子供バッグ


子供「バック」ではありません。子供bagです。何のことかと申しますと、そこいらを走っている車の助手席のお母さん達が子供を抱っこしている状態のことをいいます。

・エアバッグ

最近はエアバッグが普通の装備になってきましたね。消費者の安全に対する目がだんだん肥えてきて、メーカーも装備しないと車が売れないもんだからせっせと開発してコストダウンして採用車種を増やしています。結構なことです。

ただ、勘違いしている人がいるので気をつけて欲しいんですが、エアバッグというのは何も万能衝撃吸収袋という訳ではないのです。あれに必ずSRSと書いてあるでしょう。これはSupplemental Restraint Systemの略で、要するに「補助拘束装置」ということです。何の補助かと言えばシートベルトです。シートベルトをするのが大前提で、さらにケガの程度を少なくしましょう、というのがエアバッグの役目です。平たく言えば、シートベルトしてなかったら役に立たないか、効果が非常に少なくなってしまうのです。

・子供バッグ

さてそんな風に安全意識が高まってきた割には、上記のように子供を抱いて車に乗っているお母さん方(まぁお母さんに限らない訳ですが)の多いこと多いこと。ちょっと事故が起きた時のことを想像してみてください。

そのお母さんは、大切な我が子をダッシュボードと自分の間に挟んでクッション代わりにし、自分だけ助かって我が子をペシャンコにしてしまうんですよ。最悪の状態だと思いませんか?

安全運転するから大丈夫だ?ほほう、どんな風に安全運転すれば死角から飛び出してくるかも知れない障害物を予知できるのかな?それをかわせるほどゆっくり走るなら、歩いた方が速いのでは?

しっかり抱いてるから大丈夫だ?甘いね。時速10キロの衝撃でも相当なもんです。その瞬間、5kgしかないはずの赤ん坊の体は何十kgもの重さになり、むきむきに鍛えた腕じゃあるまいし、そんなもの瞬間的に支えられると思ったら大間違いです。

・チャイルドシート

だってチャイルドシートに座らせると子供が泣くから・・・ですと?へぇぇ子供が泣くのがそんなに辛いですかね?事故が起こって我が子が子供バッグになってしまったら、「泣かなくなる」んですよ。想像してみてください。自分の子が「泣かなくなった」状態を。ね、泣いてる方が100倍マシだということに気づくでしょう。

結局は、しつけの手間と安全とを秤にかけて、安直な方を選ぶからそうなるんです。その割には後ろの窓に「子供が乗ってます」とか言う訳のわからん札を付けたりするもんだから何をかいわんやですな。

最近のチャイルドシートはよくできてます。新生児用のカーベッドもあります。レンタルもできるから無駄もないし、慣れさせるのは早ければ早いほどいい。ウチの子なんざもうエンジン掛けたら自分からチャイルドシートによじ登ります。

・タクシー

悩みどころはタクシーなんですよね。自分等で動き回る分にはいいけど、電車で移動した末にどうしてもタクシーに乗らないといけなくなったりした時。これはもうリアシートで抱っこして乗らざるを得ない。タクシーだからと言って格段に安全というわけはないし、逆に結構ぶっ飛ばしたりするし・・・

特にうちの子はバックフェーシングでいつも乗せてるから、後ろ向きに加速度が掛かるのに慣れてしまって、たまに遊園地で前向きに進む乗物(メリーゴーランド等の極めて遅い物でも)に乗ると、「怖い、怖い」というほど。それがまぁ先日妻がやむなくタクシーに乗った時に怖がって泣いて大変だったとか。まぁ加速度の方向の話は慣れの問題ですけどね。

アメリカでは確かタクシーもチャイルドシートをトランクに入れているとか何とかそういうようになってたのではないかな?だって向こうは法律で子供はチャイルドシートに座らせることが義務づけられているから(州によっていろいろ違いはあるだろうけど)。そうしないと親が処罰されるんですよね。

日本じゃそんなタクシー、ないだろうなぁ・・・MKにでも頼めばやってくれるかも知れないけど、結局町中で捕まらなかったら意味ないし。だからといってチャイルドシート持ち歩くわけにも行かないしね。なるべく乗らないようにするしかないのかな・・・

・Stop ChildBag!!

要は、それが「いかに危険と隣り合わせであるか」ということを認識してない人が多すぎるのが問題です。これを読んで「ふむ、なるほど」と共感してくれるなら、機会があれば身近な人に説いて聞かせてください。それが広まれば、例えば年間に一人でも無用な犠牲を減らすことができるかも知れません。



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T.Sueishi
Last updated 1998.03.19