平成17年 SKD 俳句会 各人の高得点句  順不同
12

落葉舞うバッハミサ曲聴きし夜               たかこ


柔らかき冬の陽肌に海無限                しんじ


シャボン玉の光もアート小春かな             多香文


彩りを池に浮かべて冬に入る                松幸


綿虫に暮色の凝りし里曲かな               博夫


荒城や往事偲ばせ紅葉映ゆ               哲郎


自転車のかごにひそみし枯葉舞う             陽子


11

一雨の持て来る色や山紅葉               しんじ


五つ六つ柿もぐ妻の背伸びかな            多香文


また一つ閉じし店あり秋深かむ              哲郎

せきれい
鶺鴒の尾のふれそうに海渡る               博夫

               

行く秋の気配の中で墨を磨る              たかこ


木道に寄り添う影や秋惜しむ               松幸


連れ添ふて四十二年目ななかまど          多香文


山肌の荒さが聳ゆ草紅葉                里子

      
とき
すこやかな刻いとおしむ秋の旅             たかこ


秋澄むや滝見に下りる友待つ間             陽子


11月文化祭出品句


山の幸積んで商う春しぐれ          里子


手鏡に睫毛をはねて曼珠沙華         博夫


薫風や憲法記念日晴れ渡る          哲郎


まだ持てる倖太き大根買う         たかこ


風走り子等走りぬく夏休み         陽子


順路とて人の乱れて萩の花         多香文

じ げ
地下の音をさらりと奏す芒原        しんじ


10

水音や浅き眠りの秋の冷え               里子

       みたまうつ
白鳥座明るし御霊遷しの儀         哲郎


踊り場の落蝉闇に解放す          松幸


寝待月うなじに軽く架かる髪        しんじ


芸妓ゆく風船葛の路地格子        多香文


秋立ちぬ夕陽の紅きガラス窓        しんじ


幕間のさざめくテラス星月夜         博夫


月明かり障子のすき間一筋に        陽子

  
かたえ
野仏の傍に群れて彼岸花         たかこ


 
  かりん
青榠 落ちて知りたる地の温み       しんじ

 
おほどかな島の挨拶合歓の花         博夫


大太鼓打ち終えし息秋初め          里子

     せな  
おさな児の背に揺れおり夏帽子       たかこ

 
雲海のうねりし果てや槍穂高         松幸

 
大西日ひた走る道影もなく          陽子

 
蝉しぐれ六幹束ねし大欅          多香文





じゃが いも
馬鈴薯の花のうねりの大地かな        博夫


音のして竹の皮脱ぐ大屋敷         しんじ

   
しじま
朝の静寂ひともと青き蛍草         たかこ


梔子の香に過ぎし日を思いけり        哲郎


紫陽花の垣根重たく雨上がる         松幸

長谷寺や緋鯉に染まる山の水        多香文

うきくさ
萍に息塞がれし沼の水           博夫


芋の葉の雫を筆に七夕や          陽子


廃屋の軒にまつわり青葡萄         里子





オホーツクの夕暮れ長き五月かな       博夫


葱坊主みんな切られて首痛む        しんじ

          
ひ とへ た び
シテ舞ひの床踏む音や単衣足袋      多香文


水馬跳ねて己の影剥す           博夫

    
いろ
紫陽花の彩にじみ出る今朝の雨      多香文

  
むしくい
仙台虫食聞きて今宵の酒きまる       哲郎

      
とびおさば
夕市の賑わい飛魚捌く人         たかこ


山里の廃屋の庭も柿若葉          松幸


病院の待つ間の会話梅雨に入る       陽子


5月


怪我癒えて桜前線遠ざかる          松幸


荒城の蛇消ゆるまで息を呑む         里子


名を問えば歳答える児花の昼         たかこ


ぬばたまの那智の黒飴春の風邪        博夫


うぐいすの谷渡りのみ山深く         陽子


濃き淡き峠の緑お茶にせむ          哲郎

   
いちはつ
一輪の一初尼僧の執務室          多香文


三人乗り自転車の母子花吹雪        たかこ


祭り日の母の声聞く仰仰子         しんじ



4月


けんけんぱけんぱけんぱや春うらら    多香文

きぬ
衣待つや松の脊曲る三保の春        しんじ


由布島にのたり春行く水牛車        陽子


無言館に遺されしもの春嵐        たかこ


駅長は駅員兼務山笑ふ          多香文


乾びたる苔華やげる落椿          博夫


三分でも咲けば嬉しき花見酒        哲郎


手作りの蕗味噌付けて三杯目        松幸



3月


抽斗に春の闇棲む舟箪笥           博夫

           
をとこ 
目刺し買ふ会社帰りの大漢        多香文


小白鳥餌ねだるにもすまし顔        哲郎


思い立ちて眠る山見る旅に出る      たかこ


吹く風につぼみ託して睦月去る       松幸


また窓を見る楽しみや春の雪       多香文


紅梅よ照らす夕陽は限りあり       しんじ


濁り酒とろりと喫す雛の夜         博夫



2月

    
しあわせ
まだ持てる倖太き大根買う         たかこ


鰭酒に痴れて和みぬ腹の虫         博夫


新障子透ける朝日のぬくさかな      しんじ


七味買ふ目当ても隅に初薬師       多香文


夏みかん実りて人の住まぬ家       たかこ


鰤食って雪の立山目の当たり        博夫

  

川の面に陽光弾む春近し          哲郎


友待ちて一人手酌の梅見酒         松幸


1月


この年の悲しみ覆ひ雪積みぬ        博夫

     
あかし
一日の児らの証や雪だるま        多香文


わが影の土に親しむ鍬始         多香文

        
しあわせ
ひとりには一人の倖雪椿         たかこ


大トマト焼ける香や眉月冴ゆ       しんじ


留守にするノブに結びし飾りかな      博夫

        
あるじ
柚子の香に満ちて主の癒えし店      たかこ


かさかさとすずめの遊ぶ枯れすすき     松幸


足かばい掻く新雪のやわらかく       陽子

   
いだ
人造湖抱きて静か枯木山          哲郎


 

                   


    12.私の趣味

    平成16年 SKD 俳句会 各人の高得点

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