱集に投句 平成20年1月より踏生集に自薦句 |
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![]() 利根川洗堰(利根大堰) |
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| 平 成 二 十 年 |
踏生集 庭桜見知らぬ顔に笑み返る やに はじかみの新芽ぬるりとけやき脂 こんにゃくの味噌少なくて鳥帰る 同期会今年限りのさくら咲く 心根の裏を読みたし紫木蓮 雛あられ指先舐めてまた舐めて この畑に入るべからず梅の花 遠連翹幼き友の便り果つ 蕗の薹やや大きくて塩少し 大名の墓は素通り花吹雪 労りの心通いて糸柳 一本の太き大根畑に春 玉網の破れ繕う上り鮒 叢雲の切れ目の春日出刃研ぎぬ 乱雑な白梅売り場ポリバケツ 青空の柚子の萎みて二の替 味噌おでん食みて白梅香りけり 早春の川鵜の無頼生きる術 微動無き森の梢や寒の月 はかなくて中也の降らす今朝の雪 |
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| 平 成 二 十 年 |
地熱集 二心いだかぬ空へ桐の花 山並へまた山並へ遅桜 毅然たる決意のままに楠芽吹く ひとひらの花を含みて清め水 目礼を急ぎ交わして沈丁花 さくら咲く何時もと違う椅子に掛け それとなく消息メール初燕 手の震え久しき友の梅便り 土乾く剪定されし桑畑 雛祭りランチタイムの短けり 同郷の誼み薄るる新年会 寒木瓜の赤のひときわ夕日照る 前髪の少しほつれて春の雪 |
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![]() 国宝犬山城 |
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| 平 成 一 九 年 |
地熱集 茎立のかおりゆたかに川痩せる へし折りてバケツ一杯つつじ売り 店頭のガラス絵の翳花吹雪 椎太し芽吹きのはざま湖少し 北向きの小さな店の桜餅 鉄橋のすき間を埋めて花菜咲く 花に雨人気のパンは品切れに 茎立のかおりゆたかに川痩せる 梅咲きて同じ挨拶渡し船 芹を摘むゆるりと時の過ぐるまま 煎り豆の残り少少鳥帰る |
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| 平 成 一 九 年 |
原生林 ポケットの両手を外に馬酔木咲く はじかみの花の香りて出刃を研ぐ 下味の赤酒足して桜鯛 雨降るや切らるることのなき蕗に 野良猫に餌やる勝手花曇 鳶鴉鴎の分かつ春の川 鶯の声整いてティーショット 何事も委細面談初燕 冴え返る階段越えて又階段 青鷺の色は似合いて春浅し デジカメの望遠確か花菜咲く |
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ノルウエー・フィヨールド |
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| 平 成 一 八 年 |
地熱集 鉄橋に落日懸かる囀りよ 御輿屋の扉は開かず花盛り 野の花菜漬けて馳走の留守居かな 茎立や突っ支い棒のない世界 捨てるべき数多の欲に桃の花 お が 軽やかな大鋸の音久し木場の春 野薊の棘が気がかり旅支度 うららかや効能書かぬ処方箋 春の海足裏は貝の割るる音 手の平の仏飯にさす陽のぬくし |
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| 平 成 一 八 年 |
原生林 大道の男坐りや花の雨 ポケットの片手は薬花見酒 豆腐屋の跡継ぎ決まる花筏 決断の直ぐに色褪す紫木蓮 ジーンズの継ぎ接ぎ無理に花万朶 つくし摘むやや遅かりと日記帳 戦場に行けぬ幸せ梅の花 農協や田芹の横は輸入品 もう遅いまだ早すぎる落椿 |
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![]() ルピナス、ニュージーランド |
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| 平 成 一 七 年 |
地熱集 早生の蝌蚪 携帯切らぬ少女 再発を静かに語り花吹雪 ぽつねんと膝を叩くや夕桜 連結の税の重たさ花筏 初桜心の熱く人のいて ぴしぴしと欅の新芽電子辞書 さんざめく喪服姿や花吹雪 桜餅もう一押しを先延ばし 一言も言い返せずに春一番
誰彼に話しかけたい犬ふぐり
雄叫びを届けてみたし春の山
散りきれず残る枯葉や寒のあけ |
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| 平 成 一 七 年 |
原生林 ぬくき陽の温めし絮いま飛べよ 漉餡か粒餡論議伊勢参り
背の子は眠りこけてる花吹雪
終電車茶髪に残る花二片
沈丁花屈める膝の痛みかな 猟犬は遊び呆けて花辛夷 向き変える発電風車涅槃西風 独白のテーマは多様はだれ雪
もう捨てよ父の長靴またの春
判らない非行の動機春の雪
新障子透ける朝日のぬくきかな |
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![]() 庭の花桃 |
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| 平成一六年 | 地熱集 種浸けて農夫の語る定置網 機関車の向こうも若葉空を吸う 飛ばぬ絮息切れるまで新入生 春昼や枯葉マークが道塞ぐ 物納の屋敷は広し鳥交る |
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| 平成一六年 | 原生林 紅梅の一枝照らす夕陽の矢 功績と年功無縁春光る
少年のはにかむ仕草桜鯛
意のままにならぬ世の道上り簗
月曜日花見の客は下り線
蒲公英の絮を飛ばして旅終る
花蘂が筏を押して時巡る |
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| 平 成 一 五 年 |
原生林
ベネチアや魞 挿す海を越える道 蘖が満開となり同級会
健やかに並みの人生いぬふぐり
経歴を語ることなし春の釣
強東風や届かぬ声に笑み返す
闇に踏む枯れ蘂の音春惜しむ
クレソンの付く皿欲しき古稀祝
赤腹や付け場の客も同世代
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| 平 成 一 四 年 |
原生林 大鮒の話の続く上り簗 |
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