平成18年 SKD 俳句会 各人の高得点句  順不同
12月


ド・トールに昼を憩ひて毛糸編む               博夫


吐く息の白さを競い走り込む                 松幸


茶の花の蘂の温もり病癒ゆ                 しんじ


冬めくや在りし日とどめ岩絵具               里子

   
そ        きわだ
暮れ初めて白際立つや枯芒                陽子

                   

蜂蜜にくわりん浸けしと見舞いに来             哲郎


風筋のあらはに児らへ木の葉雨             多香文


11月


臥す妻の絵手紙ゆがむ石蕗の花            多香文


寝袋に毛布重ねる山の朝                  松幸


朴落葉積みて危ふし滝の径                 博夫


おだやかに板東太郎天高し                 里子


年一度墨する秋の文化祭                  陽子


ひつじ田の茫茫たりて畦細し                 しんじ


10月


翅下げてふっと息吐く蜻蛉かな        博夫


一夏の疲れ残れり五穀米          里子


しなやかに勁き茎なり女郎花         哲郎


座り込む花野は無人無音なり        しんじ


洲の子らの声透き徹る烏瓜         多香文

            
あらし
マリンバの子等に喝采外台風         陽子

     
きわ
赤蜻蛉命の極の乱舞かな          たかこ



  

街路樹の胡桃を売る少年、ルーマニア
9月


千本の治水の松や墓洗う          しんじ


リクルートスーツの乙女油照        たかこ


青い罌粟探し求めし荒れ野かな        哲郎


星合の逢瀬にたぎつ天の川          博夫


赤ン坊のすやすや眠る大瀑布        多香文


紅強く今年も干梅ひろがる香         陽子


赤蜻蛉鍬に止まりて一休み          松幸





あちこちに咲く百合


一年ぶりでベランダに咲いた布袋草


青い椿の実
3号棟西
7月

            うべな
白玉や可愛い嘘に諾へり                  博夫


小判草育て老年揺れ易き                 博夫


ツンドラに数多のケルン丘うねり              しんじ


境内に青梅ひとつ朝の風                 たかこ


雲集め谷へ重ねて山も梅雨                 松幸


百韻の風鈴南部鉄どころ                 多香文

          
あや
梅雨の雲間火星妖しく光りおり               哲郎






三宝時池の睡蓮
今年は綺麗でした


卯の花
ノルウーのオスロにて


茱萸
5号棟北
6月


着岸の汽笛の余韻夏の宵           里子


水張つて棚田等高線図かな          博夫


里山を匂い尽くして栗の花         しんじ


雨空や星の形に馬鈴薯咲く          哲郎


万緑や隣りあはせに黄泉の国        多香文

しょうやく
生薬に草木の味や梅雨の入り         里子


鎌を手に腰伸ばす身に風青し         松幸

    
よひら  いろ
雨しとど四葩の彩の深まりつ        たかこ

紫陽花や友の訃報の重ね来る         陽子





君子蘭鉢より庭に降ろされて


楠の花
5月


自転車に積む荷の重さ走り梅雨         陽子

   う ど
山独活は香を先立ちに着きにけり        哲郎


読み倦きて無聊な雨や夏炬燵          松幸


太陽に会釈して脱ぐ竹の皮           陽子

かぶ              かど
蕪白く並べて農家の門の店          たかこ

げじげじ
蚰蜒や非才非職の十五年            博夫

そらまめ
蚕豆を剥く手の青き匂ひかな         多香文


楽しくも畑打つ毎の石の音           松幸

届きたる筍描き里想う            千寿子


ジャスミンの小径をゆくは出会いめく      里子


君子蘭忘れた場所に花付ける         しんじ





みんなの自慢
石神井川の桜

団地の庭の何処にもある小粉団の花


利根川武蔵大堰
4月


下萌えに忘れられたる毬ひとつ               里子


残り花友一壺の骨となる                  たかこ


いっとき
一時に白極まりぬ花辛夷                   博夫


瀬にゆるび瀞にしまりぬ花筏                 博夫


とひきり
弔切りの顔も少なく花の下                 多香文


散り残る花の下なる酒の味                  しんじ

    
かけい     ひら
花吹雪筧に一片こぼれ来る                 陽子





紫陽花の芽吹きが一番早い


プランターの花


プランターの花
3月

老犬を勵ます言葉春隣                    里子

    
   からたち
研澄ます枳殻の棘風光る                  博夫

             
ひいな
古民家の明かり乏しく雛かな               多香文


干す手にも当たる陽ぬくゝ春となり              陽子


春寒し温め直す余りもの                   しんじ

つつが
恙なくまた逢えるよう雛納め                 たかこ


申告する税の重さや冴え返る                哲郎




3号棟北


管理事務所前


8/9号ピロティー南出口
臘梅
2月

人間がいま在る不思議寒星座          里子

 
かず
雪被く姿いろいろ羅漢たち           哲郎

     
まなこ  
急坂に返す眼や梅蕾             しんじ


春の雪畝を隠して晴れにけり         多香文


やらわれて鬼散りぢりに萬華鏡         博夫

月天心カシミヤのコート似合うひと      たかこ

ちり
塵取りで越後思いて雪を掻く          松幸




            
           植栽の夕暮れ早し・・・


今年も降雪


冬の彩り
1月


棒鱈を薪ほど積みて年の市          博夫


白鳥の緩い動きに人移る           陽子


窓の陽の射し込み深し日記果つ       しんじ


凍空や火星金星呼び交わす          哲郎


着ぶくれや不敵な猫に向かいあう       里子


気が付くと田舎訛の年始かな         松幸


はるばると鯰料理にコート脱ぐ       多香文



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