平成19年 SKD俳句会 各人の高得点句  順不同
十二月
12月3日 3号棟南 12月4日  3号棟南
朝寒や道いっぱいにパン焼く香 哲郎
                         たそが 
一葉落ち又一葉散り黄昏れる 陽子
              へ
ぬいぐるみ圧し合う出窓クリスマス 博夫
熊穴に入りて虚空のやすらげる 多香文
湯たんぽの密かなブーム原油高 松幸
二百円両手に余る紫苑かな しんじ
十一月
三宝寺の池 裏庭の石蕗の花
                          ざん し
今朝の霜昨夜の星の残滓かな 松幸
ろ く ろ
轆轤挽く音あたたかし一葉忌 博夫
黒雲の底は茜に稲の殿 しんじ
人気なき駅の広場や荻光る 哲郎
筆塚に雀遊びぬゐのこ草 多香文
十月
セルビアの田舎町の教会 セルビアの田舎町に秋の色
遠来の友声高に秋深む 陽子
       ばっ た
草原を駈けて螇 蚸 を弾き出す 博夫
藪の中隠れきれずに烏瓜 哲郎
ひとり寝や闇を切り裂く鹿の声 松幸
海風の山へ山へと秋の声 しんじ
椋鳥や一方向へ啄ばみて 多香文
九月
祭のフィナーレ滝花火 八月二十五日 裏庭にクコの花 九月二十日
芙蓉咲くもう十分の空の青 しんじ
秋暑し呼子でせかす青信号 博夫
歯を抜きて加減できぬか蝉時雨 松幸
手のひらに星砂探す雲の峰 多香文
万歩計携え木道蝉しぐれ 陽子
七月
六月二十八日撮影 梔子の花 七月二十六日撮影 千両の花
煮物して年を重ねる盆支度 陽子
どしゃぶりに藍うつろはず花菖蒲 博夫
手強きや我が身の錆びに風呂の黴 松幸
新盆を前に句集を供えけり 哲郎
紫陽花の錆びて水玉二忌日 しんじ
睡蓮の余せるところ雲映へて 多香文
六月
六月一日撮影 栗の花 六月一日撮影 立葵
海風の夏蝶なぶる千枚田 多香文
農機具の音谺して早苗月 松幸
           わたなか
紫陽花の揺れて海中ゆく思ひ 博夫
もう少しも少しと降る滝みどり 陽子
木暮るるや友の訃報の空耳か しんじ
シャツ二枚しばし迷へり衣更え 哲郎
五月
五月十四日撮影 栴檀の花 五月十四日撮影 野薊
やわやわと桑のさみどり畝ますぐ しんじ
そらまめ
蚕豆や写楽の役者顎しゃくる 博夫
はりえんじゅ花房風の吹くままに たかこ
杉山はべそかくやうに笑ひけり 松幸
世話好きな老人住んでジキタリス 多香文
        くだ
風きってかけ下る先つつじ燃ゆ 陽子
箱根山満山緑富岳雪 哲郎
四月
四月一日撮影 四月四日撮影 今年の花の命は短く
芽立ちには七彩ありし雑木山 哲郎
散る花の光をひきて杉の谷 博夫
親と子の撞き合ふ数や紙風船 多香文
蘭一輪胸に中学一年生 たかこ
麦飯の青饅ぬめり都知事選 しんじ
                    は は
「呆けたのよ」老母の口ぐせ春うらら 松幸
三月
三月二十六日撮影
連翹 いつもの道の馬酔木
春耕や鍬の先より土匂う 哲郎
啓蟄の大仏殿の潜り穴 博夫
街角に手話の笑顔や春の風 松幸
    ひなた    のこ
春日向母の遺せし針箱で たかこ
京菜売る店こぢんまり黒格子 多香文
うすらい
薄氷にくちづけて鯉沈みおり 陽子
北向きの小さな店の桜餅 しんじ
二月
二月二十二日 利根川左岸の大堤防にて(明和村ー館林市の南)
犬ふぐり 苦菜のすき間に仏の座
しだれ梅ほつほつひらがな書くやうに 博夫
水仙のこぞり海向き風の音 多香文
梅咲きて今日の青空陽の光 しんじ
白髪を覆いて君の冬帽子 たかこ
                       とき
時計屋のまちまちの時刻日脚伸ぶ 松幸
通夜の夜沈みきらずに冬三日月 哲郎
一月
二月二十一日 4号棟南の白梅咲く 二月二十一日 4号棟北にて
遠き日の家族写真や福寿草 たかこ
焼藷を掘り出す顔の火照りかな 博夫
年ごとに母に似て来る初鏡 陽子
未だ生きる予定は長く新日記 しんじ
夕映えに影絵となりて浮寝鳥 松幸
おみくじを見せ合う少女初詣 哲郎
四十年の団地のあしおと冬至風呂 多香文
暖冬で年末より開花 一月二十七日:4号棟南

                                                  

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