スイッチを引き込んで加速しますが、なぜか車体が大きく斜めにぶれ始め、頭がパニック状態になってしまいました。すると、後ろからクラクションがビッビーッ!「バックになってますよ!」しまった!ちょっと戻したあと、Dに入れずにRのままだったのです。顔から火が出る思いです。態勢を立て直して加速します。業者の人はいとも簡単にやってましたが、自分でやってみると40kmに保つのは意外に難しい。アッというまに越えてしまったり、下回ったりでアクセル操作を慎重にやらないといけません。じっくりとメーターを見て40kmに合わせ、ボタンを押す。「× もう一度」駄目です。さらに動揺がひどくなりました。いや、落ち着いてやれば大丈夫な筈だ、と自分を励ましてもう一度。しかしやはり「×」。これで記録して前へ進まねばなりません。
再検査は覚悟していたものの、あわよくば一発合格を、と思っていただけに非常に憂鬱な気分になってしまいました。しかしここで落ち込んでいても仕方有りません。次はもっと心配な光軸です。じわじわと進んで表示が「停止」となったところで停止します。ライトを上向きに点けて車から降ります。ラインの板がトレッドに合わせて移動し、自動的に車体の場所を確定し、それに併せて前方の機械が横から延びてきて計測を始めました。そのすきに排ガス検査棒をエキパイに突っ込んで待ちます。表示を見ていると、意外にも両目とも「○」。ほどなく排ガスも「○」。あっけない結果でしたが、やはり簡易とはいえ調整しておいたのが奏効したことになります。
ここでまた記録器に用紙を差し込んでスタンプを受けます。あわてて判子が押される前に紙を引き抜いてしまい、二度手間になったと言う話を会社の同僚に聞いていたので、落ち着いてやりました。
さらに進んでいよいよ最終区の下回り検査です。ここでも最初固定位置から少し行きすぎてしまい、下から「後ろ、後ろ!」と言われてちょっと慌てましたが、後は指示に従ってブレーキを踏んだりするのみ。車体がゆっさゆさと揺すられ、ハンドルが勝手に回ったり、検査官があちこちカンカン叩いて回る音が聞こえたりします。ほどなく無事「○」が表示されました。結局落ちたのはスピードだけでした。ああ、早く再検査に行かないと、時間がない!
気がついた時には、検査ラインの渋滞の中にはまり込んでいました。再検査の前に何をしなければならないか。それを把握してなかったのです。しかも、よく思い出すと下回り検査の後に記録するのも忘れています!そして最終区の検査官に書類を提出していません。このままではいけない!しかし・・・周囲はぎっしり車の列、もう後戻りできません。また頭が沸騰しそうな気分に襲われました。どうすればいいのか・・・
時間は刻一刻と過ぎていきます。なんとか車を端に寄せていき、隅っこに駐車していた車が出ていったのを見計らってそこへ停めようとしたら今度は巨大なトレーラーが出てきて行く手を遮ります。叫びだしたい気分を抑え、ようやく車を停めた時には30分以上が過ぎていたでしょうか。書類を持って一目散に最終区検査官の所へ飛んで行きました。
事情を説明すると、「下の人に言って」とつっけんどんです。無理もないでしょう、この混雑で検査官も休む暇が無いところに素人が泣きついてくる訳ですから。ともあれ下周りの方へ階段を降りていき、そこの若い検査官に説明するとこちらは親切で、次の車が過ぎた後で「○」を出してくれ、そこで判子を押すことができました。それから再度最終区の検査官に書類を提出し、判子を貰います。「じゃ、メーター落ちてますから再検受けてください」これでとりあえずやっと1回目が終わりました。
T.Sueishi Last updated 1998.09.20