240シリーズにおいて良く聞かれる質問とそれについての私なりの回答をまとめてみました。
240シリーズは、1974年に発表され、ボルボの中でももっとも成功した車種の一つです。ボディは前身車種の140シリーズとほとんど同じですが、エンジンやサスペンション、インテリアなどは一新されています。スタイルは60年代の面影を引きずったまま、マイナーチェンジを繰り返し1993年まで作り続けられました。
240と言えばワゴン、というほどそのワゴンモデルは日本でも広く受け入れられましたが、何故かのめり込むほど、その端正なセダンモデルに傾倒していく人が多いようにも思えます。
生産中止されてもう随分になりますが、いまだにその人気は衰えず中古車価格はここしばらく全く変わらないどころか、モノによっては高止まりしたままという有り様です。
「何となく手ごろそうだから、240にしようかな」という程度の思い入れでは、危険です。最終モデルではかなり現代的な装備を持って快適なクルマになっていますが、同年式の700、900シリーズと比べると古臭い所がそこここに見られ、まして国産車などと比べたらそれはもう「ドン臭い」としかいいようのない走行性能など、辛い所もあります。したがって、「なんかクラシックな雰囲気がいいなぁ」と思って買ってみたものの、下手をすると「なんだこの古ぼけたクルマは!」という感想に変わってしまうかも知れません。
「そんなことは承知の上だ!」と断言できる人なら、問題ないでしょう。「えっ、そんなに古臭いの?」と不安になった人はよく中古車屋で見学し、物の本など見て研究の上、妙な事故車にはよく気をつけて、買いましょう(笑)。
240シリーズの多くはトロ臭いクルマです。もったりとした加速、大したことのない最高速、酷いロールでコーナーリングも楽しくない。普通に中古車屋の店頭に並んでいる240はほとんどがこうでしょう。
しかし、実は240シリーズは物凄いポテンシャルを持っていたのです。以前あった240ターボシリーズは、レースに参戦していただけでなく、日本で行われたインターテックというシリーズで2年連続優勝するという輝かしい戦績を誇っていました。人々は「頑丈だけがとりえのボルボがこんなに速かったのか!」という驚きに賞賛の意を込めて「Flying Brick(空飛ぶレンガ)」というユニークなあだ名をつけました。
基本的なボディのバランスが良いこと、ボディ剛性が並外れていること、車重がさほど重くないことに加え、ターボが当時としてはかなりの出力を稼いでいた事などの相乗効果だったのでしょう。その後は他社のクルマがどんどん進歩してすっかり霞んでしまいましたが、素性が良い事はそのブレーキを見れば解ります。今時でも、かなり高額なスポーツモデルでないと使っていない4ポッド対抗ピストンのベンチレーテッドディスクブレーキが奢られています。
ターボモデルを探してチューンすれば結構凄い240ができるかも知れません。実際かなり凄いことをしている人達もいるようです。
わたしはあんまり速い遅いには興味がなくて、今の性能で十分満足しています。
私のページにて紹介している修理関係のネタを見ればだいたい解ると思いますが、おおよそ以下のような所が弱いようです。
・電気系統・・・ヒューズの接点が錆びやすい。各種リレーが駄目になりやすく、そのリレーで制御されているものがダウンする。例えば燃料ポンプのヒューズがやられるとエンジンが掛からない。エアコンのリレーがやられるとエアコンが効かない。オーバードライブのリレーがやられると高速でも4速に入らない・・・etc...
・ワゴンのリアゲートヒンジ部の配線・・・リアゲートに行く配線が、ヒンジの所で一部外に露されているため、すぐに劣化します。だいたい5年ぐらいで外の被覆が割れて次第に中のコードが切れてくるようです。ワイパーが動かない、ハイマウントストップランプが点かない、熱線が効かない、といった症状になります。
・エアコン・・・設計が古いためか、エアコンはあまり効きません。特にワゴンは室内が広いため特に効きが悪くなりがちです。国産車では凍えそうなほど効くものですが・・・特に真夏の渋滞時は悲惨です。ラジエーターが電動ファン式で無いため(注:エアコンのコンデンサーには前から押す電動ファンが付いている場合があります)、回転が上がらないとラジエーターが冷えにくいのです。真夏の渋滞路は要注意です。
・空力・・・見ればわかる、そのそそり立つウィンドシールドそしてテールゲート。これで空力が良い訳がありません。当然高速では凄い風切り音。飛ばそうという気がしなくなります。
・騒音・・・防音についてもあんまり良くないです。エンジン音も良く聞こえ、ロードノイズもバンバン入ってきます。特にワゴンではなぜか天井がビニール1枚という貧相さ。雨音がうるさくてしょうがないです。
多くの240オーナーが経験しているのではないかと思いますが、よくあるトラブルです。特に、真夏の暑い時にブレーキに負荷が掛かっている状態で酷くなるようです。これは、ブレーキ倍力装置が吸気系の負圧を利用している為だと思いますが、そうでなくても、不安定になることもあります。それだけではなく、エンジン警告ランプ、いわゆるλ(ラムダ)マークが出ることさえあります。
原因は、いろいろな可能性がありえますが、私の経験では吸気スロットルバルブ周辺の汚れによる事が多いようで、清掃した場合の効果もてきめんです。また、エアフローセンサーの汚れや、アイドルエアコントロールバルブを疑ってみるのも良いと思います。
清掃の方法は、こちらを参照してください。
特にワゴンの場合ある程度やむを得ないと思います。しかし、エアコンが効かないだけならともかく、渋滞にはまっている時に、水温計の針が上昇しはじめ、レッドゾーン寸前に・・・暑さでかいていた汗も冷や汗に変わろうかというものです。
こういう時は、ラジエーターの目詰まりを疑ってみましょう。長い距離を走っていると、次第にラジエーターコアのフィンの隙間に虫の死骸が詰まってきます。うちのも先日チェックしてみたところ、詰まるどころか表面に堆積して大変なことになっていました。
これを清掃することで空気の流れがよくなるので、冷却水はちゃんと冷やされるようになり、エアコンのコンデンサーから熱を奪ってきた空気もちゃんと流れるので、エアコンの冷えも改善されます。
(アドバイスくれた倉持さんに感謝!)
T.Sueishi Last updated 2001.09.01