車の所に戻ると、なんと前に軽が止まっていて出口を塞がれた格好です。これではでられません。つくづく今日はついてない。その気になれば軽を押し出す事もできますが、トラブルの元ですから諦めて待っていると、後ろからぐるっと回って出られる方向を塞いでいた別の車がいなくなり、ようやくそこからコースへ入ることができました。
当日の再検査は予約もいらないし追加料金も要りません。なんとしてもこの回で通そうと思い、いろいろ考えました。この車は冬場の前にスタッドレスに交換していました。購入時のタイヤがほとんど坊主だったのですが、サイズは純正指定の185−R14になっています。イエローハットで注文したところ、それに該当するのは185−80R14である、と説明され、ああそうですかと納得してそれを買いました。もしかしてこのサイズが違って、若干径が大きすぎたのではないか?もしそうだとすれば、メーター読みで40kmでも、実は43kmほど出ていて、検査は多分安全面の観点からオーバー側にはシビアな筈だから、落とされたのであろう。では、今回は38kmあたりでボタンを押せばあわよくば通るに違いない・・・
2回目は別のコースを選びました。さっきのコースは当たりが悪かったのかも(実際はそんなはずはない)などと藁にもすがる思いです。検査官が回ってきました。再検査ではいちいち全部やらずに、車体番号の確認をするだけです。今回は順調に順番が回り、ほどなく自分の番になりました。
再検査ではコースインする前に、スイッチで再検箇所の申告をします。4つ並んでいるボタンの中から「スピード」のボタンを押します。前の車が空いてから、今度は慎重にローラーにタイヤを合わせ、ボタンを引き込んで加速を開始。先ほどよりこころもち下の所でスイッチを押します。が、「× もう一度」くそっ、やっぱり駄目か。落ち着いてもう一度。しかし無情にも再度「×」がつくのみ。記録して他の検査はありませんからそのまま最終区へ進みます。
検査官に書類を提出すると、「あーさっきの人ね、あのね、全然違う速度で押してますよ。法律で定められた許容範囲を完全に逸脱してます。ちゃんと整備してから再検査受けてください」。厳格に言い放たれてしまいました。それまでさんざん苦労して精神的にヨレヨレになっていた私は、これでとどめを刺され、奈落に突き落とされたような暗澹たる気分になってしまいました。どうすればいいのか。そうか、テスター屋に行って計ってもらえばいいのだ!とにかく車を出さないと・・・
脇の出口から車を出して、時計を見ると既に3時45分。これからテスター屋に行って、どんなにすばやく作業しても、どう考えても4時終了の検査ラインに間に合うとは思えません。ついに緊張の糸が切れ、どっと疲れが襲ってきました。失敗した、やはり先に予備検査を受ければよかった・・・と後悔の念に苛まれます。そして、当日再検査できなければその後はどうすればいいのか。もしかしてこのまま帰ると違反ではないのだろうか?などとまたまた不安が広がり、ガイド本を良く読みましたが、今一つそのあたりが明確に書かれていません。案内で聞けばよさそうなものですが、もうあの場内の混雑を思い出しただけでゾッとするほどだったので、その日は「どうやらそのまま帰っても大丈夫らしい」と、不安を抱えたまま帰途につきました(結局何ら問題ないことが後で判りました)。
私はかなり精神的に緊張に弱い体質ですからある程度は予測していましたが、ここまで苦労するはめになるとは思いませんでした。帰宅した後はぐったり疲れて食欲も減退する有り様。思い出すとたかが再検査なんですが、何事も初めての時は不安だらけなものです。それがしかも選んだ日が悪すぎました。たら・ればを言っても始まりませんが、もしすいていればテスター屋に行ってから再度受け直す時間は十分あったに違い有りません。
T.Sueishi Last updated 1998.09.20